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骨芽細胞の石灰化誘導 トピック削除
No.745-TOPIC - 2008/02/27 (水) 11:17:03 - SYU
皆様のご意見をお聞きしたく,拙い内容ですがトピックを立てさせて頂きました.
MC3T3-E1細胞を用いて石灰化誘導をかけています.

誘導条件は,コンフルエントになって65時間後に,
50μg/ml アスコルビン酸
5 mM   β-グリセロリン酸
を基本培地α-MEMに添加した培地で培養しています.
コントロールとして,同じタイムコースで基本培地で培養した細胞も準備し,
それぞれ同時刻で回収/RNA抽出・RT-PCRでマーカータンパク質の発現量を見ています.
なお,RNAは抽出後,精製はせずに500 ng持ち込む形でRT-PCRを行っています.


マーカータンパク質は石灰化誘導応答性を示すタンパク質で,誘導経時的に発現量が増加すると報告されているものですが,何故かコントロールの系でも同様に経時的な発現が見られます.

トラブルシューティングはしてみたものの,原因が突き止められず,困窮しております.
原因究明するためにも,皆様のご意見をお待ちしております.
どうぞ宜しくお願い致します.
 
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blot様 削除/引用
No.745-12 - 2008/03/05 (水) 17:36:22 - SYU
次から次へと質問を重ねてしまい,本当に申し訳ないのですが…

完全定量に関して質問させてください.
完全定量とは,分光光度計を用いてOD260を測定することではないですよね?
RNAの完全定量は,具体的にどのような方法で行うのでしょうか?
やはりバイオアナライザーを用いないと…

これまでのRT-PCRの実験結果からは,コントロールとの差が僅かな結果しか
得られていません.

現在,誘導物質の濃度を振る,誘導をかけるタイムコースを再検討するなど,
条件検討は重ねているものの,完全定量が前提とあっては,これらの検討も
「完全定量ありき」ということになるかと思います.
再現性のあるRNA回収方法は確立しているので,簡便にRNAの完全性を証明できる方法を求めています.

宜しくお願いします.

(無題) 削除/引用
No.745-11 - 2008/02/29 (金) 17:24:40 - blot
ちょっと忙しいので、

>No.745-9

のレスは、来週にさせてください。ちょっと、今から出かけなくては行けないので。

>>遺伝子発現がプラトーに達している事と、細胞が分化に進んでいるというのは、全くイコール
これは、文半ばで送信してしまいました。遺伝子発現がプラトーに達しているから細胞が分化に進んでいるとは、言えないという事を言いたかったのです。

では、また。

(無題) 削除/引用
No.745-10 - 2008/02/29 (金) 16:54:51 - blot
先の返信は、日本語が変で分かりにくかったと思います。

>ALP活性の上昇と石灰化は必要十分である
そう考えていいと思います。

>故に,この細胞はアスコルビン酸刺激応答性を示した結果,マーカー遺伝子の発現量が上昇したと判断できる.
絶対条件として、アスコルビン酸刺激応答性以外では、分化が起こらない条件下でならokだと思います。

ただ、細胞によってはオステオカルシンなんかは、最初からmRNAが激しく出ている細胞もありますから、初期の細胞の発現量が実験の目的に沿うようなものである必要はありますが。

mRNA発現は、刺激応答により発現がエンハンスされる事は良くある事で、時にはその即応性により、よい指標となります。しかし、mRNA発現が起きたからと言って、細胞が分化したとはいえません。分化の方向には向かっているというだけですから。この事は、mRNAとその遺伝子発現の最終産物であるタンパクの発現が、常にリニアに反映されるとは限らないからです。ですから、mRNAの発現だけを追っても、実際細胞が分化した、石灰化するであろうとは断言できません。

そこら辺りを、注意してまとめてくださいね。
すみませんが、ばたばたしていて、慎重にかけませんので、差し引いて読んでください。

blot様 削除/引用
No.745-9 - 2008/02/29 (金) 16:42:23 - SYU
丁寧なご解答,感謝に耐えません.
申し訳ありませんが,いくつか質問させてください.

blot様のコメントにある1.に関連する内容です.
現在,文献を参考としてコンフルエントから65h後に誘導培地に切り替え,
細胞を回収しているのですが,コンフルエントから65h後の間に分化が進んでいる
という可能性はあるのでしょうか?
コンフルエントから65hの間については,骨基質を分泌する準備段階,という
なんとも曖昧な情報を鵜呑みにしているのですが,この間で一体何が起こっているのでしょうか?
PCRの条件によっては,この間でもマーカー遺伝子の発現が確認されたりします.

もう1点,3.に関する内容について質問させてください.
一旦overconfluentで継代し,性質が変化してしまった細胞群を,元の性質に
戻す方法はないのでしょうか?
クローニングしなおすor細胞株を買いなおすしか方法は無いのでしょうか?

完全定量の必要性,血清のロットチェックに関しては,ボスと相談してみます.

最後にもう一点.
>遺伝子発現がプラトーに達している事と、細胞が分化に進んでいるというのは、全くイコール
不勉強のせいか,よくわかりませんでした.補足していただいたら有難いです.

T.S様 削除/引用
No.745-8 - 2008/02/29 (金) 16:23:42 - SYU
ご返信ありがとうございます.
質問させて頂きたいのですが,ALP活性の上昇と石灰化は必要十分であると
考えて宜しいのでしょうか?
例えばですけど,血清のロットチェックという目的において,A社のFBSを添加
した基本培地を用意し,アスコルビン酸を添加した培地で培養する系と
基本培地のままで培養する系を用意した上で,石灰化のみを指標とする方法
では不十分でしょうか?
更に仮定の話になりますが,前者の方が石灰化が早期に起こり,後者の石灰化が前者よりだいぶ遅いという結果が得られた.続いてRT-PCRをした結果,前者の方がマーカー遺伝子の発現量の上昇が早かった.故に,この細胞はアスコルビン酸刺激応答性を示した結果,マーカー遺伝子の発現量が上昇したと判断できる.
では,説得力に欠けるでしょうか?

素人丸だしで申し訳ありません.ご助言の程,宜しくお願いします.

(無題) 削除/引用
No.745-7 - 2008/02/29 (金) 10:34:27 - blot
ご返信ありがとうございます。

MC3T3-E1 subclone4細胞の性質として、以下のような基本的な性質があります。
1.この細胞は、二重から三重に積層して増殖し、このconfluent〜overconfluentの状態であると、細胞は自ずと分化の方向に進む傾向があります。元々、この細胞の樹立時には、confluentの状態で勝手に分化する特性を持っている事があげられていた(と思います)。

2.分化の性質として、血清がかなり影響を与えます。すなわち、使用する血清によっては分化すら起きないという事もまれにあるようです。自分が持っている細胞に対してきちんとFCSのロットチェックを行う必要があります。その際、ALPとミネラリゼーションを指標にして行う事が望ましいと思います。

3.細胞をOVERCONFLUENTにしてケイダイ培養を行ったりすると、比較的容易に細胞の性質に変化をもたらす傾向が強い細胞です。通常の培養は、confluentにしないようにして境内する方が面倒でも結果的にスムーズな実験がおこなえます。

4.血清の件で補足するなら、血清によってRT-PCRの結果も、再現性がとれず翻弄される傾向があります。実験中は、同じ血清を使用して行う事が前提です。

以上の点から、コントロールも同じ条件で培養しRT-PCRで発現を見ています。この条件では、コントロールも同じ様に分化の指標の遺伝子の発現も増加する可能性があります。

PCRで発現の差を見るというのであれば、完全定量を基本として行わないと、SYUさんの今現在の系では、判断つかない可能性があります。

また、遺伝子発現がプラトーに達している事と、細胞が分化に進んでいるというのは、全くイコール

MC3T3-E1での石灰化誘導について 削除/引用
No.745-6 - 2008/02/29 (金) 01:41:54 - T.S.
もう10年も前ですがMC3T3-E1を使っていた経験から、この細胞で分化の実験をするときは血清によって結果が左右される印象がありました。僕はALP活性の上昇を指標にFBSのロットチェックをしていました。血清によってはかなり活性が違いました。FBSによっては石灰化誘導しなくても石灰化が見られることもあるようです。あと FBSは加熱処理をして使ってました。培地などもできるだけ過去の報告で使われているのと同一メーカーの方がいいと思います。

また、この細胞はVitCやBGPなしでもoverconfluentな状態で培養を続ければいずれALP活性が上昇し、石灰化物が見られます。ですから骨シアロタンパク質,オステオポンチン,オステオカルシンなど骨関連の遺伝子群も対照群でも少しはあがってくるはずですので、real-timeまたは半定量RT-PCRかタンパク量で見ないと差が見にくいかもしれません。

blot様 削除/引用
No.745-5 - 2008/02/28 (木) 15:11:02 - SYU
ご返信ありがとうございます.

>RT-PCRとありますが、完全定量されていますか?
完全定量はしていません.分光光度計により濃度,A260/280を測定し,
その値を元にテンプレート量を決めています.
補正法に関しましては,RT-PCRでGAPDHを増幅させ,バンドの濃さが概ね揃っていると判断すれば,それ以上の補正は加えません.

というのも,当面の目的が「石灰化誘導によってターゲット遺伝子の発現量が上昇するのを確認すること」なので,完全定量の必要はないと考えていました.
また,現実的な問題として,当研究室にはバイオアナライザーが無く,完全定量を行うには厳しい環境にあります.

ALPの測定も行っておりません.刺激応答性によって選別されたsubcloneを
使用しており,ALP陽性であることは疑いようのない事だと考えていました.


本研究に取り組み始め,既に半年以上が経過していますが,今回トピックを立てた問題が解決できず,完全に暗礁に乗り上げております.
新規研究テーマで,周りに相談できる人もいない為,非常に拙い内容になりましたが,ご指導ご鞭撻の程,どうか宜しくお願い致します.

(無題) 削除/引用
No.745-4 - 2008/02/28 (木) 11:38:47 - blot
ご返信ありがとうございます。

また、教えてください。
RT-PCRとありますが、完全定量されていますか?
どのような手技で、行っていますか?特にお聞きしたいのが、テンプレートの補正法です。

ALPの活性は見られていますか?

blot様 削除/引用
No.745-3 - 2008/02/27 (水) 20:36:14 - SYU
返信ありがとうございます.
漫然とした内容で申し訳ありません.

発現量は誘導1,4,7,10日目で見ていますが,10日目には
コントロール・誘導系ともにほぼプラトーに達しています.

ターゲット遺伝子は骨シアロタンパク質,オステオポンチン,オステオカルシンです.
過去の報告と異なり,オステオポンチンの発現量の変化がオステオカルシンの発現量の変化より早期の段階で認められています.

継代に関しては,80%コンフルエントの状態で植え継いできた細胞を,P5の時点で実験に使用しました.

(無題) 削除/引用
No.745-2 - 2008/02/27 (水) 12:25:44 - blot
すみませんが、いくつか教えてください。
質問が漠然としています。

二週間以上たっても、遺伝子の発現が認められないと言う事ですね?
また、ターゲットの遺伝子は、何ですか?

さらに、ケイダイはきちんと正しく行っていますか?

骨芽細胞の石灰化誘導 削除/引用
No.745-1 - 2008/02/27 (水) 11:17:03 - SYU
皆様のご意見をお聞きしたく,拙い内容ですがトピックを立てさせて頂きました.
MC3T3-E1細胞を用いて石灰化誘導をかけています.

誘導条件は,コンフルエントになって65時間後に,
50μg/ml アスコルビン酸
5 mM   β-グリセロリン酸
を基本培地α-MEMに添加した培地で培養しています.
コントロールとして,同じタイムコースで基本培地で培養した細胞も準備し,
それぞれ同時刻で回収/RNA抽出・RT-PCRでマーカータンパク質の発現量を見ています.
なお,RNAは抽出後,精製はせずに500 ng持ち込む形でRT-PCRを行っています.


マーカータンパク質は石灰化誘導応答性を示すタンパク質で,誘導経時的に発現量が増加すると報告されているものですが,何故かコントロールの系でも同様に経時的な発現が見られます.

トラブルシューティングはしてみたものの,原因が突き止められず,困窮しております.
原因究明するためにも,皆様のご意見をお待ちしております.
どうぞ宜しくお願い致します.

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