2つの要因を考えないといけません。GSTとは関係なくリコンビナントであるために起こり得ることと、GSTがついているために起こりうることです。
まず後者ですが、GSTがつくことにより、やはり構造の歪が出来たり、基質のアクセスを妨害したりという可能性は十分あり得ると思います。特にGSTはホモオリゴマーを形成していると思いますので、目的のタンパクもオリゴマーになるならば、そういう性質は制限される可能せいがあります。N末にたぶんGSTをつけていると思いますから、C末に6xHISというのを別に作成して性質を比べるのもてかもしれませんし、GSTの部分を切断できるなら、1度切断して切断していないのと比べて、GSTが邪魔しているか確認してみればいいと思います。
もうひとつの(前者の)可能性ですが、リコンビナントですからやはりネイティブと違う環境で合成されています。ですから色んな不備みたいなのが出てきうるわけです。部分的に(場合によっては全体的に)3次構造が違う可能せい。適切な修飾がなされない(リン酸化、糖修飾、脂質などの付加、プロセッシング(n末やc末がネイティブの状態では除去されているとか)、プロリンイロメラーゼの関与、モノユビキチネーション、アセチレーション、メチレーション、、挙げたら切りがないですね)、未知のコファクターの欠乏などの可能性があると思います。
逆にリコンビナントの活性が従来そのタンパク質単独の活性で、ネイティブのタンパク質は周りの環境によりその活性がモディファイされている可能性もあるかも知れません。 |
|