私は3 M NaOAcをpH 4.8-5.2の範囲で調製するので、4.5まで下げたことはないのですが、
おそらく酢酸の量は(計算上も経験上も)終体積1/4 volくらい、終濃度1.5-2 Mくらいでいいはずじゃないかと思います(計算の方は自信ないですけれど)。
闇雲に酢酸の濃度を上げればpHが下がるというものでもなくて、例えば溶媒の殆どを酢酸にしてもだめだったと記憶します。酢酸の電離度は低く、さらに濃度が高いほど電離しにくくなるということが関係していると理解しています(電離度は1 Mで0.005位だったか)。
私のレシピでは、終体積の1/2程度になるように水に溶かし(少なすぎても多すぎても失敗の元)、酢酸で滴定していき、たまに少量の水も加えながらpHの様子を見ます。
ちなみに氷酢酸は現在の試薬酢酸原液(>99% w/w, 17.6 M)のことです。
大昔には製法の関係からか、酢酸といえば36% w/w, 6.3 Mが普通でした。単に「酢酸」というと紛らわしいので、前者を氷酢酸(やや低めの室温でも結晶化するので)といって区別したのです。今じゃ、後者のほうは研究室から絶滅して、両者の区別は必要なくなっていると思います。 |
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