こちらのフォーラムでいくつか低コピーのプラスミド抽出に関するトピックを拝見させて頂いたのですが、私が抱えている問題が一致するのか判別できなかったためトピックを作成させて頂きました。
現在、低コピー品と思われる(実験結果及び教授の御話から参考)pVL1393という昆虫細胞発現用のベクターのMCSに目的のタンパク質である塩基配列を導入したプラスミドの精製を行っています。しかし、プラスミド抽出を行いagarose gelで泳動してみるとバンドがスメアでとても使用することができない状態にあります。
皆様のお知恵を御貸し頂けたら幸いです。
何卒よろしく願い致します。
実験方法
使用するvector:pVL1393
使用するコンピテントセル:TOP10 1.0×10^5 cfu/μg
~Transformation~
DNA 10ng使用
使用する寒天培地:LB+Amp(final 約200μg/ml)
37℃ 18時間培養(コロニーが小さかったため、18時間培養した)
コロニー数 23cfu(同時期で行った高コピーは1ngで63cfu)
~液体培養~
前培養
LB+Amp(final 約100μg/ml) 2ml culture
37℃ 8時間培養
シングルコロニーを接種するが、3本中1本だけ濁った。
本培養
LB+Amp(final 約100μg/ml) 50ml culture
前培養液500μl加えて37℃16時間培養。
プラスミド抽出
@Maxi(新品)での精製 50ml culture
P1:10ml P2:10ml P3:10ml
滅菌水1mlでelute
*濃度が低いことが予想されたため、PCR purification kitで濃縮
DNA濃度 26ng/μl
アガロース電気泳動の結果では、OCDNAのバンドははっきりと検出されたがCCCDNAは検出されずバンドがスメアとなった。
AMini prep(P1のみ新品で他は一昨年のもの)での精製 50ml culture
P1:5ml P2:5ml N3:5ml
(N3を入れた時点でデブリが細々と粒子のようだった)
50μlでelute
DNA濃度 100ng/μl
アガロース電気泳動の結果では、OC,CCCDNA両方とも確認できずバンドがスメアとなっていた。
BMini prep(P1のみ新品で他は一昨年のもの)での精製 2ml culture
P1:250μl P2:250μl N3:250μl
(N3を入れた時点でデブリが細々と粒子のようだった)
50μlでelute
DNA濃度 10ng/μl
以上が今までの実験方法と結果となります。
次の打開策としてKitを使わずにPEG沈を教授に進められておりますが、何が原因なのかはっきりしないまま次のステップに移るのは非常に不安です。
そもそも、Transformationや液体培養の時点でなかなか菌が生えてくれないのは低コピーが原因なのでしょうか。例えば、単に菌体を増やすならTB培地もしくは、前培養の段階でAmp濃度を少しだけ下げて本培養では今までの条件に合わせればセレクションをかけられると考えてよろしいのでしょうか。
お気づきの点がありましたらご教授のほどよろしく願い致します。 |
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