どの界面活性剤を使っても、LC-MSに導入する前に除去できていればOKです。Sigma-aldrichからNP-40などの界面活性剤除去ゲルが出ていたのをみたことがあります。(その際にサンプルロスも起こりうるわけですが)
LCのカラムで界面活性剤を完全に除去できるわけではなく、PEG由来のピークががんがん出てきます。界面活性剤はペプチドとC18固定相の分離を妨害するようで、ひどいときは次のサンプル測定のときにようやく溶出される場合もあります。
NP40, Tween,Tritonを使わざるを得ない場合は前述の手法で界面活性剤を除去してもらうか、アセトンで除去する場合もあります。(これも100%ではありませんが)
おすすめはCHAPSです。これもどんなに頑張って除去してもカラムに残ってしまうのですが、溶出位置がペプチドと離れているので、まだMSに優しい界面活性剤です。お値段はやはり高めですが。
Nano-LC-MS/MSで測定するようでしたら、一層のクリーンアップが必要です。注入量は1-2マイクロリットルが一般的なので、クリーンアップ後にサンプルを濃縮する必要があります。90%の界面活性剤を除去することができても、1サンプルを10倍に濃縮すると高濃度で界面活性剤が存在することになるからです。 |
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