> 論文に書かれている方法をトレースしているということですが元の論文の
> コンストラクションもC末tagを付けていますか?3次元構造上の
> 問題で時々N末やC末のtagが活性部位を覆ってしまい基質が近づけなく
> なることがあるからです。もしついていないとしてももし発現させている
> プロテアーゼ(もしくは相同なプロテアーゼ)の3次元構造が解かれて
> いるのであればそれによっても各末端のtagが問題になりそうかおおよその
> 判断が出来るはずです。
丁寧なご説明ありがとうございました。すごく勉強になります。
因みに論文ではC末端にタグを付けております。
> 例えばトリプシン様プロテアーゼのC末は活性
> 部位よりかなりれた分子の裏側に来ますからC末tagはおそらく問題ない
> はずです。逆にN末は活性部位の直ぐ近くで加えて基質特異性を決める
> ポケットと接してその特異性に影響を与えたりしますから問題になる
> 可能性が高いといった感じです。
実は、今発現精製を行なっているプロテアーゼはまさに、トリプシン様セリンプロテアーゼです。C末、N末に関する考え方はすごく参考になります。
> プロ型のフォールディングを一度経ないと正しいフォールディングを
> 取らないという話はプロテアーゼに限らず蛋白質で時々聞く話です。
> 酵母の発現系での話ですが私の経験ではプロ配列を除いた活性型を
> 直接発現させても活性が得られました。その時は複数発現させましたが
> 全て相同なファミリー分子でしたから参考にならないかもしれません。
> 参考にしている元の論文のコンストラクションではどうですか?
> 活性型を直接発現させているのですか?もしそうならフォールディング
> が上手くいっていないというのは考えにくいのですが。
>
> 後はもし出来るのであれば精製した蛋白質のマススペクトルを計ることは
> 出来ませんか?目的プロテアーゼが糖付加配列を持っているとはっきりと
> したピークが得られないかもしれませんがもしないのであればマス
> スペクトルを計ることによってそのプロテアーゼがちゃんと全長である
> ことが確認できます。今精製されている蛋白質にN末tagがついている
> としても重要なN末部分が発現後切れてしまった蛋白質かもしれませんから。
>
マスは一度行なってみようと思っております。
あと、ついでに質問なのですが、タグの種類を変えることでタンパクの活性が変わることはあるのでしょうか? |
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