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核タンパクの抽出 トピック削除
No.801-TOPIC - 2011/08/19 (金) 20:19:01 - かく

お世話になります。
基本的な質問で恐縮です。

細胞から核タンパクを抽出する過程で、
低塩濃度バッファーで膨潤し、0.1% NP40を添加、
vortex、遠心後のペレットがふわふわしたダマのような塊になり、
懸濁してもほぐれなくなってしまうのですが、
これは一体どういった状態になっているのでしょうか?
条件が強すぎるのでしょうか?
この状態で次の工程(高塩濃度バッファーによる抽出)に
進むとどのような問題が起りえるでしょうか?

いろいろ調べたつもりではいるのですが、よくわからず
ここで質問をさせていただきました。

対応策等も含めご教授いただけますと幸いです。
よろしくお願い致します。
 
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(無題) 削除/引用
No.801-5 - 2011/08/22 (月) 09:23:42 - かく
ここですか、ガラッ。 様

ご返答ありがとうございます。
早速試してみたいと思います。
本当にありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.801-4 - 2011/08/21 (日) 00:49:19 - ここですか、ガラッ。
できます。特に培養細胞なら4~5回出し入れすれば長いDNAは短く切れて粘性はなくなります。組織などではちょっと苦労する事もありますので、上手く行かないときは針のゲージを変えたり液量を増やしたりてください。どうしても泡が立つのですが、出し入れをゆっくりやればこれも結構抑えられます。泡だらけになって液量が減ってしまったら軽く遠心すれば元に戻ります。長いDNAが混じって粘性の高いまま無理に実験を進めると、粘性でピペッティング操作が不正確になり蛋白質定量が変にばらついたり、電気泳動がスメアになったり乱れたりして、たいていはいいことありません。あとSDS sample bufferはその後の蛋白質定量の妨げになるものはこの段階では抜いておいてください。

この一連の操作は少々面倒なので、超音波破砕装置があるなら、時間や手間的にも剪断の効率もシリンジより超音波の方が明らかにいいです。チップ式(棒のやつ)を使ってますが、水に浮かせてやる(眼鏡とか器具を洗うとき使うみたいなやつ)式でも同じ事が出来ると昔知り合いが言っていました。これについてはやったことないので真偽は分かりませんが。

(無題) 削除/引用
No.801-3 - 2011/08/20 (土) 20:35:08 - かく
ここですか、ガラッ。 様

ご返答ありがとうございます。
大変勉強になります。ありがとうございます。
ペレットがふわふわした塊の状態で懸濁できなくても、
それは当然のことで(あたり前の状態で)、
次の工程に進んでも特に問題がないということですね。
(もし間違っていたらご指摘願えますと幸いです。)

高塩濃度処理後のものはSDS sample bufferにけん濁して可溶化後、
処理とのことですが、この段階では塊はなくなり均一に懸濁可能な状態で
例えばシリンジとありますが、粘度はあるものの
出し入れは容易にできるものなのでしょうか?
その後の遠心では沈殿物はほとんどなくなるものなのでしょうか?

自分で一度やってみればよいのですが、
あらかじめどのようになるのか事前に情報を仕入れておこうと思いまして、
ご教授いただけますと大変助かります。
よろしくお願い致します。

(無題) 削除/引用
No.801-2 - 2011/08/20 (土) 18:44:31 - ここですか、ガラッ。
低張処理/NP-40等の比較的穏やかな界面活性剤で細胞質成分や核膜に付着する細胞骨格や小胞体膜などが可溶化し、遠心によりこれらが上清に行って除かれた残りです。主に核成分(細胞骨格の一部も混じることある)です。ぶよぶよしているのはDNAとおもいます。histoneに巻き付いた状態なので粘性はあまりなくて柔らかく固まっている感じです。この沈殿を氷中で10分くらい高塩濃度溶液に晒す(途中かるくボルテクス数回)とDNAにイオン的相互佐用でくっついていた蛋白質が可溶化してきます。その結果固まりはすこし膨潤したかんじになります。強く遠心すると可溶化した蛋白質は上清に、またこのDNAは沈殿しますが、もやもやしてコンパクトな固まりにはにはなりにくいので上清を採取するときはあまり下までがんばってとると吸い込みやすいです。沈殿にはDNAや、高塩濃度では抽出出来なかった蛋白質(このステップまでやらない人も中にはいますが、高塩濃度だけでは回収出来なかった核マトリクス関連蛋白質やクロマチン成分の一部など、けっこうあります。)が含まれます。これらは比較的少量のSDS sample bufferにけん濁して可溶化します。DNAを含む試料はクロマチンの変性によりDNAがほどけて出てくるので、そのままでは粘性が高く扱いにくいです。これについては、短時間の超音波処理や細い注射針付きシリンジによる出し入れを数回してDNAを剪断すれば粘性はなくなります。

注意深く検討した人の話では始めの低張処理やNP-40処理でもやりよう(時間とか物理的破砕の強度)によては核タンパク質の一部は溶け出す事もあるらしいです。原理的に考えて、この段階は低張処理とNP-40併用でなくて、単に等張buffe+NP-40でもよいのではと思います。核を取るときはMgCl2は入れた方がいいですね。逆に核から蛋白質を抽出する際はEDTAを入れた方がいいですね。

始めは取り敢えず核だけでなく全ての画分をwesutannなどでチェックした方がよいでしょう。

核タンパクの抽出 削除/引用
No.801-1 - 2011/08/19 (金) 20:19:01 - かく

お世話になります。
基本的な質問で恐縮です。

細胞から核タンパクを抽出する過程で、
低塩濃度バッファーで膨潤し、0.1% NP40を添加、
vortex、遠心後のペレットがふわふわしたダマのような塊になり、
懸濁してもほぐれなくなってしまうのですが、
これは一体どういった状態になっているのでしょうか?
条件が強すぎるのでしょうか?
この状態で次の工程(高塩濃度バッファーによる抽出)に
進むとどのような問題が起りえるでしょうか?

いろいろ調べたつもりではいるのですが、よくわからず
ここで質問をさせていただきました。

対応策等も含めご教授いただけますと幸いです。
よろしくお願い致します。

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