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shRNAについて トピック削除
No.2659-TOPIC - 2009/01/15 (木) 18:44:34 - ふくおか
こんにちは。医学系大学院生で実験超初心者です。いつも楽しく勉強させていただいています。

shRNAによる遺伝子抑制実験を行おうとしております。siRNAやshRNAは初めてなものですから、知り合いに相談し、SigmaのMission shRNA libraryからターゲット遺伝子に対するものをポジコン、ネガコンともに一そろい買いました。実はsiRNAもambion, Dharmaconのものを購入し、特定の条件では目的の細胞で90%以上の抑制効果をreal-time PCRアッセイにて得ていたのですが、実験の都合上導入後1週間以上後にアッセイを行う必要があり、siRNAではどうも抑制効果がそれまで持たないようであるためshRNAに切り替えたしだいです。

現在困っておりますのは、GFPを指標として目的の細胞でかなり良い導入効率が得られているにもかかわらず、shRNAによる抑制効果がポジコンとして購入したbeta-2 microglubulinでさえほとんど見られないということです。もちろんターゲット遺伝子の抑制効果も見られません。Sigmaに問い合わせたところ、ある種の細胞ではbeta-2 microglubulinの抑制効果は80%〜75%であったという記述を探すことはできたという程度のあまりに頼りない話で、本当に実験的にvalidateされたものなのか(ターゲット遺伝子のほうはともかくとして)さえ怪しいのではという気持ちになってきました。

そこで皆様にお伺いしたいのは、shRNAのベクターとしてお勧めのものとか、あるいはポジコンとして使用可能な配列、あるいはそのようなものを検索できるデータベースなどが無いかご存知であればご教授願えないでしょうか?いろいろ調べてみたのですが、検索能力が低いのかうまくヒットしませんでした。どうかお助けください。
 
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(無題) 削除/引用
No.2659-6 - 2009/01/19 (月) 14:12:04 - ふくおか
MKさま。貴重なご意見誠に助かります。

>siRNAでのノックダウンでは抑制の時間が短いのでplasmidベースのshRNAに切り替えたとのことですが、プラスミドでの一過性発現も一週間全ての細胞で発現させるのは難しいように感じるのですがそれは大丈夫でしょうか?

>GFPで導入効率を確認されたのは導入直後かそれとも実際の測定に用いる一週間後でのことでしょうか?一週間後でも全ての細胞が光っているのであればその点は問題ないのですが。

この点につきましては2週間後であってもそこそこの蛍光が観察できました。Helaと目的の細胞(HCE-Tという角膜上皮細胞の不死化細胞です)では若干蛍光の時間的推移に違いが見られましたが、どちらもある程度の蛍光は確認できました。厳密な検討をしたわけではありませんが、導入後の外来遺伝子の発現低下の一因として細胞分裂が結構影響するような印象で(常識かもしれませんが)、遺伝子導入後2日でコンフルエントとなったため、細胞分裂によるプラスミドの希釈が起こりにくかったのが良かったのかもしれません。

>また、標的のタンパク質の安定性にもよりますがsiRNAとplasmidベースのshRNAの導入ではノックダウンが効きはじめる時間が少し違う印象があります。

>plasmidではshRNAがプロモーターから十分量転写される時間が必要なため、siRNAで抑制が見られたタイムコースではまだ抑制が起きていない可能性もあると思います。何点か時間をとって確認してもダメでしょうか?

これについても検討しておりまして、ARHというハウスキーピング遺伝子に対するshRNAでは導入後24時間で50%抑制で、以後48,72,96時間とサンプリングしましたが、抑制率は変わりありませんでした。

>検出に関して私が思ったのはそんな感じです。あとは配列そのものに関する不安を解消することが必要だと思います。

>私が自分でshRNAを作製して配列がきちんと効くのかを確認するときは、目的のタンパク質にタグを付けたものと同時に発現させて抑制効果を確認しています。(shRNAの発現plasmidを多めに入れます)

>内在性のタンパク質だとタンパク質レベルでの安定性や、細胞へのplasmidの導入効率とかを気にする必要が出てくるからです。

これにつきましては全く考慮しておりませんでした。確かに目的遺伝子の内在性発現はコンフルエンシーに依存しておりまして、抑制効果の判断が難しいなと感じております。こういったことも考慮すべきであると勉強になりました。MK様のやり方だと、抑制確認のアッセイはタンパクレベル(ウエスタンですか?)で組むのでしょうか?私はスループットを重視してreal-timeでアッセイしております。

>配列に問題がないのであればplasmidベースでも薬剤選抜で安定発現株を取得したり、誘導系の発現株を作製することも可能だと思います。

>先のお二人がおっしゃっているようにウイルスを使用する方が有効かとは思いますがそれが難しいようでしたらこちらも検討してみてはいかがでしょうか?

配列に問題があるかどうかも現時点ではわからない状況ですが、学位論文の時間的制限のため(泣)ウイルス、薬剤選択のどちらも平行して進めていきたいと思っております。

お忙しいところ、いろいろとご教授頂きまして、本当にありがとうございました。重ね重ね、感謝申し上げます。またこれからも機会がありましたらどうかよろしくお願いします。

(無題) 削除/引用
No.2659-5 - 2009/01/18 (日) 17:30:32 - MK
先のお二人の方のアドバイスで解決されたかもしれませんが少し追加で書かせていただきます。

siRNAでのノックダウンでは抑制の時間が短いのでplasmidベースのshRNAに切り替えたとのことですが、プラスミドでの一過性発現も一週間全ての細胞で発現させるのは難しいように感じるのですがそれは大丈夫でしょうか?

GFPで導入効率を確認されたのは導入直後かそれとも実際の測定に用いる一週間後でのことでしょうか?一週間後でも全ての細胞が光っているのであればその点は問題ないのですが。

また、標的のタンパク質の安定性にもよりますがsiRNAとplasmidベースのshRNAの導入ではノックダウンが効きはじめる時間が少し違う印象があります。

plasmidではshRNAがプロモーターから十分量転写される時間が必要なため、siRNAで抑制が見られたタイムコースではまだ抑制が起きていない可能性もあると思います。何点か時間をとって確認してもダメでしょうか?

検出に関して私が思ったのはそんな感じです。あとは配列そのものに関する不安を解消することが必要だと思います。

私が自分でshRNAを作製して配列がきちんと効くのかを確認するときは、目的のタンパク質にタグを付けたものと同時に発現させて抑制効果を確認しています。(shRNAの発現plasmidを多めに入れます)

内在性のタンパク質だとタンパク質レベルでの安定性や、細胞へのplasmidの導入効率とかを気にする必要が出てくるからです。

配列に問題がないのであればplasmidベースでも薬剤選抜で安定発現株を取得したり、誘導系の発現株を作製することも可能だと思います。

先のお二人がおっしゃっているようにウイルスを使用する方が有効かとは思いますがそれが難しいようでしたらこちらも検討してみてはいかがでしょうか?

ご教授ありがとうございます。 削除/引用
No.2659-4 - 2009/01/18 (日) 03:23:44 - ふくおか
ティルダ様、りん様、ご教授誠にありがとうございます。

りん様の御推測どおり、プラスミドの一過性発現で行っております。やはりお二人の話を伺う限りではウイルス作成が必要なようですね。P2実験となるといろいろ大変なので、避けていたところですが、覚悟を決めないといけないようです。

トピを作成後に別のポジコンで試したところ、プラスミドの一過性発現でも50%程度の抑制効果は得られておりました。50%というのは全然ダメなのですが、すこしはほっとしたところです。

ウイルスでの導入実験を真剣に考慮していきたいと思います。お二人の先生、お忙しいところ本当にありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.2659-3 - 2009/01/15 (木) 19:57:17 - りん
ご質問に対する直接の解答にはなりませんが…


shRNAの導入にはウイルスを作製して用いておられるでしょうか?

確かSigmaのMission shRNAでは確か5種類前後のshRNA配列が1セットとして
ウイルスソース、plasmid、大腸菌の三種類が販売されていたように記憶しています。

私も利用したことがありますが、5種類のshRNA配列のうち2種類が効率よくknockdown効果を示しました。
(ウェスタンで確認)

ただ、このknockdown効果はレンチウイルスベクターとしてshRNAを導入したときのみにしか見られず、plasmidの状態で細胞に導入した際はknockdown効果が得られませんでした。

もし、細胞にplasmidを導入されておられるようでしたら、1度ウイルスを作製してみるのも手かと思います。

(無題) 削除/引用
No.2659-2 - 2009/01/15 (木) 19:19:28 - ~
>お勧めのもの
pLenti6/V5-DESTとpSuperretroを使っていました。
ウイルスを作るのに一手間かかりますが、導入効率がいいのでお勧めです。

>ポジコンとして使用可能な配列
GFPが入るのであればstableを取って、GFP用のshRNAを入れてみてはいかがでしょうか。
効いたsiRNAの配列を使ってみてもいいでしょう。

shRNAについて 削除/引用
No.2659-1 - 2009/01/15 (木) 18:44:34 - ふくおか
こんにちは。医学系大学院生で実験超初心者です。いつも楽しく勉強させていただいています。

shRNAによる遺伝子抑制実験を行おうとしております。siRNAやshRNAは初めてなものですから、知り合いに相談し、SigmaのMission shRNA libraryからターゲット遺伝子に対するものをポジコン、ネガコンともに一そろい買いました。実はsiRNAもambion, Dharmaconのものを購入し、特定の条件では目的の細胞で90%以上の抑制効果をreal-time PCRアッセイにて得ていたのですが、実験の都合上導入後1週間以上後にアッセイを行う必要があり、siRNAではどうも抑制効果がそれまで持たないようであるためshRNAに切り替えたしだいです。

現在困っておりますのは、GFPを指標として目的の細胞でかなり良い導入効率が得られているにもかかわらず、shRNAによる抑制効果がポジコンとして購入したbeta-2 microglubulinでさえほとんど見られないということです。もちろんターゲット遺伝子の抑制効果も見られません。Sigmaに問い合わせたところ、ある種の細胞ではbeta-2 microglubulinの抑制効果は80%〜75%であったという記述を探すことはできたという程度のあまりに頼りない話で、本当に実験的にvalidateされたものなのか(ターゲット遺伝子のほうはともかくとして)さえ怪しいのではという気持ちになってきました。

そこで皆様にお伺いしたいのは、shRNAのベクターとしてお勧めのものとか、あるいはポジコンとして使用可能な配列、あるいはそのようなものを検索できるデータベースなどが無いかご存知であればご教授願えないでしょうか?いろいろ調べてみたのですが、検索能力が低いのかうまくヒットしませんでした。どうかお助けください。

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