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マイクロダイジェスションによるRNA抽出について トピック削除
No.680-TOPIC - 2008/02/14 (木) 11:22:37 - RNA
いつも参考にしております。

RT−PCR用のRNA抽出をマイクロダイジェスション装置で切片より切り出しして行いたいのですが、標的組織が骨にくるまれておりプレパラート作成のときにどうしても脱灰処置が必要になります。

そこでご相談なのですが、EDTAで10日くらい脱灰するのですがRNAは保持されているのでしょうか?
また固定はしないほうが良いのでしょうか?固定してもRNAがだめになりそうだし、無固定ならば脱灰間に分解されそうなのですが、どのようにすればよいでしょうか
 
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(無題) 削除/引用
No.680-4 - 2008/02/16 (土) 16:58:55 - かわ
すいません。脱灰処理したものからRNAとったことないのでいい加減なこといっているかもしれません。

RNA laterは売っているものをそのまま使います。これに脱灰に使用する程度のEDTAを加えたもので脱灰が出来ればとりあえずはOKなはずですね。このあと何らかの方法で包埋することになりますが、RNA laterは飽和硫安なので、凝固点が極めて低く、クライオだとかなりの低温にしてもケーキのような柔らかい感じになりとても薄切できるような感じはしません。また薄切できたとしても溶けるとねちゃねちゃしてLCMできそうな感じではとてもありません。

RNA laterを洗浄してから凍結包埋すればこの点は解消されますが、RNA laterを洗浄するときにそれまで眠っていた内因性RNaseが起きてしまってRNAが分解する可能性が極めて高いと思われます。これについては経験済みで、RNA laterで処理した組織をPBSや70%アルコールで洗浄してからTRIZOLでRNA抽出した時は無惨なほどにRNAが分解していたのに洗浄せずにそのままTRIZOLで抽出したときはほとんど分解がありませんでした。ですのでRNA laterで処理したばあい、洗浄せずにRNA抽出のプロセスに移行しなくてはならないのです。

また固定してパラフィン包埋に持ち込むのもよいとは思いますが、PFAだと塩基とタンパクが架橋してしまうのでLCMのあとで抽出する際に必ずProKの処理が必要です。また塩基自体も修飾されてしまうのでcDNA合成がかなり悪くなります。これについては論文(Nucleic Acids Res. 1999 Nov 15;27(22):4436-43)があって脱修飾の方法まで記載されていますが、脱修飾しても完全に元に戻るわけではないようです。

また過去にAMEX包埋という方法が報告されており、RNAや抗原性の保持が良いとされていますが、実のところはそれほど良くありません。

ああでもないこうでもないと書きましたが、結局のところ、

1. 通常の脱灰手順では内因性RNaseによる分解が懸念され、RNA laterを使えばうまくいくかも知れない。
2. 脱灰がうまくいってもその後の包埋が問題である。
3. PFAを使うとRNAの修飾が起こるためにcDNA合成効率が悪くなる。

ということでかなりの難問であると思います。脱灰がうまくいくかと、うまくいった場合はそこででまずRNAのクオリティを検証してみてください。そのあとはパラフィンしかないですかねぇ。

RNA laterの詳しい組成については過去のトピックで見たことがあります。私は前のボスがRNA laterを成分分析に出した結果を教えてもらって知っているだけです。

いっそのとこ脱灰せずにやってみることは出来ませんか?たとえば粘着フィルムにてマウスの全身をそのまま薄切すると言う方法を聞いたことがあります。
むかしファインテックがこんなセミナーしていたみたいですよ。
http://www.lsrc.u-toyama.ac.jp/sic/semi/technical/ws01-1.html

長文失礼しました。

(無題) 削除/引用
No.680-3 - 2008/02/14 (木) 20:53:35 - 生食
かわさんありがとうございます。

すいませんがわかればもう少し具体的なプロトコールをお教え願えないでしょうか。
たとえばRNAlaterの濃度などを。それとやはりPFAなどで固定はできないのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.680-2 - 2008/02/14 (木) 18:22:04 - かわ
RNaseはEDTAでは不活性化できません。RNaseA処理のバッファーにEDTAを入れてDNaseを不活性化するくらいですから。ですのでその条件では内因性のRNaseによる分解が無視できないと思われます。

RNA laterのようにRNaseを阻害するものとともにEDTAで脱灰できないでしょうか?ちなみにRNA laterは過去のトピックでもありましたが飽和硫安プラスアルファです。飽和硫安でRNaseもほぼ完全に不活性化されるんですね。

マイクロダイジェスションによるRNA抽出について 削除/引用
No.680-1 - 2008/02/14 (木) 11:22:37 - RNA
いつも参考にしております。

RT−PCR用のRNA抽出をマイクロダイジェスション装置で切片より切り出しして行いたいのですが、標的組織が骨にくるまれておりプレパラート作成のときにどうしても脱灰処置が必要になります。

そこでご相談なのですが、EDTAで10日くらい脱灰するのですがRNAは保持されているのでしょうか?
また固定はしないほうが良いのでしょうか?固定してもRNAがだめになりそうだし、無固定ならば脱灰間に分解されそうなのですが、どのようにすればよいでしょうか

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