ひょっとして、高校生物の教科書でならう、あまり上等とはいえない遺伝学の知識のレベルでとまってしまっているのかな。
・メンデル遺伝を取り扱うときに、しわと丸、緑と黄色、あるいは野生型と突然変異型のように、対立遺伝子(allele)を二元論的なもののように刷り込まれる(メンデル自身はそういうものだと想定していたのだけれど)。
・わざわざ「複対立遺伝子」という概念を覚えさせて、あたかもそれが特殊なもののようにあつかう(実際はどんな遺伝子であっても「複対立遺伝子」的でありうる)。
ためしにOMIM(Online Mendelian Inheritance in Man)データベース(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/omim/)で、任意の遺伝子を検索してみてください。たとえば、筋ジスの病因遺伝子のdystrophin。これまでに患者から見つかっているalleleのリストには86個が上がっています(巨大遺伝子なので特に、ひとつの遺伝子に多くの突然変異が生じやすい例ですが)。 |
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