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レンチウイルスベクターの作成 トピック削除
No.24-TOPIC - 2011/02/16 (水) 05:31:56 - 310
ヒトのリンパ球にある遺伝子を導入し、永続的に発現させたいと思っております。発現後は、表面に発現した抗原でソーティングするため、タグ、蛍光、トランスフェクション後の薬剤耐性(大腸菌用の薬剤耐性遺伝子は必要ですが)は必要ありません。

近在のラボの方に聞いたところ、永続的な発現にはレンチウイルスベクターが良いとのことでした。うちのラボはP1実験室のため、レンチウイルスを扱えないので、パッケージングとトランスフェクションは、その方にお願いし、plasmidに遺伝子をクローニングするのは私がやる予定になっています。

その先生は、良いligaseを探すこと、エレクトロポレーションで大腸菌に入れる事、商業用に流通しているベクターを1つは探すことを勧めてくれました。しかし、うちのラボにはInvitrogenのTA-cloningキットしかクローニング試薬が無く、エレクトロポレーション装置もないうえ、他大学からの急ぎの頼まれ仕事なので、今回はキットを購入し徐々にカスタマイズしようと考えております。しかし、各社ごと異なったキットが販売されており、迷っております。

お勧めのキット、プラスミド、リガーゼ、コンピテントセルの種類や、読むべき文献につき、皆様に教えを乞おうと思い、投稿させていただきました。

よろしくお願いいたします。
 
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(無題) 削除/引用
No.24-10 - 2011/02/17 (木) 07:45:42 - なんとなく
あと、I社とかC社から売られているのが一般的な商用レンチウイルスのキットだと思いますが、とても高いですよね。
アカデミックなら、addgeneとかPlasmIDで探した方が安くていいと思います。
PlasmIDにはあまり空ベクターはないですが…
もしくは、レンチ作りとお願いしているラボと同じプラスミドを分譲してもらうと、先方も慣れてるはずなのでやりやすいと思います。

(無題) 削除/引用
No.24-9 - 2011/02/16 (水) 12:20:19 - masa
すみません、解決済み&ウイルスの使用からは話がそれてしまうのですが。

恒常発現株を取得する目的であれば確かにレンチウイルスやレトロウイルスを用いるのは有効ですが、通常のplasmidによる樹立でも問題ありません。特に取り扱いの面で制約がかかる状態でしたらそこまでウイルスにこだわる必要はないのかなと思います。


リポフェクションによる遺伝子導入が不可な細胞であれば別ですが、通常はIRESで目的の遺伝子と薬剤マーカーと繋いで発現させればいけると思います。

また薬剤による選抜は不要とありますが、たとえウイルスを用いて発現コンストラクトが導入されても、ゲノムの領域によっては不活化が起きてしまったり、発現させる遺伝子自体が細胞増殖に負に作用する場合は培養中に選択圧がかかってしまい、培養時に発現量が維持できない事が多々あるので、薬剤による選抜は必須だと思います。

(無題) 削除/引用
No.24-8 - 2011/02/16 (水) 11:28:30 - 310
皆様、いろいろと教えていただき、ありがとうございます。

依頼元は、他大学なのですが、依頼内容は”送った細胞のある目的遺伝子のタイプを特定し、その遺伝子のクローンを目的遺伝子は発現していないが、ほぼ同種の細胞に導入して永続的発現を持ったクローンを作りこちらに送ること”というものでした。現在、すでにタイプが特定されたクローンがクローニング用ベクターに入っており、細胞は同じラボの先生が作成中です。

実験を教えてくださった先生は、常時2つのレンチウイルスのベクターを使って、パッケージングやトランスフェクションがうまくできた方を使うのが良いと言っておりました。その先生の保持している2つのベクターのうち1つは、貰い物のため譲与が難しく、商業的に流通しているベクターを探すことになりました。

ケミカルコンピテントセルが使えそうなので安心しました。

私がいるのは米国のラボで、原則的にはNIHの基準に従います。施設に今度の実験も含む遺伝子組み換えに関しての申請はボスが行っています。ラボがある施設に申請書を出しましたので、間もなく使えるようになると思います。P1と言ったのは、日本での基準のつもりでしたが、それも誤りでP2に相当する実験室でした。誤ったことを言ってしまい申し訳ありませんでした。

ボスからは、ベクター作成も含めレンチウイルスを扱っている先生に丸投げするよう言われましたが、そのことを近在のラボの先生に言ったら遠まわしに断られました。そこでplasmidのサブクローニングまで、こちらでやると言うことで、両方の先生に納得してもらい現在に至ります。将来的には、今いるラボで全部やることになりますが、当面はサブクローニングのみ担当する予定です。

本当にありがとございました。皆さんのご親切に感謝しております。

(無題) 削除/引用
No.24-7 - 2011/02/16 (水) 10:06:10 - ~
その近在のラボにはレンチウイルスを扱える施設があるのですよね。
そこの施設を借りればいいのではないでしょうか。

>急ぎの頼まれ仕事
貴方のボスからの頼まれ仕事と言う意味でしょうか?それとも貴方のボスが他のラボから頼まれた仕事なのでしょうか?
どちらにしても、貴方のボスに状況を説明して、ボスから その近在のラボのボスに話をつけてもらうと話が早いと思います。
説明する際には、法規制についてプリントして該当部分にマークしておくなどで、武装しておきましょう。
ただ、急ぎということですが、馴れててラボに材料がそろっていれば、1〜2週間でパッケージんく細胞に遺伝子導入を始められますが、経験がないのであれば、1〜2ヶ月は見ておいたほうがいいと思います…

>良いligaseを探すこと
タカラのT4 ligase(+ x10 buffer)でやっていましたが、特に問題はありませんでした。Ligation kitはPEGのせいか入れられない時もありました。
(時間をかければ出来たのかもしれませんが)
ただ、近在のラボで実績のあるリガーゼを使うのが効率がいいと思いますけど。

>エレクトロポレーションで大腸菌に入れる事
ケミカルで入れていました。
リコンビネーションが起きやすいので、SureやStblシリーズなどの株を使わないと苦しいかもしれません。
(低温培養で乗り切っている人もいましたが)
近在のラボではエレクトロポレーションで入れているというのでしたら、機材も借りてはいかがでしょうか。

>商業用に流通しているベクターを1つは探すことを
貴方に選択権はあるのですか?
頼まれ仕事である以上、頼んだ元が決めることだと思いますけど。
任かされているのでれば、目的や設備に合わせて貴方が見繕うことになるかもしれませんが、発注をかける前に依頼元に確認は取っておきましょう。

>読むべき文献
まずは、貴方が研究しようとしている分野の関連論文
それと、貴方が使用しようとしている実験系の関連論文
追加で、遺伝子組換え生物に関する法律
ついでに、分子生物学に関する実験書
などでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.24-6 - 2011/02/16 (水) 09:35:29 - なんとなく
これまで投稿していた310さんだとすると、海外在住じゃないかと思います。
なので、文科省の決まりとかは関係ないような…
勿論、日本でやる場合はちゃんと文科省の指針を読んでから計画書を書かないといけませんが。
そういう意味で、「施設による」というのは正しいですし、それぞれの国の規則に従わなければなりません。

すでに遺伝子をクローニングしているなら、ベクターを手に入れるだけですが、レンチウイルスをパッケージングしてくれるラボがあるなら、そこで使っているベクターを使うのが一番だと思います。
パッケージング用のプラスミドによっても違うでしょうし。

コンピテントセルはエレクトロポレーションじゃなくても、簡単にできるケミカルコンピテントセルで十分だと思います。
よく増えるのがよければ、DH5aとかXL-blueとか、安定性がよければ、Stbl系とか。
PEGが入っているライゲーションキットはエレクトロポレーションだと効率が下がりますが、ケミカルだと変わらないし、コロニーが全くない、ということはないですよ。

(無題) 削除/引用
No.24-5 - 2011/02/16 (水) 09:11:50 - Actias
組換えレンチウイルスにP2とP3があるということは、下記(別添2)参照。
http://www.lifescience.mext.go.jp/bioethics/data/anzen/position_14.pdf

大腸菌にレンチウイルスゲノムが入ったときの解釈は、文科省の組換え実験のQAが簡略化されていましたので、分からなくなりました。

(無題) 削除/引用
No.24-4 - 2011/02/16 (水) 08:45:56 - Actias
No.24-2
> 施設の決まりによるのかもしれないけど、P1ではPlasmidも作れない気がする

間違いですが正解です。
レンチウイルスゲノムがプラスミドに組込まれたものを大腸菌に入れるので、「施設の決まり」ではなく、「遺伝子組換え生物等規制法」と文科省の「2種省令」により、拡散防止措置はP2またはP3です。

「いやいや、省令をよく読めよ」と、反論があるかもしれません。
大腸菌に同定済み核酸を入れる場合は、大腸菌(実験用K12由来ならP1)の拡散防止措置を執る。
と読めてしまいます。

読んでもそのものズバリは書いてなくて、でも、文科省の見解では
「たとえ全ゲノム配列がわかっていても、大腸菌にウイルスゲノム全長を入れたときに何が起こるかわからないので、大腸菌の拡散防止措置ではなく、入れた供与拡散(この場合はレンチウイルスP3)に合わせることになっています。

一つ前のフォーラムで、レンチウイルスベクターには、P2のものとP3のものが有ることの記載があったように記憶しています。
レンチウイルスはP3ですが、ゲノム中の何かを削ったかどうかで、レベルが下がるのです。
検索したのですが、見つかりませんでした。
詳しい方の情報を待ちます。

(無題) 削除/引用
No.24-3 - 2011/02/16 (水) 08:10:59 - 実験大好き
貴方はplasmid作製の初心者?
最近のligaseはどの会社も比較的よく働きます。
electroporationでなくても、heat shockで何の問題があるの?
「商業用に流通しているベクターを1つは探すこと」は何のため? transformationのpositive control?

とりあえず 削除/引用
No.24-2 - 2011/02/16 (水) 07:26:07 - ami(偽物)
施設の決まりによるのかもしれないけど、P1ではPlasmidも作れない気がする

レンチウイルスベクターの作成 削除/引用
No.24-1 - 2011/02/16 (水) 05:31:56 - 310
ヒトのリンパ球にある遺伝子を導入し、永続的に発現させたいと思っております。発現後は、表面に発現した抗原でソーティングするため、タグ、蛍光、トランスフェクション後の薬剤耐性(大腸菌用の薬剤耐性遺伝子は必要ですが)は必要ありません。

近在のラボの方に聞いたところ、永続的な発現にはレンチウイルスベクターが良いとのことでした。うちのラボはP1実験室のため、レンチウイルスを扱えないので、パッケージングとトランスフェクションは、その方にお願いし、plasmidに遺伝子をクローニングするのは私がやる予定になっています。

その先生は、良いligaseを探すこと、エレクトロポレーションで大腸菌に入れる事、商業用に流通しているベクターを1つは探すことを勧めてくれました。しかし、うちのラボにはInvitrogenのTA-cloningキットしかクローニング試薬が無く、エレクトロポレーション装置もないうえ、他大学からの急ぎの頼まれ仕事なので、今回はキットを購入し徐々にカスタマイズしようと考えております。しかし、各社ごと異なったキットが販売されており、迷っております。

お勧めのキット、プラスミド、リガーゼ、コンピテントセルの種類や、読むべき文献につき、皆様に教えを乞おうと思い、投稿させていただきました。

よろしくお願いいたします。

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