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Sequenceでシグナルが低い? トピック削除
No.665-TOPIC - 2008/02/12 (火) 14:55:48 - transplant
いつも参考にさせてもらってます。

今回はSequenceについてなんですが…
PCR産物→トランスフォーム→(青白選抜)コロピー→ダイレクトシークエンスって感じでやってます。でもどうしても、シークエンスがうまくいきません。

この系で始めてすぐはまったく読めなくて試行錯誤した結果、現段階では8割程度は読めるようになったんですが、
1)全体的にRawdateが低い(AverageRawSignalIntensityが15〜30程度)
2)9割方のBaseSpacingの値が24.46
という状態です。何か良い解決策はないでしょうか??
ちなみに同じプライマ-テンプレートで外注に出すとすごい綺麗なデータが出てます(AverageRawSignalIntensity200台)のでプライマ-テンプレートのせいではなさそうです。

反応液の組成は
Template(コロピー産物そのまま)3
RR       0.4
5*Seq-B     2
Primer(10μM) 0.4
DW       4.7
(テンプレートが過剰量ですが、200bpそこそこの産物のうち、その頭の50bpくらい読めればいいのでトップヘビーで大丈夫かなと考えてます)
反応温度は
98 2min ×1

96 15sec
55 15sec
60 4min  ×30

4 ∞ 
反応容器は96PCRプレート、精製はEDTAエタノール沈殿です。
 
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皆さんありがとうございました 解決済み 削除/引用
No.665-14 - 2008/02/19 (火) 13:29:32 - transplant
やまさきさんのお勧めのtempliphiというのはプラスミドとかゲノムを増幅する反応ですよね?(違う意図でしたらスイマセン)…またどこかで使うかもしれないので覚えておきます。ありがとうございます。

シークエンスは検討の結果、プライマ15pmol-テンプレート(PCR産物)1μ-RR1μの系で非常に高いシグナルを得ることができました。
ペレット溶解も次回から気をつけてみます。

皆さんの温かいアドバイスのおかげで解決することができました。
本当にありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.665-13 - 2008/02/14 (木) 19:29:56 - やまさき
GEのtempliphiがすごく良いです。ただメーカーの言うとおりに使うと1サンプル200円くらいかかるのでvolume down, 自作の希釈バッファーを使ってconc downにて1サンプル10円、値引きや大ロットでの割り引きを含めると1サンプルあたり6-7円で行っています。ただクオリティーにこだわるにならもう少しゆるい条件がよさそうです。

詳しい解説、ありがとうございます 削除/引用
No.665-12 - 2008/02/13 (水) 23:08:22 - transplant
なるほど…
今までの泳動したサンプルは迷わずゴミ箱行きでしたので、全く残ってません。(変性かけた後はどんどん蛍光が減っていくという話を聞いたことがありました)
次回プレートで反応した時に試してみます。

原理とその反応阻害の機構について、とても勉強になりました。
おまけに検討の方向性まで示していただいて…
さっそく今さっき、検討の反応を開始しました。

私のいる部屋には理学・工学の人間が全くいないので困ってたんです。
調べようにも原理もあいまいでしたので…
そばさん、ありがとうございます。

それから、プロトコル改変へのご忠告、ありがとうございます。
この癖は実験初めての専門学生の頃からありまして…しょっちゅう先生に怒られてたことを思い出しました。
でも、自分で改良して元プロトコルよりうまくいったときの感覚が…うれしいんですよね。
もっと勉強していきたいと思います。

検討の結果など追って報告させていただきます。

さらにおまけ 削除/引用
No.665-11 - 2008/02/13 (水) 22:06:20 - そば
一度シークエンサーにかけたサンプルでも、再シークエンスは可能です。
もし、溶解不足を疑うのであれば一度シークエンサーにかけたサンプルをピペッティングし直し、再度シークエンサーにかけてみると良いかと。
(サンプル中の一部しか泳動には使わないので、大部分の標識DNAはサンプル中に残っています。1、2回のシークエンスではsignal intensityにあまり影響ありません)


で、ちょっと長いですが、原理的な話から。
二本鎖のPCR産物を読む場合、鋳型DNA鎖に結合するのはプライマーだけではなく、PCR産物の相補鎖側も結合し得ます。これが競合的にプライマーのアニーリングを阻害し、PCR産物のダイレクトシークエンスのintensityを下げます(昔は酵素処理で一本鎖化してから反応へ持ち込むという改良プロトコールがありました)。

そのため「鋳型に対し過剰量のプライマーを反応系に持ち込む」というのがPCR産物のダイレクトシークエンスのコツだったりするわけです(企業推奨のプロトコールで鋳型量が極端に少ないのは単にコピー数の問題だけでは無いはず・・・)。

そういう点でtransplantさんのプロトコールを見ると、過剰量の鋳型に対し、プライマー濃度はそれほど高くはありません。これではプライマーのアニーリング阻害が起き、高いシグナルは期待出来ません。

本来なら最初にこの点を指摘すべきなのですが、transplantさんのプロトコールは酵素やBigDyeを含むRRmixが根本的に少な過ぎるため(Tさんがご指摘のようなプロトコールが存在することを私は知りませんでした)、鋳型:プライマー比の改善を求めても良好な結果が得られない可能性がありました。そのため、敢えてまずはRRmix量の改善を求めた次第です。

まずはRRmixの改善を。次に過度の鋳型の持ち込みを減らし(残存物の反応阻害を防ぐ意味もあります)、プライマー濃度を上げる(10ul系なら100pmolまでは行ける)。
これでもダメなら、nested primerでシークエンスをする。

たぶん、これでほとんどのPCR産物は読めるはずです(エタ沈でロスらない限り)。

企業が公開しているプロトコールには、当然、それなりの理由があります。
極端に逸脱したプロトコールはなるべく避けた方が、失敗が少なく、無難ですよ?(まぁ、失敗した方が勉強になりますけどね)


>T様
情報ありがとうございます。参考にさせて頂きます。

(無題) 削除/引用
No.665-10 - 2008/02/13 (水) 19:33:16 - transplant
現在のプロトコルは推奨プロトコルでうまく行かなかったためにいろんなトコ調べて、試した結果一番良かったものです。Tさんご指摘のペーパーと違うものかもしれませんが、元はネットで拾ってきたものです。

そばさんご指摘のテンプレートを1μに、プライマ増量というのはやってみます。(検討で一回はやってる筈ですが再度確認します)
それと、酢Naはいつも使ってました。10μ反応液+3μ塩溶液(0.5M 酢酸Na,83mM EDTA)+2プロパノール30μで遠心。その後70Et100μでリンスです。
それと、そばさんのおっしゃるとおり、5×Seqbufferの使い方がイマイチ判ってませんでした。おかげさまで理解できました、ありがとうございます。


ここで、ひとつ気がついたのですが、ぺレット溶解の問題もあるかもしれません。沈殿の際にアクリルアミドのキャリアー(+たまにブルーデキストランも)を使ってるんですが、もしかしたらそのせいでペレットが固すぎて最終的に溶解不足になってるのかなと…
泳動直前に95度3min→Oniceで変性かけてるので、溶けてるとは思うのですが…

ということで、次回はテンプレート1μで
1)変性前に一度ピペッティング
2)RR0.4μと1μの系の比較
3)プライマ量の比較

という感じで検討し直してみます。

(無題) 削除/引用
No.665-9 - 2008/02/13 (水) 10:39:55 - T
横ですが...
10ul の系に BigDye 0.5ul, 5xBuffer 2ul を入れて反応させるプロトコールも存在します。
Platt et al. Improved DNA sequencing quality and efficiency using an optimized fast cycle sequencing protocol. BioTechniques (2007) vol. 43 (1) pp. 58, 60, 62
私も愛用していますが、特に問題なく安定して読めています。もっとも、PCR product を読んだことはほとんどないですが。

(無題) 削除/引用
No.665-8 - 2008/02/13 (水) 00:28:00 - そば
他の方もいろいろ指摘して下さっているようですが、まとめてドカンと。
一応、上2つがお勧め度が高め、下2つはおまけ程度ということで。

反応液の組成が企業推奨プロトコールと大幅に違う点が気になります。
おそらくABIの試薬をお使いだと思いますが、10ul反応系でRRmixが0.4ulというのは極端に薄過ぎると思います(安定して読むにはちょっと厳しいかと)。
10ul反応系なら、RRmix 1ul、5xSeq buffer 1.5ulが無難かと。
(ちなみに補完用の5xsequencing bufferの使用法を何か勘違いしているような気がしますけど・・・?)

あまりに多くの鋳型を添加しているため沈殿が大きくなりすぎ、ペレットが剥がれている可能性があります。最初だけ読めれば良いということですが、持ち込みの基本はやはり1/10以下です。1ulで良いと思います。


プライマーは少し濃い目くらいの方がPCR産物は読み易いですし、波形も高く出易いです。10uMなら1ul入れても良いかも。

EDTAエタノール沈殿は短い断片の回収率が若干落ちるため、+酢酸ナトリウムの添加の方が良いと思います。


以上。
シークエンス試薬は高価なので、無駄にケチって失敗するより、安定した結果を残す方法を選ぶ方が最終的にはコストが少なくて済むと思います。

(無題) 削除/引用
No.665-7 - 2008/02/12 (火) 17:41:41 - transplant
なるほど。
目的が変わってとにかく綺麗な波形データが欲しい時にはAMPreをためしてみます!
エタチンは気を抜くと直ぐロスる(96プレートでエタチンしています)ので特に気を使って、きっちり落として、きっちり洗って乾燥させてからホルムアミドに溶かしてます。
yamaさん、ありがとうございます!


確かにテンプレート量は過剰だと認識しております。
が、96ウェル4枚5枚分のAGE+濃度合わせは気が遠くなるので…やってません。目的自体が、「頭から100bp中の可変配列の大体の種類をみる(あくまで現段階は厳密でなくて良い)」ですから、トップヘビーでいいから、とりあえず頭の100bpが読めればと考え過剰量のテンプレートでやっています。

一応、ABIの規定量としましては…200bpで1-3ng(PCR産物)ですね。
今の反応系ですと大体50ng/wellは入ってると思います。
ここまでテンプレートが多いとシークエンス反応自体も阻害されるんでしょうか??

(無題) 削除/引用
No.665-6 - 2008/02/12 (火) 17:18:55 - へんじん
テンプレートDNAが多すぎませんか?
プラスミドと違ってPCR産物をテンプレートに用いるときはかなり少ない量しか使わなかったと思います。
手元にマニュアルがないので詳しく覚えていないですが。

(無題) 削除/引用
No.665-5 - 2008/02/12 (火) 17:09:54 - yama
PCR産物の精製はされているのですね。すみません。
うちも以前はEXOSAPを使っていましたが今はAMPreにしています。

シークエンス反応後の精製は
酢酸アンモニウム塩+エタノールでエタ沈していますが
(PCRチューブのままエタ沈)問題ありません。
その後75%エタノールでwashして乾燥させています。
washのエタノールが残っているとシグナルが出る前に青い線を引くような感じの
バックグラウンドが出ますが、これもシグナルにはそれほど影響がないと思われます。

お力になれずすみません。
他の方の良いご意見がありますように

言い忘れました(焦 削除/引用
No.665-4 - 2008/02/12 (火) 16:55:11 - transplant
コロピーの産物はそのままEXOSAP添加で酵素的に精製しております。
20μ産物に5μ酵素液(0.2μEXOSAP+4.8μDW)で37度30-40min、80度20minです。
そしてその25μのうち3μをテンプレートに…ということでした。

もうひとつ付け加えますと、外注とワタシではシークエンス反応後の精製方法が違いました。外注のサンプルは反応後カラム精製(何を使ってるかまでは聞いてませんが)です。
96ウェル対応のカラムで精製すればワタシでもバチっとでそうな気もするんですが、なにぶん数が多いのと、長く読めなければならないわけでもないのでエタチンにしてます。


エクステンションタイムは次回から短くしてみます。
かなりの時間短縮になりますね(笑

(無題) 削除/引用
No.665-3 - 2008/02/12 (火) 16:40:13 - yama
コロニーPCR産物自体はまったく精製していないのでしょうか?
そうでしたらかなり阻害物質がsequence反応に持ち込まれてしまっていると
思われます。(TaqやprimerやdNTPなど)
外注に出したことがないのですが、外注では精製はしていないのでしょうか?

うちの研究室ではダイレクトシークエンスをする場合はPCR産物を
AMPureで精製してから使用しています。
一手間でsequenceの綺麗さが全く違います。

他に異なる点としてはプライマーの濃度です。
(もし、sequenceシグナルが最初に大きく出てその後とても小さくなる
という現象が見られるのでしたら薄めた方が良いと思いますが、
お困りの現象の解決策にはあまりならないと思いますが。)
sequence反応のプライマーは10uMのものを1/3に薄めて
1反応当たり0.5ul入れています

(ここは絶対にお困りの原因とは関係ないですが、
sequenceのextentionはそれほど長くしなくても余裕で長く読めます。
私は1min30secぐらいにしていますが問題ありません。)

Sequenceでシグナルが低い? 削除/引用
No.665-1 - 2008/02/12 (火) 14:55:48 - transplant
いつも参考にさせてもらってます。

今回はSequenceについてなんですが…
PCR産物→トランスフォーム→(青白選抜)コロピー→ダイレクトシークエンスって感じでやってます。でもどうしても、シークエンスがうまくいきません。

この系で始めてすぐはまったく読めなくて試行錯誤した結果、現段階では8割程度は読めるようになったんですが、
1)全体的にRawdateが低い(AverageRawSignalIntensityが15〜30程度)
2)9割方のBaseSpacingの値が24.46
という状態です。何か良い解決策はないでしょうか??
ちなみに同じプライマ-テンプレートで外注に出すとすごい綺麗なデータが出てます(AverageRawSignalIntensity200台)のでプライマ-テンプレートのせいではなさそうです。

反応液の組成は
Template(コロピー産物そのまま)3
RR       0.4
5*Seq-B     2
Primer(10μM) 0.4
DW       4.7
(テンプレートが過剰量ですが、200bpそこそこの産物のうち、その頭の50bpくらい読めればいいのでトップヘビーで大丈夫かなと考えてます)
反応温度は
98 2min ×1

96 15sec
55 15sec
60 4min  ×30

4 ∞ 
反応容器は96PCRプレート、精製はEDTAエタノール沈殿です。

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