皆様、様々なアドバイスありがとうございます。
当研究室は酵母を扱いはじめて日が浅いため、勉強になることばかりです。
ぴた様のおっしゃる通り、実験系を組んだ当初はオリジナルのプロモーターを用いるのが適切だと考え、組み替え型のベクターを用いてゲノムの目的遺伝子のC末に赤色タンパク質をコードする遺伝子を繋ぐことを試みていました(DsRed, mCherry)。
しかし、組み替えた酵母を観察した時に、赤色の蛍光が観察されませんでした。そこで、ゲノム由来のものでは蛍光が弱いのかもしれないと考え、low copyのベクター(+GPDp)の系に変更した経緯があります。
しかし、ぴた様の指摘されました問題を抱えることになりますので、オリジナルのプロモーターからの発現による局在を観察したいのが本音です。なので、ここ最近は、1+3?の別の方法を試していました(PCRを用いた相同組み替えの系で蛍光蛋白質をコードする遺伝子を標的遺伝子のC末へ繋ぐ)。この方法を選んだのは、酵母の論文(Yeast.2004)で酵母で使える、かつ蛍光の強そうな赤色蛋白質の候補がいくつかあったからです。
現在、ポジコンとして行なっていた標的遺伝子のC末へのGFPタグの組み替えが成功し、蛍光と正しい局在も確認されましたので、続いて目的の赤色蛋白質のタグの組み換えを行なっています。これがうまくいけばと願っております。
>今までGFPを融合させていたもう1つのタンパク質に赤色タンパク質をつないでは?
についてですが、これは以前に行ないました。そして、これも蛍光が液胞にたまる結果となっています。しかし、これについても上記の論文にあった異なる赤色タンパク質で、再度行なってみます。
>[Re:5] ぴたさんは書きました :
> ご存知だと思いますが、タンパク質の局在を蛍光観察する場合、まずはオリジナルのプロモーターを用い、1コピーで発現させるのが基本です。細胞本来の発現レベルで発現させないと、高発現や誘導発現させた場合、正しい局在を観察しているとは言えないからです。そういう意味で、2についてはオリジナルのプロモーターを使い、3についてはゲノムに組み込むか、最低限YCp型のベクターを使うのが良いと思います。
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> 1についてですが、DsRedで酵母でうまくいった例はいくつかあります。目的のタンパク質と相性が悪いということも考えられます。こればっかりは、やってみないとわかりません。
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> GFPは固定化すると蛍光がかなり弱くなると思います。タイムラプス観察をされるのであれば、固定化はできません。
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> まず単純な解決法として、GFPを使って、細胞骨格系のタンパク質が報告どおりの局在が見えているのであれば、GFPのまま使い、今までGFPを融合させていたもう1つのタンパク質に赤色タンパク質をつなぐ、という方法ではダメなのでしょうか?細胞骨格系のタンパク質には赤色タンパク質でないとまずい、という事情でもあるのでしょうか? |
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