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抗体のアフィニティ精製で増加するエクストラバンド トピック削除
No.849-TOPIC - 2008/03/19 (水) 13:13:33 - extra band
ウサギを用いペプチド抗血清を作成し、抗原ペプチドでアフィニティ精製してウエスタンに用いています。抗血清、精製抗体ともに目的の分子量にバンドが出ますが、それぞれに特異的なエクストラバンドもかなりの濃さで生じてきます。本来この抗体は免疫染色で使いたいために作成しました。細胞の染色も綺麗で、局在も予想通りなのですが、ウエスタンで見られたエクストラバンドの蛋白が染まっているかもしれないので、信頼できません。何とかしてウエスタンのエクストラバンドを消したいと思っています。

アフィニティ精製でのみ見られるエクストラバンドは、抗血清ではターゲットのバンドとくらべ非常に薄かったため、抗原ペプチドに結合する抗体で、なおかつ目的のバンドを生じさせる抗体とは異なるクローンの抗体がエクストラバンドを生じさせていると予測しています。このバンドを消すために、

1.エキストラバンドを生じさせている抗体のエピトープを探して、ペプチド中和を行なう。

2.エクストラバンドの分子量付近のメンブレンを切り出し、抗体溶液につけて問題の抗体を吸収させる。(目的蛋白ネガティブの組織、細胞を見つけてないのでアセトンパウダーが作れないため。)

を考えていますが、1はコストがかかり、2は具体的なプロトコールをどうしたらよいか分からないので困っています。

アドバイス、アイデアなど教えていただければ幸いです。
よろしくお願いします。
 
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(無題) 削除/引用
No.849-8 - 2008/03/27 (木) 04:03:43 - 回答
抗原で中和できてるということなので、これは一つの可能性ですが、他の人がいっているように、スプライシングバリアントか、あるいは、その150K蛋白質の分解産物ではないでしょうか。前者は経験ありませんので、詳しい事はわかりませんが、後者はたまにあります。(特に大きい蛋白質の場合しばしば)。抗体がある程度確保できるなら、抗体カラムか免疫沈降を試みてそれらのバンドを同定すれば何か分かると思います。LC/MSが使えるなら、必ずしも高度に精製しなくてもいいでしょう。ゲルの、エキストラバンドの来る分子量領域にその150Kの蛋白質の一部のペプチド断片が検出されればいいので。 

問題は、分解が、生きている細胞内で起きているものか(たとえば特異的なプロテアーゼによる前駆体蛋白質の限定分解など生理的なもの。)、ライセート調製中やサンプルの保存中に起きたもの(アーティファクト)かの区別がむずかしいことです。前者なら思いがけない面白い発見につながる可能性も出てくるでしょう。残念ながら後者の場合、細胞を直接SDS bufferで溶解するなど酵素が失活するような厳しい条件で蛋白質を抽出するとか、プロテアーゼインヒビターを入れる(入れたからといって、必ずしも効くという保証はないのですが。)とかいった対策がとれるでしょう。

インヒビターなしで温和な条件で細胞ライセートを調製し、わざと37Cでインキュベートしたとき、時間依存的にそのエキストラバンドが増えるとか?いった簡単な実験でも重要な情報が得られると思います。

(無題) 削除/引用
No.849-7 - 2008/03/25 (火) 01:16:00 - ねずみ
> 私もペプチドによる吸収はやるべきだと思っています。抗原のシステイン付加を除くアミノ酸は14残基です。エピトープが分かるくらいの長さに分けてやってみたいのですが、どのくらいの長さがいいでしょう?6残基くらいと思っているのですが。

ペプチド配列の一次構造を認識するクローンであれば、最小で2−3残基だと聞いたことがあります。しかし、最初は、前半、後半と半分ずつでやってみて絞っていくやり方が良いかもしれません(いずれにしてもコストはかかりますが)。

もし、そのエクストラバンドが別タンパクだという結論になるのであれば、その目的タンパクの欠損したマウスを(可能ならば)手に入れて、その組織ホモジネートでエクストラバンドを吸収してしまうということも可能かもしれません。しかし、そのIgGクローン自体がそのエクストラ蛋白にクロスしてしまっているのであれば、目的のバンドも吸収されてしまうかもしれませんね。

> ボスからは質量分析(MS)で、解析するので、免沈して泳動してバンドを切り出すように言われています。現在は、免沈に使うにはアフィニティ精製した抗体量が足りず、これからまた精製する予定です。抗原が酸に弱いのか、ウエスタンも抗体カラムも再生できないので、手間取っています。

酸に弱い抗原であれば、酸溶出は行わず、トリエチルアミンを用いたアルカリ溶液で溶出する手もあります。文献を調べてみて下さい。

(無題) 削除/引用
No.849-6 - 2008/03/24 (月) 14:14:52 - extra band
>他の方もおっしゃっていますが、これらすべてのバンドは抗原で吸収できる
>のでしょうか?
>もしすべてのバンドが抗原で吸収できるのであれば、目的のものより小さな
>バンドはspliced variantの可能性もあります。

私もペプチドによる吸収はやるべきだと思っています。抗原のシステイン付加を除くアミノ酸は14残基です。エピトープが分かるくらいの長さに分けてやってみたいのですが、どのくらいの長さがいいでしょう?6残基くらいと思っているのですが。

実は、以前も同じ蛋白のペプチド抗体とアフィニティ精製、ペプチド中和を試みたことがあります。その際は非常に多くのエクストラバンドとターゲットのバンドが一斉に消失しました。それらのエクストラバンドと、今回見られているエクストラバンドとはサイズが異なります。私はどちらもアミノ酸ホモロジーの近い別蛋白を認識してしまっているのではと考えています。

ボスからは質量分析(MS)で、解析するので、免沈して泳動してバンドを切り出すように言われています。現在は、免沈に使うにはアフィニティ精製した抗体量が足りず、これからまた精製する予定です。抗原が酸に弱いのか、ウエスタンも抗体カラムも再生できないので、手間取っています。

(無題) 削除/引用
No.849-5 - 2008/03/24 (月) 13:15:19 - ねずみ
他の方もおっしゃっていますが、これらすべてのバンドは抗原で吸収できるのでしょうか?
もしすべてのバンドが抗原で吸収できるのであれば、目的のものより小さなバンドはspliced variantの可能性もあります。精製によって濃くなるというのは、精製することによってS/N比が上がったということかもしれません。
その遺伝子の欠損したマウスが手に入るともっとはっきりしたことが言えると思うのですが。

(無題) 削除/引用
No.849-4 - 2008/03/24 (月) 09:45:33 - h-iz
「目的の分子量に見られるバンド」は本当に特異的なものなのでしょうか?
似たようなサイズのノンスペではないでしょうか?
以前似たような経験をしたもので。

もうお試しかもしれませんが、抗原を用いてバンドの消失を確認されると何か分かるかもしれません。

抗体濃度は0.15ug/mlです 削除/引用
No.849-3 - 2008/03/22 (土) 08:49:27 - extra band
濃いでしょうか?抗血清を使う際は1:200,000で用いています。抗体濃度を上げると、抗原接種前の血清でウエスタンをすると出現するバンドと同じくらいのところに、エクストラバンドが増えるので、これ以上の濃度ではやっていません。

抗体を使いまわすと、目的のバンドだけ消失します。エクストラバンドは強まっているように見えますが、バックとの比較でそう見えるだけかもしれません。

目的外のバンドの分子量は60-90kDa、目的のバンドは150kDaなので、この差で分けられないかと考えてはいます。
使わなくなったメンブレンなどを用い、エキストラバンド付近を切り出して吸着による余計な抗体の除去を行おうと思っています。この際、吸着をアフィニティ精製の前と後のどちらにやれば良いのでしょうか?

あとはアクリルアミドゲルで泳動後にゲルを切り出し、パウダー化して吸着なども考えてみましたが、具体的にどうやれば良いか分かりません。

アイデア、指摘など、お気につくところがあれば、教えてください。よろしくお願いします。

(無題) 削除/引用
No.849-2 - 2008/03/20 (木) 18:55:35 - Fresh
>(目的蛋白ネガティブの組織、細胞を見つけてないのでアセトンパウダーが作れないため。)

ネガティブの組織・細胞でなくても前吸収を試してみる価値はあります。
一般的に、免疫抗原に対する抗体は、それ以外の抗体よりも豊富で、結合力も強いので、吸収によって少々減っても十分に使えることが多いです。

実際、免疫染色やウェスタンで使った抗体希釈液を使い捨てにしないで回収して使いまわしているうちに、バックグラウンドが減ってだんだん染色結果がよくなることはよく経験するところです。

または、単純に抗体濃度を下げれば、おそらくは正規の反応より結合力が弱い、エクストラバンドの反応を消すことができるかもしれません。

抗体のアフィニティ精製で増加するエクストラバンド 削除/引用
No.849-1 - 2008/03/19 (水) 13:13:33 - extra band
ウサギを用いペプチド抗血清を作成し、抗原ペプチドでアフィニティ精製してウエスタンに用いています。抗血清、精製抗体ともに目的の分子量にバンドが出ますが、それぞれに特異的なエクストラバンドもかなりの濃さで生じてきます。本来この抗体は免疫染色で使いたいために作成しました。細胞の染色も綺麗で、局在も予想通りなのですが、ウエスタンで見られたエクストラバンドの蛋白が染まっているかもしれないので、信頼できません。何とかしてウエスタンのエクストラバンドを消したいと思っています。

アフィニティ精製でのみ見られるエクストラバンドは、抗血清ではターゲットのバンドとくらべ非常に薄かったため、抗原ペプチドに結合する抗体で、なおかつ目的のバンドを生じさせる抗体とは異なるクローンの抗体がエクストラバンドを生じさせていると予測しています。このバンドを消すために、

1.エキストラバンドを生じさせている抗体のエピトープを探して、ペプチド中和を行なう。

2.エクストラバンドの分子量付近のメンブレンを切り出し、抗体溶液につけて問題の抗体を吸収させる。(目的蛋白ネガティブの組織、細胞を見つけてないのでアセトンパウダーが作れないため。)

を考えていますが、1はコストがかかり、2は具体的なプロトコールをどうしたらよいか分からないので困っています。

アドバイス、アイデアなど教えていただければ幸いです。
よろしくお願いします。

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