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滲出マクロファージの培地 トピック削除
No.782-TOPIC - 2011/08/17 (水) 11:03:43 - まこりゅう
この度,初めてマウス腹腔より調製した滲出マクロファージを扱っています。実験操作に関して不安な点があり,相談させてください。

滲出マクロファージは以下の手順で調製しています。
(1) 3%(w/v)チオグリコレート培地2mLを腹腔内投与
(2) 4日後,マウスを麻酔死させ,氷冷PBS 5mLを腹腔内投与
(3) 3分間,腹部をマッサージし,滲出マクロファージを回収
(4) 遠心にて,滲出マクロファージを1回洗浄(洗浄液は培地)
(5) 培地に懸濁して,播種
(6) 2時間後,培地で2回洗浄して,非接着細胞を除去

培地は,RPMI1640/10%FCS/抗生物質/0.05mM 2-MEです。

(6)の操作で非接着細胞はほぼ除去できており,
この時点の接着細胞の多くは仮足を伸ばして活きがよい印象を受けます。
しかし,翌日になると,1/2程度の細胞が丸くなって浮いており,
翌々日になるとさらに細胞が剥離している状況です。
自分の印象では,播種して以降どんどん細胞が弱っているように思います。

教えて頂きたいのは,以下の点です。
1. 滲出マクロファージは播種後もかなり剥離していくものでしょうか?
また播種後,どの程度時間をおいて実験に使用されているでしょうか?

2. 私が使用している培地以外で,DMEM/F-12を使用されているケースもあるようですが,滲出マクロファージを維持する培地としては何が適当でしょうか?
 
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(無題) 削除/引用
No.782-5 - 2011/08/19 (金) 15:10:16 - まこりゅう
VBV様

了解しました。
実際にどれくらいの匹数をどの程度の時間でさばいているのかよく分かり,
大変参考になりました。

まだ私自身の手際が悪いということもありますが,
platingまでのダメージを出来るだけ少なくする方法を考えながら,
再検討してみます。
どうも有難うございました。

(無題) 削除/引用
No.782-4 - 2011/08/18 (木) 23:26:32 - VBV
回収後に1時間PBS中ですとviabilityも低下すると思います。

私は回収に冷やしたRPMIを使い、20分以内にplatingしています。一度に扱うのは3-4匹までで、それ以上の場合は分けて回収します。同じグループのマウスなら継ぎ足してplatingすればいいです。

あと、回収にPBSでなくmediumを使うだけでも少し違うかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.782-3 - 2011/08/17 (水) 15:02:14 - まこりゅう
月詠様

詳しく培養条件を書いて下さいまして,有難うございます。
大変参考になりました。

腹腔からマクロファージを回収する際,私はPBSを使っておりますが,
月詠様がRPMI1640培地(FBS不含)を使われているのは,
細胞のダメージを出来るだけ小さくするためと思います。
私の場合,まだ手技が不慣れなこともあり,
回収した細胞を氷冷PBSの中で1時間程度置いているので,
その間に細胞が弱っているのかも知れません。

また質問に対するご回答も有難うございました。
今回の実験目的は,滲出性マクロファージのサイトカインの発現について
タイムコースを取ることです。
刺激物質を添加してから,24時間までの発現変化を追いたいと考えています。
現状では,細胞がどんどん剥離してしまう状態ですので,
月詠様のアドバイスを参考に,
もうしばらく細胞の調製条件を検討してみたいと思います。

どうも有難うございました。

(無題) 削除/引用
No.782-2 - 2011/08/17 (水) 14:00:14 - 月詠
ほぼ同様な方法で調整しています。

(1) 3%(w/v)チオグリコレート培地 2.5 mLを腹腔内投与
(2) 3日後、麻酔下で脱血死させ、
  氷冷RPMI1640培地(FBS不含) 5 mLを腹腔内投与
(3) 腹腔内を洗浄するような感じでRPMI培地を3回程出し入れしてから、
  滲出マクロファージを回収
  (2-3x10^7 cells/mouse程度回収できます)
(4) 遠心(1200 rpm, 3 min)にて、滲出マクロファージを2回洗浄
  (洗浄液はRPMI培地(FBS不含))
(5) RPMI1640培地(10% FBS含)に懸濁して、細胞濃度計測
  1x10^6 cells/mLに調整後、プレートに播種
  (細胞密度:2.5x10^5 cells/250 uL/well on 48-well plate)
(6) 2時間後、氷冷RPMI1640培地(FBS不含)で2回洗浄して、非接着細胞を除去
(7) RPMI1640培地(10% FBS含) 500 uL/wellで培養

培地は、RPMI1640/10%FBS/抗生物質で、還元剤(2-ME)は添加していません。

ご質問への回答ですけど、
(1)培地交換直後は細胞が様々な刺激を受けてシグナル系が活性化してしまっていますので、(実験の目的にもよりますけど)しばらく静置してから実験に供す方が良いと思います。文献によっては、1〜2日培養後に実験に供すプロトコールもあるようですが、感染刺激に対する炎症性サイトカイン(TNF等)応答等の観察であれば、非接着細胞を洗浄除去した後、1〜2時間静置後に開始して特に問題はありません。
腹腔滲出性マクロファージの接着力は比較的強く、初代培養で2〜3日培養を続けてもそれほど剥離しないはずです。丸くなって剥離するのは細胞が死んでいるからだと思います。播種後、接着するステップまでは正常のようですので、それ以降の培養条件(培地成分、温度、炭酸ガス濃度等)に問題があるのではないでしょうか。あるいは細胞密度が濃すぎるということはないでしょうか?

(2)一般的な基礎培地はどれでも使用できると思います。特に比較したことはありませんけど、経験的にRPMI1640培地を用いていますが問題が発生したことはありません。免疫系のお仕事をなさっているのでしたら、RPMI1640培地が第一選択でよいと思います。

滲出マクロファージの培地 削除/引用
No.782-1 - 2011/08/17 (水) 11:03:43 - まこりゅう
この度,初めてマウス腹腔より調製した滲出マクロファージを扱っています。実験操作に関して不安な点があり,相談させてください。

滲出マクロファージは以下の手順で調製しています。
(1) 3%(w/v)チオグリコレート培地2mLを腹腔内投与
(2) 4日後,マウスを麻酔死させ,氷冷PBS 5mLを腹腔内投与
(3) 3分間,腹部をマッサージし,滲出マクロファージを回収
(4) 遠心にて,滲出マクロファージを1回洗浄(洗浄液は培地)
(5) 培地に懸濁して,播種
(6) 2時間後,培地で2回洗浄して,非接着細胞を除去

培地は,RPMI1640/10%FCS/抗生物質/0.05mM 2-MEです。

(6)の操作で非接着細胞はほぼ除去できており,
この時点の接着細胞の多くは仮足を伸ばして活きがよい印象を受けます。
しかし,翌日になると,1/2程度の細胞が丸くなって浮いており,
翌々日になるとさらに細胞が剥離している状況です。
自分の印象では,播種して以降どんどん細胞が弱っているように思います。

教えて頂きたいのは,以下の点です。
1. 滲出マクロファージは播種後もかなり剥離していくものでしょうか?
また播種後,どの程度時間をおいて実験に使用されているでしょうか?

2. 私が使用している培地以外で,DMEM/F-12を使用されているケースもあるようですが,滲出マクロファージを維持する培地としては何が適当でしょうか?

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