トリプシンで処理すると接着因子だけでなく細胞表面の受容体や表面抗原マーカーなんかも分解されて、一時的に細胞表面の発現量が低下すると思います
ただ、構成的に発現している、あるいは培地に添加している血清成分などの刺激で発現誘導されるのであれば、継代後しばらく培養していると発現量が回復してくるはずです
それが回復してこないということは、現在の培養液成分および培養条件では、ブラジキニン受容体の発現を十分に誘導できていないのだと思います
ウシ大動脈内皮細胞におけるブラジキニン受容体の発現がどのように制御されているかは存じませんが、継代時に当該受容体の発現を誘導するような処理(培地に誘導因子を添加する等)を検討されてみてはいかがでしょうか
酵素処理に拘るのであれば、接着因子は分解するけどウシブラジキニン受容体は分解しないプロテアーゼを見つけるしかないのではないかと思います |
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