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ハイブリドーマの出現頻度 トピック削除
No.832-TOPIC - 2008/03/16 (日) 23:05:44 - とも
はじめまして。

最近、モノクローナル抗体作製を目指し
マウス脾臓細胞とミエローマsp2/0の融合を行っています。

しかし融合頻度が 1hybridoma/1000000 spleem cellsと、
文献値と比較すると低い気がしています。
ちなみに文献値は1hybridoma/100000 spleen cells 程度のものを
よく見かけます。

ここで質問なのですが、
細胞融合を普段される皆様はどの位の頻度でhybridomaを得られていますか?
(ここでは、融合→HAT選択を経た後に出現したコロニーをhybridomaとさせて下さい)

お教えいただけると幸いです。

また、一つ気になっているのですが、
書籍や文献ごとに、PEG添加後の操作が異なっています。
といいますのも、PEGを添加し、さらに10%FBS-RPMI1640でPEGを希釈した後なのですが、

とある書籍中には
「融合直後の細胞に力をかけると、融合しかけの細胞が元に戻る可能性があるので、遠心後の再懸濁までに時間を取る必要がある」
とありました。

しかし、他の書籍には、
「PEGからは一刻も早く離脱させねばならない」
とありました。

ということで、培地添加後の遠心操作、そしてその次の再懸濁の操作に
ついて些か混乱を覚えました。

ここが非常に重要な操作であることは想像がつきます。

ということで、ここでの遠心条件および再懸濁操作など、
皆様はどの様な操作をなさっていますか?

情報も少なく、恐縮ですが、その点ご教授頂ければ幸いです。

宜しくお願い致します。
 
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PEG 削除/引用
No.832-7 - 2008/07/14 (月) 08:43:19 - mES


はじめまして.

PEG分子量と細胞毒性の関係についての文献はどこをあたればありますか?
教えていただければ幸いです,

570MWのPEGを使用していますが,細胞が萎縮する気がします.

お願いします.

ありがとうございます 解決済み 削除/引用
No.832-6 - 2008/03/22 (土) 12:56:58 - とも
返信が遅れて申し訳ございません。

仰る通り、PEG添加後すぐにFBS含有培地を添加すると白濁が見られます。
恐らく血清タンパクの凝集物だとは思っていましたが、言われてみれば確かに影響は大きいと感じました。様々なプロトコル書を参考にしましたが、やはり、PEG添加後は無血清培地で希釈するという手順が多いようです。
そちらを採用してみたいと思います。

その他、本当に様々なアドバイスを頂きありがとうございました。
頑張ってみます。

(無題) 削除/引用
No.832-5 - 2008/03/18 (火) 08:47:09 - 仕事中
1. 遠心・上清除去後のペレット再懸濁
 特に時間はおきません。懸濁はよくタッピングしてほぐしてから軽くピペッティングしています。
 ペレットの懸濁で注意しているのはPEG添加直前でしょうか。よくタッピングして脾細胞とミエローマが均一に混ざるようにしています。

2. PEGの分子量
 私は4000を使っています。どちらのほうが効率がよいか比較したことは無いのですが、細胞毒性が気になってこちらを採用しました。またDMSOはPEGの濃度が高ければ添加する必要はないそうです。

3. FBSのLot.
 細胞融合の効率、というよりも融合後の細胞の成育に差異が大きいのだと思っています(ミエローマが増えるから大丈夫ということではないようです)。実際に検討した結果では大きな差が出ました。

4. SP2/0
  新規に購入したSP2/0でも自分でクローニングしたほうがよいようですよ。

5. 脾細胞
 特に溶血操作は必要ないようです。
 またミエローマの比率はもう少し上げたほうがよいかもしれません。

6. 融合操作
 気になるのがPEGを添加してからすぐにFBSをいれているところです。PEG添加後に時間をおくかどうかよりもFBSの添加の有無のほうが影響が大きいかと思います。
 また融合直後の遠心は少し速度を落としたほうが効率がよいようです。

7. プレート蒔き込み数
 私は1×10^5 /well〜3×10^5/wellを目安にしています。
 細胞密度が低いとコロニー形成率は激減します。
 
 以上です。
 うまくやれば全Wellにコロニーが観察できます。
 ただしコロニー形成率が高いからといって抗体産生ハイブリドーマが多く取れるわけではないので、そこは免疫誘導をしっかりとやってください。
 (プレート15枚で有用なハイブリドーマ1個なんてのはよくある話です)

>仕事中 様 pt.2 削除/引用
No.832-4 - 2008/03/18 (火) 00:56:08 - とも
>もう少し条件をお教えいただければお力になれるかと思います。

ありがとうございます。 お言葉に甘えさせて頂きたいと思います。

脾細胞は市販の溶血剤で処理後、生細胞が9割以上なのを確認してから、
10~7 cellsに調整し、これを10~6 cells のsp2/0と混合させました。

これを15ml遠心チューブに入れ、1000rpm×3minで遠心後、2mlのRPMI1640で再懸濁し、再度1000rpm×3minで遠心しました。

上清除去後、軽くタッピングし、ペレットを軽くほぐしました。
以下、37℃の湯浴上で操作を行いました。

sigma社製のPEG (Hybri-Max : 50% PEG1500,50%PBS)を1ml/minで1ml添加しました。添加完了から1min経った後に10%FBS-RPMI1640を2ml/3minで添加し、次いで同培地を4ml/minで添加後、1200rpm×3minで遠心後、10%FBS-RPMIを用いて調製したHAT50mlに細胞を移し、96wellプレート3枚に播き込みました。
ここで、フィーダー細胞は用いませんが、添加材としてロシュ社のBM-condimed H1を10%、このHAT培地に添加しています。

以上、非常に長くなりましたが、御助言頂けると幸いに存じます。
最後に、冒頭と重ねましてお礼申し上げます。

>仕事中 様 削除/引用
No.832-3 - 2008/03/18 (火) 00:54:12 - とも
大変ご丁寧なご回答、ありがとうございます。
非常に参考になりました。

主に参考にしている書籍としましては、
 学際企画:モノクローナル抗体作製マニュアル
 Humana Press:Methods of Hybridoma Formation
です。
その他文献は数が多いので割愛させて下さい。
プロトコルは前任者が立ち上げたものに倣っています。
これについては後述させて頂きました。

>私はPEG添加からRPMI添加開始までは30秒程度、遠心に900rpm、5分といったところですが、多少の時間の変動はあまり影響しない感を覚えます。

そうなのですね。ありがとうございます。
時間的な変動は問題ないということで納得しました。
ここで、よろしければ遠心、上清除去後のペレットを再懸濁する前に時間を置く/置かないをお教え頂けないでしょうか?
他の研究室の知人のプロトコルにその様な操作がありましたので、
どうしても気になっている操作なのです。

>PEGの分子量が1500か4000かでこだわるところもあります。

低分子のPEGの細胞毒性を嫌うか、高分子のPEGのマイルドさを好むか、ということでしょうか。また、色々調べてみますと、促進剤としてDMSOを添加しているものもありますね。
積極的に検討してみようと思います。ありがとうございます。

>FBSのLot.はハイブリドーマの形成率に大きく響きます。

これは初耳です。sp2/0の増殖能だけで判断していました。
研究室でLotを決めて大量に買い込んでいますので、今すぐ、という訳には参りませんが、サンプルをもらって是非試験したいと思います。

>またSP2/0も融合率が非常に低いものがあります。

実はこれは十分ありえると思います。
といいますのも、前任者がかなり長期間継代を繰り返していたようで、
購入時の性質とは当然ながら変わってきているかと思います。
残念ながらリクローニングする余裕が時間的にもマンパワーとしても足りませんので、こちらは良い機会と捉えて思い切って細胞を買いなおそうと思っています。

しかし1wellあたりに3〜4コロニーとは凄まじいですね。
ほぼ全てのwellにコロニーが出現するということでしょうか?
もしそうならば、何か根本的な原因がありそうですね。

方法論 削除/引用
No.832-2 - 2008/03/17 (月) 20:37:21 - 仕事中
おそらくは方法論の正解はないような気がします。

私はPEG添加からRPMI添加開始までは30秒程度、遠心に900rpm、5分といったところですが、多少の時間の変動はあまり影響しない感を覚えます。

それ以外の点の例を挙げてみますと、PEG添加はボルテックスしながら、というのがあれば、逆に試験管をゆっくりと回しながら滴下するというのもあります。PEG添加後の希釈はRPMIのみというのもありますね。FBSをあまり早い段階で添加すると融合の阻害が起きると考えているのでしょう。

それよりも用いる試薬のほうが影響が大きいようです。
PEGの分子量が1500か4000かでこだわるところもあります。
FBSのLot.はハイブリドーマの形成率に大きく響きます。メーカーに頼めばサンプルがもらえますので、そちらで形成率の高いLotを選ばれることをお勧めします。
またSP2/0も融合率が非常に低いものがあります。(単クローン化されているにも関わらず!)こちらも一度ご自身でクローニングを行い、融合率の高いクローンを選別されることをお勧めします。
また当然ながら融合するマウスの免疫がきっちり出来ているかどうかも影響しますので、ご注意下さい。

96wellプレートに蒔く際の細胞密度も大事です。
高濃度すぎれば形成率が高すぎてクローニング出来なくなる恐れがありますし、低濃度だとコロニーが出来なくなります。
フィーダー細胞をお使いになられているのか、それともそれに変わる試薬を添加されているかによっても異なるでしょう。

試薬とミエローマをきっちり選別し、ごく当たり前の方法で融合しますと3億の脾細胞をプレート20枚に蒔き込んだとして1wellあたりコロニーが3〜4個は観測できます。

もう少し条件をお教えいただければお力になれるかと思います。
よろしければ作業の流れもしくは参考にされている文献などをお教え下さい。

ハイブリドーマの出現頻度 削除/引用
No.832-1 - 2008/03/16 (日) 23:05:44 - とも
はじめまして。

最近、モノクローナル抗体作製を目指し
マウス脾臓細胞とミエローマsp2/0の融合を行っています。

しかし融合頻度が 1hybridoma/1000000 spleem cellsと、
文献値と比較すると低い気がしています。
ちなみに文献値は1hybridoma/100000 spleen cells 程度のものを
よく見かけます。

ここで質問なのですが、
細胞融合を普段される皆様はどの位の頻度でhybridomaを得られていますか?
(ここでは、融合→HAT選択を経た後に出現したコロニーをhybridomaとさせて下さい)

お教えいただけると幸いです。

また、一つ気になっているのですが、
書籍や文献ごとに、PEG添加後の操作が異なっています。
といいますのも、PEGを添加し、さらに10%FBS-RPMI1640でPEGを希釈した後なのですが、

とある書籍中には
「融合直後の細胞に力をかけると、融合しかけの細胞が元に戻る可能性があるので、遠心後の再懸濁までに時間を取る必要がある」
とありました。

しかし、他の書籍には、
「PEGからは一刻も早く離脱させねばならない」
とありました。

ということで、培地添加後の遠心操作、そしてその次の再懸濁の操作に
ついて些か混乱を覚えました。

ここが非常に重要な操作であることは想像がつきます。

ということで、ここでの遠心条件および再懸濁操作など、
皆様はどの様な操作をなさっていますか?

情報も少なく、恐縮ですが、その点ご教授頂ければ幸いです。

宜しくお願い致します。

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