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ショ糖密度勾配 トピック削除
No.326-TOPIC - 2007/10/12 (金) 12:27:12 - 密度勾配
論文を読んでいて、疑問に思い、ネットや資料に目を通しても納得のいく答えが見つからないので、ここに書込みします。
よろしくお願いします。

「ショ糖密度勾配」に関してお聞きしたいと思います。

論文では沈降係数を求めるために行なっているのに加え、
Triton X-100を添加し、分子形態を推定しております。
ちなみに、非両親媒性と判定しております。

沈降係数がわかると言うのは、単純に理解できますが、
ショ糖密度勾配遠心法における界面活性剤のTriton X-100の役割の理解が乏しく、
なぜこの分子形態であると決定したのかわかりません。


このショ糖密度勾配遠心法は、私は行なったことがないという事もあり、イメージしづらいものがあります。

ショ糖密度勾配遠心法における界面活性剤の役目を是非、教えてください。
よろしくお願いします。
 
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(無題) 解決済み 削除/引用
No.326-7 - 2007/10/12 (金) 23:48:44 - 密度勾配
遠心さん

わかりやすくご説明頂きありがとうございました。

精製後の特徴づけの1コマでしたが、なかなか腑に落ちないところがありました。
ですが、作者の意図するポイントだろう事、Tritonのお勉強もでき、有意義な機会をありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.326-6 - 2007/10/12 (金) 20:05:49 - 遠心
いろんなレベルの論文があるので、何とも言い難いですが、
察するに、その人たちは自分らの調製した酵素がアグリにくい、性質の良いものだということを宣伝したいのかなという気がします。
もちろんそれでも良いですが、nonamphiphilicというのは、
あまりscientificな表現ではないです。
きっと言いたいのは、今回調製した、組み替え体は、
Tritonを入れなくても凝集性が低くてオリゴマーをあまり形成しないから、
使用時や保存時に界面活性剤を加える必要もなく、
だから、多分、水溶液中で安定なので長持ちするよ、
ということではないですかね。

TritonX100は商品名です。これはどこかの会社がかなり昔に開発した
界面活性剤のシリーズで、いろんなのがあります。
今では生化学・細胞生物の分野では可溶化にX100と相分離にX114と、まれに、リソソーム由来のでかい顆粒形成を誘発するWR1339が使われるくらいです。

TritonX114による相分離の方法はJ. Biol. Chem., Vol. 256, Issue 4, 1604-1607, 02, 1981が最初です。
界面活性剤のcloud point(http://en.wikipedia.org/wiki/Cloud_point)が
TX114では室温近くなので、30度ではcondensationをおこし
4度では透明になって溶液となることを利用しています。
TX100ではcloud pointが高く、確か、50度以上ではなかったですかね、
大抵のタンパクの変性を起こすので使えません。
上のJBCの方法は界面活性剤自体への親和性の有無を見るもので、
ショ糖密度勾配遠心とは意味合いがちょっと違います。

(無題) 削除/引用
No.326-5 - 2007/10/12 (金) 16:40:46 - 密度勾配
遠心さん
早い回答、本当に助かります。

英語では「nonamphiphilic」と書かれており、
それを訳して、「非両親媒性」としました。

しかも、天然酵素は「nonamphiphilic enzyme」、
組換え酵素は「hydrophilic enzyme:親水性酵素」と結論付けられております。

>ひょっとして、ある膜に結合するタンパクを抽出してきた場合、
>それ自身の分子内に膜貫通ドメインや脂質アンカーのような
>界面活性剤無しでは凝集する性質を持つ疎水的なドメインを持っているか、
>それとも、実は、その分子は本来は可溶性だけども
>何らかの分子との相互作用の結果として膜に結合するようになったのか、
>を知るために、Tritonの有無でデングラをやったということなのですかね。

目的はおそらく、沈降係数を求めて、他の研究のデータと照らし合わせてみるというものだと思います。
>それとも、実は、その分子は本来は可溶性だけども
>何らかの分子との相互作用の結果として膜に結合するようになったのか、

この点に関しては、筆者達は考えてないと思います。


>普通はその目的ならTritonX114の相分離(界面活性剤相と水相への分配を見る方法)を使った方が早いし、簡単確実と思うのですが。

筆者達はおそらくこの目的で行なっていると思われます。
ちなみに、Triton X-100では行なわれないものなのでしょうか?
さらに、脱線してしまいますが、X以降の番号は何を意味するものなのですか?

(無題) 削除/引用
No.326-4 - 2007/10/12 (金) 15:51:30 - 遠心
最初にも書かれておられたのですが、その「両親媒性」、という言葉が出てきた理由がいまいちよくわからなかったのですが、
ひょっとして、ある膜に結合するタンパクを抽出してきた場合、
それ自身の分子内に膜貫通ドメインや脂質アンカーのような
界面活性剤無しでは凝集する性質を持つ疎水的なドメインを持っているか、
それとも、実は、その分子は本来は可溶性だけども
何らかの分子との相互作用の結果として膜に結合するようになったのか、
を知るために、Tritonの有無でデングラをやったということなのですかね。
それならば、Tritonの有無で遠心すれば、それ自体に凝集性があるかどうかで答えは出るかもしれません。

ただ、普通はその目的ならTritonX114の相分離(界面活性剤相と水相への分配を見る方法)を使った方が早いし、簡単確実と思うのですが。

(無題) 削除/引用
No.326-3 - 2007/10/12 (金) 14:52:57 - 密度勾配
遠心さん
お返事ありがとうございます。


>通常の場合は、単純に、膜タンパクなどを可溶化してきた場合の
可溶化状態を維持するためですよ。

そうですか。
可溶化状態維持のためなんですね。


折り返し、お聞きしたいのですが、
Triton X-100の存在・非存在条件下でのショ糖密度勾配遠心法によって、
「非両親媒性である」という判定はできるのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.326-2 - 2007/10/12 (金) 13:33:30 - 遠心
それは、通常の場合は、単純に、膜タンパクなどを可溶化してきた場合の
可溶化状態を維持するためですよ。
除くと膜タンパクでは凝集することがあり、
というかたいていは凝集するので、
入れないと沈降係数を求めてるのに訳わからないことになる場合が多いです。
でもTritonX100みたいなミセルサイズの大きいのを入れてほんとにいいのかな、
とは良く思いますが。

ショ糖密度勾配 削除/引用
No.326-1 - 2007/10/12 (金) 12:27:12 - 密度勾配
論文を読んでいて、疑問に思い、ネットや資料に目を通しても納得のいく答えが見つからないので、ここに書込みします。
よろしくお願いします。

「ショ糖密度勾配」に関してお聞きしたいと思います。

論文では沈降係数を求めるために行なっているのに加え、
Triton X-100を添加し、分子形態を推定しております。
ちなみに、非両親媒性と判定しております。

沈降係数がわかると言うのは、単純に理解できますが、
ショ糖密度勾配遠心法における界面活性剤のTriton X-100の役割の理解が乏しく、
なぜこの分子形態であると決定したのかわかりません。


このショ糖密度勾配遠心法は、私は行なったことがないという事もあり、イメージしづらいものがあります。

ショ糖密度勾配遠心法における界面活性剤の役目を是非、教えてください。
よろしくお願いします。

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