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vectorとinsertがligationされない トピック削除
No.655-TOPIC - 2011/07/09 (土) 13:36:56 - 学生

 はじめまして
 学生で実験をやっているのですが、何度やっても
 成功しないので皆様の知恵をお借りしたいです。

 現在、制限酵素で処理をしたインサート(約700bp)を、
 同じ酵素で処理したvectorに導入して、プラスミドDNAに
 したいのですが、何度やってもvectorがセルフライゲーションしてしまい
 す。
 ライゲーションする前に、両サンプルともエタ沈をして、
 大体インサート:vectorを5:1〜10:1で混ぜて、
 ligation MIXというもので連結させています。
 
 制限酵素条件が正しいのかは、電気泳動で確かめてあります。
 
 たまに導入されるのですが、インサートチェックをした結果、
 全体の10%にも満たない導入率なので
 DNAライブラリーとして使えなくて困っています。
 皆様の中で、こういうことをしたらいいかもしれないと
 思われることがありましたら、助言をいただきたいです。
 宜しくお願いいたします。
 
 
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追加 削除/引用
No.655-12 - 2011/07/20 (水) 18:01:28 - ats
vectorとinsertを混合した後、75℃で加熱し急冷します。その後ligase (Mix)を加えて反応させると多少recombinantが増えます。insert同士(vector同士)で会合していたDNA分子の組み合わせがシャッフルされるからだと思っています。

(無題) 削除/引用
No.655-11 - 2011/07/20 (水) 15:25:30 - ats
>[Re:10] 学生さんは書きました : 
>  電気泳動のアガロースゲルは、先染め(固めるときに既にエチブロを入れ
>  てある)で電気泳動をしていますが、それはあまりよくないことだったの
>  でしょうか?
通常のサブクローニングでは短時間のUV照射で切り出せば「実用上は」さほど問題になりません。
(もっともUV照射しない方が得られるコロニーは多いと思います。)
しかし、良質のライブラリーのためには、沢山のちょっとした注意を最大限払って作製しましょう。
(積もり積もれば山となる=正常クローンがより多く得られる)
vectorだけでなくinsertも品質チェックのため、一部self-ligationを行い、全てラダー(数倍長)〜スメアー(今回はNotIのみなので2倍長)になることを確認しましょう。可能なら再切断できることを確認しましょう。
SfiI siteは切れが悪いような気がする(どこかのカタログによると切断部位が2カ所ないと効率が悪いそうです)、self-ligationしないので、嫌いです。
コンピテントセルに関しても、低温培養等を利用して効率の良いものを使いましょう。1x10^9 cfu/ug pUC19以上が望ましいです。

ご返答ありがとうございます。 削除/引用
No.655-10 - 2011/07/20 (水) 14:18:49 - 学生
>AP様
 insertの由来といえるか分かりませんが、H鎖とL鎖とリンカープライマー
 で連結し、PCRで増幅し、制限酵素範囲をさらにPCRで加えてたものです。
 いわゆる一本鎖抗体遺伝子と言われています。

>ats様
 おっしゃるとおり、pCANTAB5E vectorを使用しております。
 vectorの制限酵素処理後の濃度と純度は、ナノドロップという機械で
 測定し、十分な純度の物が得られますが、
 インサートの濃度も純度も、いまいち毎回悪い状況です。
 
 電気泳動のアガロースゲルは、先染め(固めるときに既にエチブロを入れ
 てある)で電気泳動をしていますが、それはあまりよくないことだったの
 でしょうか?
 DNAにエチブロもUVもよくないことは知っていますが、避けられる方法が
 あったことを知らなかったので、教えてくださったことを勉強してみま
 す。

>310様
 使用しているligation kitの利点が「短時間でligationできます!」
 といった印象を受けたので、30分のみのligationを行っていました。
 一晩だと、セルフライゲーションが増えそうな印象がありました。
 
 自分自身で思うのですが、vectorはともかくインサートに問題があるので
 はないかと思っています。

(無題) 削除/引用
No.655-9 - 2011/07/19 (火) 03:05:49 - 310
>ligationにはTAKA○Aのligation kitというもので、16℃ 30minで
>行っています。

私も同じキットで、ベクターのみ(ベクタープライマーのPCRで確認)が多かった事がありました。そのときは、インサートの制限酵素のユニットを分子数に合うように増やす、ベクターの脱燐酸化とアルカリフォスファターゼの除去をしっかり行う、ライゲーションをOver Nightにする(キメラは増えます)の3点で、ベクターのみの割合が2%程度に減少しました。ただ最初のプロトコールは他所のラボで普通に使われているもので、クローンの獲得率はそこそこの代わり労力が少なくて済むようになっているので、それはそれで良いものだと思っています。

(無題) 削除/引用
No.655-8 - 2011/07/16 (土) 16:08:21 - ats
SfiI-NotIの700bpほどのInsertで、DNAライブラリーを作りたいということから、pCANTABかな....。SfiI嫌いです...。
さて良い「DNAライブラリーを作りたい」のでしたら、vector断片だけのself ligationでコロニーが出なくなるようなDNA断片を調製する必要があります(もちろんinserの品質も重要ですが)。
UVを絶対当てないようにして、切り出したゲル断片をもう一度新しいゲル(bufferも新品)に埋め込んで長目に泳動し切り出します。こうすると、極々微量の切れ残りvector DNAも排除することができます。
なお、目的断片のEtBr染色は厳禁です。CybeSafeやナイルブルー染色を行なうか、マーカーレーンだけ切り離してEtBr染色すると良いでしょう。

(無題) 削除/引用
No.655-6 - 2011/07/16 (土) 14:20:23 - AP
で、insertの由来は?(PCR産物、クローニングされたもののsubfragment,,,,?)

ところで、SfiIの切断配列は認識配列4塩基-4塩基にサンドイッチされている、不特定配列です。この不特定配列部分は、ベクターとインサートで同じですか。違うなら付着末端が相補にならず、くっつきません。


それと今回に限らず、ルーチンにうまくいっているときはさておき、トラブったときは、問題のステップを特定できるようなコントロールをとりましょう。どういうコントロールをとったらいいかはMolecular Cloningなど参考に

(無題) 削除/引用
No.655-5 - 2011/07/16 (土) 13:52:33 - 学生
>Harmonia様

 PCRでインサートチェックをすると、目的のところにバンドが出て
 こないのでセルフライゲーションしているのではないかと思っていまし
 た。

>AP様
 VectorもinsertもSfiTとNotTという制限酵素で切断しています。
 
 方法としては、一つの酵素できった後、エタノール沈殿をして別の制限酵
 素で切断するといった方法をとっています。
 
 Vectorに関しては、sfiTできった後にアガロース電気泳動で切断を確認し
 てから、もうひとつの制限酵素で切断しています。
 このときゲルの切り出しはしておらず、一部を流して残りを次の実験に回
 しています。

 他のトピックで同様な質問を見て、ゲル抽出をしてからligationをすると
 いった事を試して見ましたが、やはりligationはされていませんでした。 ligationにはTAKA○Aのligation kitというもので、16℃ 30minで
 行っています。 

(無題) 削除/引用
No.655-4 - 2011/07/12 (火) 10:14:56 - AP
この手の質問でいつもおもうのですが、なんでこういう結果の時、ligationの失敗だと結論できるのでしょう。lagationは出来ていてもコロニーが出てこないという可能性もあるのに。

閑話休題

考えうる可能性は無数にあるので、もうすこし、ポイントをおさえた情報があるといいです(ズバリ明記できないspecificなことなら、一般化してでも)。

ベクターの種類
インサートの由来
消化の仕方(酵素種、単一か二重か)
精製の仕方(EtOH pptだけ? ゲル切り出しとか除タンパク質は?)
など

(無題) 削除/引用
No.655-3 - 2011/07/11 (月) 22:46:34 - Harmonia
それはセルフライゲーションなのでしょうか?
切れてないベクターを拾っているのではないでしょうか?

1 ugのプラスミドを使って10の9乗個のコロニーが出るコンピテントセルを使った場合、1 pg のプラスミドなら1000個(10の3乗個)のコロニーが出ます。
「ゲル泳動で見る限り、切れ残りはありません」と思っても、1 pg の混入があれば、見た目ドバッとコロニーが出現します。

それを否定するコントロールを必ず置いて、実験してください。

(無題) 削除/引用
No.655-2 - 2011/07/09 (土) 14:11:40 - C24
ベクターDNAを脱リン酸化酵素を処理してセルフライゲーションを防ぐのが一般的

vectorとinsertがligationされない 削除/引用
No.655-1 - 2011/07/09 (土) 13:36:56 - 学生

 はじめまして
 学生で実験をやっているのですが、何度やっても
 成功しないので皆様の知恵をお借りしたいです。

 現在、制限酵素で処理をしたインサート(約700bp)を、
 同じ酵素で処理したvectorに導入して、プラスミドDNAに
 したいのですが、何度やってもvectorがセルフライゲーションしてしまい
 す。
 ライゲーションする前に、両サンプルともエタ沈をして、
 大体インサート:vectorを5:1〜10:1で混ぜて、
 ligation MIXというもので連結させています。
 
 制限酵素条件が正しいのかは、電気泳動で確かめてあります。
 
 たまに導入されるのですが、インサートチェックをした結果、
 全体の10%にも満たない導入率なので
 DNAライブラリーとして使えなくて困っています。
 皆様の中で、こういうことをしたらいいかもしれないと
 思われることがありましたら、助言をいただきたいです。
 宜しくお願いいたします。
 

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