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キアゲンのkitでのゲル抽出が上手く行かないのです トピック削除
No.241-TOPIC - 2011/04/01 (金) 15:12:24 - ぽんぽん
当方、医学部の2年生に分子生物学的実験を教える事になった者なのですが、非常に謎な現象が起こり、投稿させていただきました。

作業としては単純に、プラスミドを二種類の制限酵素で切り、アニーリングさせた合成オリゴを入れるという作業なのですが、どうにもうまくいきません。

プラスミドを10ug切らせて、電気泳動させると、極端に量が減っているのです。
(undigestのバンドは1/10量泳動して見えるのに、切ったサンプルは同じくらいのバンドの太さにしか見えない)

さらに、ゲル抽出させた後に測定させると、5ng/uL....

何回やっても変わりません。
酵素がかえられない事情があり、制限酵素のBufferを変えたり色々してみましたが、変わりません。激減します。

現在その学生の手順を見ると、どうも水にDNAseをコンタミさせた疑いが高くなってきました。水を換えて現在再トライ中ですが、どうにも煮詰まってしまい、棟来させていただいた次第です。

学生さんは自分の実験が上手く行かないので、段々不機嫌になってくるし、不機嫌な学生を見て教授は「お前の指導が悪い」と言うし、お手上げ状態なのです。

どなたか良い知恵をお貸しいただければ幸いです。
宜しくお願い致します。
 
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(無題) 削除/引用
No.241-22 - 2011/04/05 (火) 02:52:31 - しつもん
制限酵素反応後、激減し
>水にDNAseをコンタミ
を疑っていると聞くと、
plasmidを溶かしてある水(もしくはTE)へのDNaseのコンタミを疑っていると思ったのですが、ラボがかわると教わり方がちがうものなのですねー。
再トライと言えば、plasmid調製からと指示されそうです・・・。

(無題) 削除/引用
No.241-21 - 2011/04/05 (火) 02:19:25 - Boston-Pullman
>[Re:20] 中年さんは書きました :
> ともあれ、そろそろトピ主さんからのアップデートが無いと。

同感です。でも、出るに出られないのかも知れませんね。トピ主さんが自分でやってできれいれば、先に進んでいたはずですから。

(無題) 削除/引用
No.241-20 - 2011/04/04 (月) 19:47:04 - 中年
もし心配されているようにDNaseのコンタミが原因なのだとしたら、残った微量のDNA断片を使って先に進むのは危険な気がします。

ともあれ、そろそろトピ主さんからのアップデートが無いと。

(無題) 削除/引用
No.241-19 - 2011/04/04 (月) 19:43:33 - えっと
DNaseのコンタミについてですが、

DNAに対して、"極微量"のDNaseのコンタミの場合、
目的サイズのバンドが残る事もあります。
もちろん量は減ってますし、"スメア付き"です。
(失敗経験有り)

これは、中年さん(No.241-6)も書かれていることです。


あとは、なぜ投稿者のぽんぽんさんが水が怪しいと思ったかは置いといて、
状況を打破するためには、(人にもよると思いますが、)
新しいものに安く交換できるもの(水、バッファー、BSA)は、すべて新しいものを使い、
それでもなお、状況がよくならない場合は、
DNAサンプルか、制限酵素液に、DNaseがコンタミしている可能性を考え、
一つずつ可能性を否定できるアッセイ系で、確認することになると思います。

(無題) 削除/引用
No.241-18 - 2011/04/04 (月) 19:26:28 - ふむ
立ち止まるより先に進むべし。

濃度が薄くても抽出できてるんだから、うだうだしてないで次のステップに進むべき。

後で時間があるならもう一度学生と一緒に再実験すればいいのでは?

学生に対する最初のフォローが間違っている。

(無題) 削除/引用
No.241-17 - 2011/04/04 (月) 19:09:31 - AP
>いいんじゃないんですか?

これまでにも同様の指摘があったと思いますが、
キアゲンの収率が低いのはいいとしても、単なる消化産物を電気泳動しただけで、極端にDNAが減っているという問題が残ります(で、いままでのところ、なるほどと思えるアイデアは出てきていないようです)。

いいんじゃないんですか? 削除/引用
No.241-16 - 2011/04/04 (月) 12:42:10 - himawari
どなたかも書いていましたが、キアゲンのgel extraction kitは収率がかなり悪いという印象です。

電気泳動してもバンドがうっすらしか見えないなんてこともありましたよ?
(そのときの濃度は記憶にないですが。。。)

全体のボリュームがどれくらいかわかりませんが(50〜100uL?)、そんなもんんだと思います。

10ugを一つのレーンに流して抽出したわけじゃないですよね?

(無題) 削除/引用
No.241-15 - 2011/04/04 (月) 10:45:44 - ~
医学部のカリキュラムがわかりませんが、クラス単位の学生実習ではなく、マンツーマンで教えているのでしょうか。

>ゲル抽出させた後に測定させると、5ng/uL....
また、既に指摘されていますが、これだけあれば次のステップに進めますよね。
コロニーが出ないという問題が生じていない限りは、制限酵素処理まで戻る必要は無いと思います。

>どうも水にDNAseをコンタミさせた疑いが高くなってきました。
これを疑うのであれば、水とプラスミド(とバッファー)でインキュベートしたサンプルを作って評価するといいと思います。
水を替えるのも解決への1つの手ですが、学生さんの教育という面からは、きちんと予想される原因について実験で結論を付けさせてあげるのもいいと思います。
また、水のみの処理だけでなく、それぞれの制限酵素で1cutしたサンプルも流してみてはいかがでしょうか。
学生さんの手順は判りませんが、水ではなく、制限酵素がコンタミしている可能性は残っていると思いますが。
コンタミでないとしても、どちらの制限酵素で処理した場合に問題が生じるのかを見ることで解決への糸口となるでしょう。


また、私ならば、初めての実験を教える際は自分も隣でやって見せます。
(コストが高くて二人分出来ないのであれば、自分だけがやって見せます)
自分が出来て、学生さんが出来なければ、
実験を止めないために、自分のできたサンプルを半分渡して、次の実験をやります。
コンストラクトが出来なくても構わない遊びの実験でないかぎりは、2人がかりで実験が進まない状態にしてしまっているのであれば、
>「お前の指導が悪い」
といわれても仕方ないと思いますが…

(無題) 削除/引用
No.241-14 - 2011/04/04 (月) 06:30:23 - おお
>量が減っているだけでバンドはしっかりしているなら、分解が原因ではなさそうな。

わたしもこの観点からDNaseのコンタミは疑っています。ただ一つの可能性として実際にアクションをおこして潰して行くのはそれの方がいいかと細かく触れませんでした。

PS
別にだれに対して反論している訳でもなく、追記として投稿しておきます。

(無題) 削除/引用
No.241-13 - 2011/04/04 (月) 01:36:36 - AP
プラクティカルには、調製したプラスミドベクターが5ng/uLしかなかろうが、切り出しをスキップしようが、特定のDNA断片をプラスミドにクローニングするくらいできるでしょう。サブクローニングくらいなら、私は通常、プラスミドベクター数ngから20 ngでligationしてます。

10^8 cfu/ug plasmidのコンピーテントセルを使い、10 ngのプラスミドベクターが100%環状化したとして10^6 cfu、環状化の効率が10万分の1だとしても、数十個はコロニーが生える計算ですから十分です。
double digestのベクターであれば、polylinkerの断片が入る可能性を排除すればセルフライゲーションは起こりにくいですが、必ずしも切り出しをしなくても、インサートの二重鎖オリゴDNA(末端非リン酸化。これなら高濃度でも重合しない)を過剰量加えれば競り勝つはずです。

>プラスミドを10ug切らせて、電気泳動させると、極端に量が減っているのです。

こういう基本的な操作でおかしなことが起こるのが気持ち悪いとか、トラブルシュートしないと教育上よくないとかで固執するなら、まず、二人並んで同じ操作をしてみてはどうでしょうか。あなたはうまくいって学生さんが失敗するにしても(原因は学生さんの手技)、二人とも同様に問題が起こるしにても(原因はなにかしら共通の材料)、原因が見えてくるのではないでしょうか。

>電気泳動させると、極端に量が減っているのです。
量が減っているだけでバンドはしっかりしているなら、分解が原因ではなさそうな。分解ならいろいろな分解産物がスメアを呈したり、断片のサイズが低分子側にシフトしたりするはずです。一部のDNA分子がインタクトで残りながら、他の分子は痕跡も残らぬほど完全に消化されているという事態は考えにくい。

最後に
>学生さんは自分の実験が上手く行かないので、段々不機嫌になってくるし
この学生さんがどの程度、研究にコミットしてくるのかわかりませんが、まあ、これくらいで不機嫌になるようだと素質無いですね、、、

いいんじゃないでしょうか? 削除/引用
No.241-12 - 2011/04/03 (日) 09:38:23 - test2
水を換えて実験をおこなったとの事ですので、もう解決したかもしれませんが・・・。
制限酵素反応後にプラスミドが激減した時に水、TEへのDNaseのコンタミを疑うのは非常にまっとうな考え方だと思います。マニュアル本(例えば、モレキュラークローニング)に書いてあるような基本的な考え方でいいと思います。

(無題) 削除/引用
No.241-11 - 2011/04/03 (日) 03:10:33 - おお
>プラスミドを二種類の制限酵素で切り、
この制限酵素認識部位の間にユニークで、入れようとするインサートに認識部位がない制限酵素はないですか?

あるなら、ゲル抽出せず酵素をしっかつさせておいて、ライゲーションし、そのユニークな酵素できるという手が使えます。そのごトランスフォーメーションすれば、目的のものがライゲーションされたものが優位にコロニーを形成すると思います。また、切断部位とオリごのジャンクションがプラスミドを切った制限酵素で切れないようにしておけば同じ方法がつかえます。

(無題) 削除/引用
No.241-10 - 2011/04/03 (日) 03:01:35 - おお
まず切っていないプラスミドはスーパーコイルじょうになっているので、バンドが丸くなった状態にみえ、切ったやつは比較的シャープにみえます。バンドが見えるエリアだけでは量を判断できないと思います。また写真(画像)に収めてしまうと、白いところ(エチブロで蛍光を撮影した時など)はシグナルが飽和しているので適切な量の判断は難しいです。

10ugと言うのは可也多いのでそんなに必要か分かりませんが、蛍光以外の検出系を使っているのならそれくらいあった方がいいかもしれません。

回収量はスタート10ugならたしかに少なすぎます。最初の10ug自身は疑う余地はありませんか?

そのほかはキットの説明書を熟読することをおすすめします。大抵はもうコメントで指摘されていますが、、、

わたしは酢酸ナトリウム(pH5くらい)を加えるのとイソプロパノールを加えるのはどんな状況でもやっています。

回収されたDNAが5ng/ulでも電気えいどうで適切な場所にバンドが確認できるなら、ライゲーションには十分の量です。次のステップに移ってもいいと思いますよ。ただし、インサート抜きのライゲーションのネガティブコントロールを置くことをおすすめします。一方の酵素だけで切れていた場合はセルフライゲーションのバックグランドが高くなり欲しいクローンを探すのが大変になりますから(コンパティブルな酵素使用している時は状況が違いますが、お示しの方針であれば そういうことはしないだろうと推測してます)。ただインサートを100倍以上過剰にするとバックグランドを落とせる可能性もあります。特に合成おりごであれば大過剰に入れることはよういですから。

DNaseのコンタミはもう少し根拠をもって結論をたした方がいいとおもいます。たとえばその水とプラスミドを混ぜただけでDNAがこわれますか?水を変えてもと言う事なのでますます根拠が弱いですよね。

(無題) 削除/引用
No.241-9 - 2011/04/03 (日) 01:55:54 - もう寝る
 初心者の作業ミスによるものと仮定すると、その原因を結果や実験ノートの記述から特定するのは困難です。私の場合、できて当然の実験を指導生が3回続けて失敗したら、最初から最後まで学生にぴったりくっついて、作業手順をリアルタイムで検証することにしています。わざと細かい指示は出さず、黙々と観察して、作業が妥当か判断し続けるのがコツです。ここは大丈夫だろうと、一人で作業させる時間を作ってはいけません。

 退屈で、互いに嫌な時間を過ごすはめになりますが、今回の場合、トータル作業時間は3時間程度なので短い方です。

(無題) 削除/引用
No.241-8 - 2011/04/03 (日) 01:00:13 - まあねえ
>プラスミドを10ug切らせて、電気泳動させると、極端に量が減っているのです。

との事ですので、
ゲル抽出ステップ云々以前の問題だと思います。

すでに、中年さんも仰っていますね。


あと、undigestというのは、
単に制限酵素を入れていないだけのものでしょうか?
(H2O,Buffer,BSA,インキュベーションの温度、時間などの条件は同じで)


QIAGENのゲル抽出キットは、
取説をよく読めば書いてありますが、
http://www.qiagen.com/products/dnacleanup/gelpcrsicleanupsystems/qiaquickgelextractionkit.aspx#Tabs=t2

ゲルを解かすバッファーはけっこう多めで、
ゲル100mgに対してバッファー300uL(アガロースゲル濃度が2%以下)
ゲル100mgに対してバッファー600uL(アガロースゲル濃度が2%を超える)
の割合で、
かつ、ゲルが溶け終わった後に、
目的のDNAのサイズによってはイソプロパノールを添加する
という手順かと思います。

まあ面倒ですので、普段はゲルの重さは測らずに、
バッファー600uL、イソプロ200uLでやってますがね。
(同じカラムに2回に分けて結合させます。)

(無題) 削除/引用
No.241-7 - 2011/04/02 (土) 16:29:01 - ats
中年さんのご指摘のように、制限酵素によって切断後もDNAに結合し正常に泳動されないものがあります。AatII,BanIIIだったかな?
この場合、SDSをゲルロードbufferに加える(0.1%~1%) and/or 75℃15分ほど熱失活させてから泳動すると改善できます。

QIAGENのgel extraction kitについて、回収率が悪いロットがまれ?にありました(今は他メーカー品を使用)。その場合は交換してもらえました。通常回収率は60~80%ほどはあったと思います。
ゲルを溶かすbufferは多めが良いです。たとえば、1.5mLエッペンにゲルスライスをいれて1.24gだったとすると、ゲルの重さは、1.24-1(チューブの重さ平均)=0.24->300mgと50mg単位で切り上げて計算していました。カラムの上部には~600uL(だったかな)入れられるのでゲルが少ないときも、ゲル溶解試薬も多めにいれていました。ゲルが1%より濃いときも増やした方がよいです(2%なら倍量)。また、溶解時間も見た目で完全に溶けてから、さらに5分追加加熱していました。

(無題) 削除/引用
No.241-6 - 2011/04/01 (金) 19:15:23 - 中年
DNaseのコンタミが原因で、制限酵素消化するだけで(つまりゲルからの抽出のステップ無しでも)DNAの量が減るのであれば、泳動後のバンドは低分子量側にスメアするはずですが、そうなっていますか?そうでないなら、別の原因を考える必要があります。

お使いの制限酵素がマイナーなものであれば、ひょっとするとその酵素かあるいは酵素標品に共雑している別のタンパク質がDNAに結合したままで、DNAが一部ウエルに残ってゲルに入っていっていないという可能性はありませんか。その場合、ゲルをEtBrなどで染色した時にウエルが染まっているのが見えるかも知れません。

(無題) 削除/引用
No.241-5 - 2011/04/01 (金) 19:07:50 - TS
学生の手技が悪いのはわかりますが、
現在、ご自身では成功しているのですか?

となりであなたがやればうまくいく状況なのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.241-4 - 2011/04/01 (金) 18:52:47 - Boston-Pullman
ゲルを溶解させた時のバッファーの色は黄色でしょうか?pHが変わると(色も変わると)回収率は落ちます。切り出したゲルがバッファーと比較して容量が大きいと起きます。NaOAcで調整できます。

(無題) 削除/引用
No.241-3 - 2011/04/01 (金) 18:01:55 - in situ
まず、QIAGENのgel extraction kitは収率が結構低いです。
自分のところだと、うまい人がやって元の3割くらい、下手な人だと1割くらいになります。
自作のgel extractionをやった時も、バッファーの微妙な差でアガロースが析出してしまって全然DNAやRNAが回収できなかったりすることもあるので、そんなもんなのかなー、と思っています。
(アガロースは沈殿させずに核酸を沈殿させる条件が厳しい)

ちなみに、ある程度収率を上げるコツとしては、Washのバッファーをしっかりと除くことです。

QIAGENのマニュアルではWash buffer 750ul加えて1min、flow throughを除いて1min、optionalで別のチューブに移して1minとなっていますが、腕に自信がない学生さんの場合はoptionalもしっかりやった方がいいです。

自分はflow throughを除いてからの遠心を3minに伸ばしてから収率が結構改善しました。

あと、バッファー量に対してゲルの量が多いと収率ががくっと落ちるので、バッファーは少し多めの方が良いです。

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