ファージには幾つかのコート蛋白質がありそのコート蛋白質
のファージ表面に出ているN末またはC末に蛋白質なりペプチド
のDNA配列を繋げて融合蛋白質としてファージに発現、表面に
提示(ディスプレイ)させることが出来ます(通常ファージ毎に
一つの配列だけを提示)。私はT7の経験はなくM13しか使ったことが
ありませんが基本原理は同じはずです。
ど素人さんがおっしゃっているT7 phage-based random peptide
librayの場合、どれぐらいの長さのペプチドを提示しているのか
わかりませんがある長さのペプチドをコードするDNA配列を
ある一つのファージのコート蛋白質の遺伝子に融合しそのペプチドを
表面に提示出来るようにしたファージをたくさん含むライブラリーと
いうことです。例えば長さが4アミノ酸のペプチドであれば20x
20x20x20のアミノ酸配列の組み合わせがありますよね。
これぐらいの長さあれば全ての組み合わせを含む完全なファージ
ライブラリーを分子生物学の手法をつかって統計的につくることが
出来ますがペプチドの長さが長くなれば長くなるほ指数的にその数が
増え、ペプチドの長さが5-6アミノ酸を越えた辺りから全ての組み
合わせを含む完全なライブラリーを構築することが事実上出来なく
なります(この限界ははファージの性質に関わっています)。
ど素人さんがおっしゃっているT7 phage-based random peptide
librayがどれぐらいの長さのアミノ酸を提示しているのかわかり
ませんが長さによってはアミノ酸配列の全ての組み合わせが含まれて
いないでしょうから例えば同じメーカーや研究室でつられた
ライブラリーであってもロットが違えば異なるアミノ酸配列の組み
合わせを含んでおり提示されるペプチド配列が異なってくるという
ことを考慮する必要があります。 |
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