Bio Technical フォーラム

  • 書き込みがかなり増えてしまいサーバーの負荷が大きくなったので、新しいBioTechnicalフォーラムに移行してください。
  • 新しいトピックは新フォーラムでのみ立ち上げ可能です。レスは2009年2月15日までつけられますが、その後は、つけられません。

トピック一覧 | 研究留学ネットに戻る

最新のフォーラム | このフォーラム(readのみ) | ひとつ前のフォーラム(readのみ)

このスレッドをはてなブックマークに追加このスレッドをはてなブックマークに追加

出芽酵母での赤色蛍光タンパク質 トピック削除
No.879-TOPIC - 2008/03/26 (水) 22:14:40 - こうぼ
酵母で異なる二つの目的遺伝子を緑(GFP)と赤色の融合蛋白質として発現させ(プラスミドで外来的に)、生細胞での局在の観察を試みています。

しかし、赤色の融合蛋白質が一部に局在してしまい(おそらく液胞→蛍光顕微鏡下で確認)、報告にある局在を示していません。

赤色の融合蛋白質は、DsRedやmCherryを検討したのですが、同じ結果でした(プロモーターは恒常的に働くGPD)一方で、赤色で液胞に蓄積する蛋白質を緑色(GFP)に繋ぐと、報告にある局在を示します。

この現象の原因が何かわからず苦労しています。今のところ、以下の1〜3の可能性を考えて進めています。
1.選んだ赤色の蛋白質が酵母では適切ではない?
2.プロモーターが適切でない?
(GALプロモーターのように徐々に誘導をかけられるものがよい?)
3.プラスミドで外来的に発現させるのが適切でない?
(赤色蛋白質をコードする遺伝子を、目的遺伝子のゲノムに組み込むべき?)

どの方法がよいのか、もしくは他によい方法があるのか、アドバイスをお願いいたします。
 
- このトピックにメッセージを投稿する -



10件 ( 1 〜 10 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 削除/引用
No.879-10 - 2008/04/10 (木) 16:36:55 - 赤緑
> > 赤色のだけの蛋白質はどうなるのか?
> low copyのベクターで赤色だけを発現させますと、一部への局在(おそらく液胞)が観察されました。

それは、まずいっす。基本的なコントロールがとれていないことになります。GFPですと、普通、一部への局在が起こらず、細胞質と核(?)全体に広がります。だから、局在マーカーとして「使えることもある」わけです。

厳密にやるなら、タグなしで抗体でみるということでしょう。この系でできるのか?目的に沿うのか?分かりませんが。

>
> > 液泡への局在化シグナルはどうしたのか?
> 細胞骨格系の蛋白質に液胞へのシグナルペプチドがあり、それを潰せばいいということでしょうか?シグナルペプチドについて調べてはいませんでしたので、配列を確認してみます。

細胞骨格系の蛋白質にシグナルペプチドはたぶんないかもしれませんが、そうすると液胞の内くうではなく外側、細胞質側にぶら下がる形で、酸性の影響は無視できる可能性がずっと高くなりますね。

Re.pdpdpdさん,Re.赤緑さん 削除/引用
No.879-9 - 2008/04/10 (木) 11:47:33 - こうぼ
アドバイスありがとうございます。

Re.pdpdpdさん
> そのタンパク質の遺伝子破壊株か変異株に融合タンパク質を発現させて、相補するか確認したほうがいいでしょう。相補しなければmcherryや DsReを融合するとタンパク質の機能が失われると思われます。

破壊株、変異株をリクエストして相補するか確認してみます。


Re.赤緑さん
> 赤色のだけの蛋白質はどうなるのか?
low copyのベクターで赤色だけを発現させますと、一部への局在(おそらく液胞)が観察されました。

> 液泡への局在化シグナルはどうしたのか?
細胞骨格系の蛋白質に液胞へのシグナルペプチドがあり、それを潰せばいいということでしょうか?シグナルペプチドについて調べてはいませんでしたので、配列を確認してみます。

Re.ぴた 様 削除/引用
No.879-8 - 2008/04/10 (木) 11:32:12 - こうぼ
皆様、様々なアドバイスありがとうございます。
当研究室は酵母を扱いはじめて日が浅いため、勉強になることばかりです。

 ぴた様のおっしゃる通り、実験系を組んだ当初はオリジナルのプロモーターを用いるのが適切だと考え、組み替え型のベクターを用いてゲノムの目的遺伝子のC末に赤色タンパク質をコードする遺伝子を繋ぐことを試みていました(DsRed, mCherry)。
 しかし、組み替えた酵母を観察した時に、赤色の蛍光が観察されませんでした。そこで、ゲノム由来のものでは蛍光が弱いのかもしれないと考え、low copyのベクター(+GPDp)の系に変更した経緯があります。

 しかし、ぴた様の指摘されました問題を抱えることになりますので、オリジナルのプロモーターからの発現による局在を観察したいのが本音です。なので、ここ最近は、1+3?の別の方法を試していました(PCRを用いた相同組み替えの系で蛍光蛋白質をコードする遺伝子を標的遺伝子のC末へ繋ぐ)。この方法を選んだのは、酵母の論文(Yeast.2004)で酵母で使える、かつ蛍光の強そうな赤色蛋白質の候補がいくつかあったからです。
 現在、ポジコンとして行なっていた標的遺伝子のC末へのGFPタグの組み替えが成功し、蛍光と正しい局在も確認されましたので、続いて目的の赤色蛋白質のタグの組み換えを行なっています。これがうまくいけばと願っております。

>今までGFPを融合させていたもう1つのタンパク質に赤色タンパク質をつないでは?
についてですが、これは以前に行ないました。そして、これも蛍光が液胞にたまる結果となっています。しかし、これについても上記の論文にあった異なる赤色タンパク質で、再度行なってみます。

>[Re:5] ぴたさんは書きました :
> ご存知だと思いますが、タンパク質の局在を蛍光観察する場合、まずはオリジナルのプロモーターを用い、1コピーで発現させるのが基本です。細胞本来の発現レベルで発現させないと、高発現や誘導発現させた場合、正しい局在を観察しているとは言えないからです。そういう意味で、2についてはオリジナルのプロモーターを使い、3についてはゲノムに組み込むか、最低限YCp型のベクターを使うのが良いと思います。
>
> 1についてですが、DsRedで酵母でうまくいった例はいくつかあります。目的のタンパク質と相性が悪いということも考えられます。こればっかりは、やってみないとわかりません。
>
> GFPは固定化すると蛍光がかなり弱くなると思います。タイムラプス観察をされるのであれば、固定化はできません。
>
> まず単純な解決法として、GFPを使って、細胞骨格系のタンパク質が報告どおりの局在が見えているのであれば、GFPのまま使い、今までGFPを融合させていたもう1つのタンパク質に赤色タンパク質をつなぐ、という方法ではダメなのでしょうか?細胞骨格系のタンパク質には赤色タンパク質でないとまずい、という事情でもあるのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.879-7 - 2008/04/10 (木) 07:20:13 - pdpdpd
そのタンパク質の遺伝子破壊株か変異株に融合タンパク質を発現させて、相補するか確認したほうがいいでしょう。相補しなければmcherryや DsReを融合するとタンパク質の機能が失われると思われます。

mcherry, DsRedはサンゴ、GFPはクラゲ由来の違うタンパク質です。mcherryとDsRedの間の相同性は高い一方、GFPとの相同性は高くありませんのでmcherryやDsRedを融合したときだけタンパク質機能が失われる可能性は十分あります。

(無題) 削除/引用
No.879-6 - 2008/04/10 (木) 05:50:01 - 赤緑
思いつくことを挙げますと:

赤色のだけの蛋白質はどうなるのか?

液泡への局在化シグナルはどうしたのか? シグナルペプチドありだと、さらに問題がいろいろおきます。

(無題) 削除/引用
No.879-5 - 2008/04/09 (水) 16:33:09 - ぴた
ご存知だと思いますが、タンパク質の局在を蛍光観察する場合、まずはオリジナルのプロモーターを用い、1コピーで発現させるのが基本です。細胞本来の発現レベルで発現させないと、高発現や誘導発現させた場合、正しい局在を観察しているとは言えないからです。そういう意味で、2についてはオリジナルのプロモーターを使い、3についてはゲノムに組み込むか、最低限YCp型のベクターを使うのが良いと思います。

1についてですが、DsRedで酵母でうまくいった例はいくつかあります。目的のタンパク質と相性が悪いということも考えられます。こればっかりは、やってみないとわかりません。

GFPは固定化すると蛍光がかなり弱くなると思います。タイムラプス観察をされるのであれば、固定化はできません。

まず単純な解決法として、GFPを使って、細胞骨格系のタンパク質が報告どおりの局在が見えているのであれば、GFPのまま使い、今までGFPを融合させていたもう1つのタンパク質に赤色タンパク質をつなぐ、という方法ではダメなのでしょうか?細胞骨格系のタンパク質には赤色タンパク質でないとまずい、という事情でもあるのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.879-4 - 2008/03/27 (木) 15:56:50 - T
酵母については存じませんが、哺乳動物細胞において mCherry 融合蛋白が往々にして lysosome に局在すると聞いたことがあります。どの程度確かな情報かはわかりませんが。

Re.無題 様 削除/引用
No.879-3 - 2008/03/27 (木) 15:32:44 - こうぼ
GFPとの融合蛋白質は液胞にも蓄積しているが、酸性のために蛍光は低下しており、それ以外の一部のGFPが自分が観察した蛍光であるとしますと、赤色に関しても同様に、一部は報告にある局在をとっていてもいいのではないかとも考えました。

そこで、何度も観察してみたのですが、一部においても報告にある局在をとっているものはありませんでした。赤色に関しては全てが液胞に蓄積しているような状態です。また赤色に繋いだのは酵母の細胞骨格系のタンパクです。

以前にGFPとの融合蛋白質に関しては、固定して免疫染色で観察しました。GFPと融合蛋白質は正しい局在を取っており、液胞に蛍光は観察されませんでした。赤色に関しては行なっていません。

生きた細胞での経時的な観察を行ないたいと考えていますので、できれば固定せずに観察したいと考えています。

素早いレスポンスありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.879-2 - 2008/03/27 (木) 12:46:03 - pdpdpd
EGFPの蛍光はpH依存で、液胞など酸性の所では蛍光強度がかなり下がります。
GFPを連結した場合も同じ局在なのだけれど、液胞にいるため蛍光が下がり、報告にある局在からの蛍光だけ見えている、ということはありませんか?
固定した細胞ではどうでしょうか?

出芽酵母での赤色蛍光タンパク質 削除/引用
No.879-1 - 2008/03/26 (水) 22:14:40 - こうぼ
酵母で異なる二つの目的遺伝子を緑(GFP)と赤色の融合蛋白質として発現させ(プラスミドで外来的に)、生細胞での局在の観察を試みています。

しかし、赤色の融合蛋白質が一部に局在してしまい(おそらく液胞→蛍光顕微鏡下で確認)、報告にある局在を示していません。

赤色の融合蛋白質は、DsRedやmCherryを検討したのですが、同じ結果でした(プロモーターは恒常的に働くGPD)一方で、赤色で液胞に蓄積する蛋白質を緑色(GFP)に繋ぐと、報告にある局在を示します。

この現象の原因が何かわからず苦労しています。今のところ、以下の1〜3の可能性を考えて進めています。
1.選んだ赤色の蛋白質が酵母では適切ではない?
2.プロモーターが適切でない?
(GALプロモーターのように徐々に誘導をかけられるものがよい?)
3.プラスミドで外来的に発現させるのが適切でない?
(赤色蛋白質をコードする遺伝子を、目的遺伝子のゲノムに組み込むべき?)

どの方法がよいのか、もしくは他によい方法があるのか、アドバイスをお願いいたします。

10件 ( 1 〜 10 )  前 | 次  1/ 1. /1


パスワードを入力してチェックした記事を チェックした記事を