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SDS-PAGE処理中の災難? トピック削除
No.723-TOPIC - 2008/02/22 (金) 17:03:10 - PAGE
教えてほしいことがあり、書込みしました。

酵母で発現させ、精製したタンパク質の泳動パターンをみると、
本来60kDaの位置にシングルバンドが検出されるのですが、
実際見てみると、60kDaの位置にうっすら検出され、
さらに40kDaと20kDaの位置に同じ濃さで、60kDaのものより濃いバンドが検出されました。
つまり、3本のバンドが検出されました。

このことより、僕は『プロテアーゼが原因』かと考えていましたが、
ある人が「SDS-PAGEにアプライする前のサンプルバッファーとの処理中に分解された」と言っています。


この処理中に分解されるという現象はまれにあるという事は聞いた事があるのですが、
もしこの処理中に切断されるとしたら、ペプチド中の様々な部分で切断され、様々な大きさのバンドが検出されると僕は考えていますが・・・

ですが、このことに関して、何か前例がないかと調べていますが、見当たりません。


もし、この事に関して知っている方がいましたら、教えて下さい。
さらに、これに関する論文があれば、ついでに教えて下さい。

よろしくお願いします。
 
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11件 ( 1 〜 11 )  前 | 次  1/ 1. /1


(無題) 解決済み 削除/引用
No.723-11 - 2008/02/24 (日) 00:16:57 - PAGE
セリンさん
そうですか・・・
確かに、この内容は論文にする程の事ではないかもしれませんね。

ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.723-10 - 2008/02/23 (土) 22:37:02 - セリン
今ではその辺はノウハウのレベルとして書かないことが多いようです。
ただFig legendみると、きっとそのせいに違いない、
というのは、見たことありますが、思い出せません。
0.2MになるようにPMSFをisopropanolに溶かして、サンプルの1/20程度の容量を加えて室温で数分間放置するだけです。

割とある、とは書きましたが、かつてそういう経験をしたのと、
そういう話を身の回りで見聞きしたからです。
SDSの変性速度は比較的遅いので、そういうこともあるんだろうと思っています。

(無題) 削除/引用
No.723-9 - 2008/02/23 (土) 18:36:20 - PAGE
セリンさん
貴重なご意見ありがとうございます。

>おそらくSDSの存在で構造が開いて、その瞬間に残っていたプロテアーゼ活性が作用したということかと思います。
>これは割とあります。

そうなんですか・・・「割とある」
わかりました。

ついでにお聞きしたいのですが、そういう内容の論文は報告されているのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.723-8 - 2008/02/23 (土) 15:53:26 - セリン
おそらくSDSの存在で構造が開いて、その瞬間に残っていたプロテアーゼ活性が作用したということかと思います。
これは割とあります。SDSの変性作用によるプロテアーゼ活性の消失に要するよりも、
SDSによって立体構造が開いて、nativeより切れやすい構造を作るまでの時間の方が短いということでしょう。
おそらく活性部位は堅いfoldをしてるけど、
切れやすい部位の構造は元々弱いから、ということでしょうね。

極端な例はProteinaseKです。
まあ、これは0.5%SDSでも活性があるので、fairではないですが、
基質を加えて、反応停止をして電気泳動でみる、という実験をやる場合、
かならずPMSFを加えて活性部位をつぶしてから、SDSバッファーを加えないといけません。
当然ながらSDSサンプルバッファーを加えただけで反応停止と思って泳動すると
全然止まってないどころか基質が無くなってしまった、という状態になります。

PAGEさんの場合も、SDSに割と耐性の酵素なのかもしれないですし、
あるいは上に書いたような時間差なのかもしれません。
セリンプロテアーゼでしたら、先にPMSFなどの共有結合阻害剤を先にめいっぱい加えて活性をつぶしてから、そのままSDSを入れられればニックが入ることは
無くなると思いますよ。泳動には影響しません。

(無題) 削除/引用
No.723-7 - 2008/02/22 (金) 19:53:18 - PAGE
His-Tagさん
僕の扱っているタンパク質は、セリンを活性触媒に持つ酵素です。
ですから、PMSFやEDTAなどのプロテアーゼ阻害剤は精製工程には敢えて使用していません。

あと、SDS-PAGEの泳動パターンの変化ですが、
酵母からのcrude extractには、当然数多くのタンパク質が存在しますので見にくいですが、何となく60kDaの位置に濃いバンドが見れます。
次に陰イオン交換では、目的外のタンパク質がまだ多く存在しますが、60kDaのバンドがあります。
そして、アフィニティーでは、若干夾雑タンパク質がありますが、60kDaと40kDaの位置にメインバンドが見れます。
最後のゲルろ過では、60kDaと40kDaの位置にメインバンドを検出しました。

上記のSDS-PAGEは、2-MEを用いたサンプルバッファーでサンプル処理したものです。


かなり紛らわしい事をしています・・・
すみません・・・

(無題) 削除/引用
No.723-6 - 2008/02/22 (金) 19:32:57 - PAGE
~さん
考えられる可能性に関して、それを証明する実験は特に行なっていません。

でも以前にボイルの有無で比較した事はあります。
泳動パターンは特に変わりはありませんでした。

サンプルバッファーの組成で、2-MEを添加するサンプルバッファーではなく、尿素と2-MEの代わりにジチオトレイトールを添加したサンプルバッファーを用いた時、
前者のバッファーを用いると、60kDaと40kDaのバンドは同じ濃さで、20kDaのバンドはこれらよりも薄くなり、
後者のバッファーを用いると、書込み中に示したように、40kDaと20kDaのバンドが同じ濃さで、60kDaのバンドはこれらよりも薄くなりました。


現在、僕が扱っているタンパク質はこれまでの傾向から相当凝集しやすい性質があるようです。
ですので、2-MEのサンプルバッファーでは変性力が弱いため、きちんと変性されていなかったのでは・・・と考えています。
というのは、プロテアーゼの影響を受けても、切れ端がメインの構造中に埋め込まれてしまっていたのでは・・・
そこに、変性力と還元力の強いサンプルバッファーで処理するときちんと変性され、上記のような結果が得られたのではないかと考えています。

憶測ですので、何とも言えませんが・・・

いちおう確認 削除/引用
No.723-5 - 2008/02/22 (金) 19:28:51 - His-Tag
文面からするに、
酵母からの crude extract では 60 kDa あたりに検出できたタンパク質について、各精製プロセスのフラクションを改めて SDS-PAGE にて確認したところ、なぜか目的のタンパク質は 60 kDa 付近ではなく 40 kDa と 20 kDa あたりに検出できちゃった...

ということなのか、

crude extract では 60 kDa あたりに検出できたが、途中の確認はせずに各種クロマトにかけたあとに SDS-PAGE してみたら 60 kDa 付近ではなく 40 kDa と 20 kDa あたりに検出できてしまった (?)。

ということでしょうか。

前者・後者共通していえることは、まずが(もちろんぬかりはないと思いますが)プロテアーゼ阻害剤(安価なやつです。PMSF とか EDTA とか場合によりますが)を精製工程全般を通じて使って改善を図ってみてください。
後者のみの結果をもってご質問なさっているならば、各精製段階で目的とするタンパク質の状況(60 kDa のままなのか40/20 kDaになっているのか)を確認してから考察なさったほうがいいと思います。

また別の視点では、分泌タンパク質などの場合は限定分解を受けたあとに2本のポリペプチドが S-S で結合している場合もあります。仮に還元条件で SDS-PAGE しているのであれば非還元条件(2-ME とか DTT を含まない条件)でSDS-PAGE してみてはいかがでしょうか。

あまり答えになっていませんが、ご質問の文面ではいまいち状況が把握できなかったので、あえてコメントしました。

(無題) 削除/引用
No.723-4 - 2008/02/22 (金) 19:14:59 - PAGE
すみません。
情報が少なかったですね・・・

今回獲得した60kDaのものは、ゲルろ過による分子質量によると約180kDaでしたので、おそらくホモトリマーだと考えています。
ピークはシングルピークでしたので、ホモ○○かと。

さらに、60kDaと40kDaのタンパク質に関してN末配列解析を行なったところ、目的タンパク質のN末配列と一致しました。
残念ながら、20kDaのタンパク質に関しては、解析していません・・・(色々とありまして・・・)

このことから、『60kDaのタンパク質=40kDa+20kDaのタンパク質=目的のもの』と考えています。

酵母による発現ではKex2が作用し、ペプチドが切断されるという報告例も多いですし、プロテアーゼの影響と考える方が、SDS-PAGEのサンプル処理中での切断と考えるより、適切だと考えています。
ですが、この切断が起きたと思う位置にKex2切断部位が存在しないので他のプロテアーゼではないか・・・と考えていますが・・・
(では何のプロテアーゼなのかということは今調べているのですが、こちらも難航しており・・・)

今回は未切断のものと切断されてしまったものが混在していた、と考えています。

(無題) 削除/引用
No.723-3 - 2008/02/22 (金) 19:08:26 - ~
まれにしか起こらないことに注目する必要があると考えるだけのデータは取っているのでしょうか?

始めに考えるのは、プロテアーゼインヒビターカクテルの分解あたりだと思いますが…

ボイルが原因と考えているのであれば、
4℃、O/NでSDS化してみてはいかがでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.723-2 - 2008/02/22 (金) 18:36:00 - よっしー
60kDaのタンパク質は単量体ですか?
ヘテロ2量体やホモ3量体ってことはありませんか.

SDS-PAGE処理中の災難? 削除/引用
No.723-1 - 2008/02/22 (金) 17:03:10 - PAGE
教えてほしいことがあり、書込みしました。

酵母で発現させ、精製したタンパク質の泳動パターンをみると、
本来60kDaの位置にシングルバンドが検出されるのですが、
実際見てみると、60kDaの位置にうっすら検出され、
さらに40kDaと20kDaの位置に同じ濃さで、60kDaのものより濃いバンドが検出されました。
つまり、3本のバンドが検出されました。

このことより、僕は『プロテアーゼが原因』かと考えていましたが、
ある人が「SDS-PAGEにアプライする前のサンプルバッファーとの処理中に分解された」と言っています。


この処理中に分解されるという現象はまれにあるという事は聞いた事があるのですが、
もしこの処理中に切断されるとしたら、ペプチド中の様々な部分で切断され、様々な大きさのバンドが検出されると僕は考えていますが・・・

ですが、このことに関して、何か前例がないかと調べていますが、見当たりません。


もし、この事に関して知っている方がいましたら、教えて下さい。
さらに、これに関する論文があれば、ついでに教えて下さい。

よろしくお願いします。

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