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培養細胞でのin situ hybridization トピック削除
No.391-TOPIC - 2007/10/25 (木) 14:26:59 - むすか
培養細胞でのin situ hybridizationを行っています。
標的RNAの発現はreal-time RT PCRで確認済みです。

バックが高かったり、シグナルが出なくなったりと苦戦しています。
お力添えいただければ幸いです。

プローブ作成方法
・RocheのDIG RNA labeling kitを用いてSP6 RNA ポリメラーゼにより制限酵素処理したプラスミドからin vitro transcriptionによりDIG標識RNAプローブを合成
・長さは2kb程度なので、アルカリ加水分解により200bp程度に分解したあと、G25 Microspin columnを用いて精製
・メンブレンにブロットして濃度測定

細胞の用意
・ガラス底プレートで細胞を培養
・4%ホルムアルデヒド 37℃ 15分
・4%ホルムアルデヒド+0.2% Triton X-100 37℃ 15分
・0.1xSSCでWash 三回

hybridization
 hybridization buffer=50%ホルムアミド+2xSSC+5xDenhart's solution+2μg/ml salmon sperm DNA

・95%ホルムアミド+0.1xSSC 65℃ 15分
・hybridization buffer 37℃ 30分
・hybridization buffer+0.5μg/μl DIG標識RNAプローブ 37℃ 40時間
・50%ホルムアミド+2xSSC 37℃ 20分×2
・0.1xSSC 37℃ 20分×3

抗体反応
RocheのDIG detection kitのWash、Block bufferを使っています。
・Wash bufferでWash×3
・Block buffer 室温 30分
・Block buffer+2μg/ml抗DIGポリクロ抗体 室温 1時間
・Wash buffer 37℃ 5分×3
・Block buffer+2μg/mlAlexa 488標識抗Sheep IgG抗体 37℃遮光 1時間
・Wash buffer 37℃ 5分×3
・観察

以上の流れでシグナルが確認できません。
以前、蛍光検出ではなく、AP+NBT/BCIP検出で行ったときは検出できていました。
ただ、そのときは、プローブを精製せずに行っていたため、バックが高いという問題点がありました。

今回、プローブを精製して行ったところ、シグナルが出なくなってしまいました。

何か、お気づきの点などありましたらご指摘お願いします。
 
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(無題) 削除/引用
No.391-10 - 2007/10/29 (月) 20:33:39 - むすか
Eireさん、サイトのご紹介ありがとうございます。
すべてのin situ hybridizationを網羅していて役立ちそうなサイトですね。
目を通してみます。

それにしても、in situは論文、文献によって使用している試薬、プロトコルに違いがありすぎて、操作の意味を理解するだけで一苦労ですね(^-^;

皆様からアドバイスしていただいたことを元に、新しくプロトコルを組みなおして再実験しています。

結果が出たらまた報告したいと思います。

他にも、Tips的なことご存じの方がいらっしゃいましたら書き込みお待ちしています。

(無題) 削除/引用
No.391-9 - 2007/10/28 (日) 20:10:44 - Eire
私も培養細胞での ISH は経験がないのですが、以前 ISH のプロトコールを
オンラインで引っ張ってきて比較していたときに目にとまったものがあったので、
こちらに URL を貼り付けておきます。
http://www.rodentia.com/wmc/docs/Big_In_Situ.html

このページ上に
III: In Situ Hybridization on Cultured Cells
という項目があるので参考になるのではと思います。

(無題) 削除/引用
No.391-8 - 2007/10/27 (土) 01:53:54 - むすか
Aさん、引き続きコメントありがとうございます。

・EtOH処理に関して
自分の認識違いみたいです。恐らく、APさんのおっしゃるように脂肪に富む組織で脱脂を行うのが主目的なのでしょう。
操作の目的を意識して実験することの重要さを再確認。。

APさん、返信ありがとうございます。

・プローブのアクセスを促す操作が無い、ことに関して
確かに!
以前論文で0.5%のTriton-X100を使っているのを見たのですが、『濃度高すぎだろー』と安易に考え、0.2%でやっていました。これは是非とも次回検討してみます。
あと、HCl処理も目的としては同じですよね?

・脱脂に関して
DIGが脂溶性とは…。非常に納得のいく説明ありがとうございます。
とすると、培養細胞でこの操作を行っている論文がほとんどないのも当然ですね。

・プローブの精製に関して
確かに、精製の操作でプローブを結構ロスっているので、APさんがおっしゃるように分解されたものが一部吸着しているのかもしれません。今度、精製→分解の順でやってみます。

・蛍光基質に関して
HNPPの存在はこのフォーラムでも幾度か見かけて知っていたのですが、局在をどこまで正確に見られるかが分からなかったため導入を見送っていました。
感度が上がらない際に試してみようと思います。

(無題) 削除/引用
No.391-7 - 2007/10/26 (金) 11:42:26 - AP
培養細胞ではやったことがないのですが、いくつか気になる点を、

*Aさんも指摘されているように、プローブのアクセスを促す操作がない。
このためにはProK処理をしたり、界面活性剤やDMSOなどで処理するのが一般的だと思います。ProKを嫌うなら、二段目の固定のときのTx-100の濃度を0.5〜0.6%程度まであげてみるのも効果があると思います。

*脱脂は油っぽい組織のときは必要ですが培養細胞のときはどうなのでしょうか(私が扱っている組織では不必要です)?ただ、脂質が問題になるのはDIG(ステロイド)が脂溶性のため非特異的に染まってしまうというところにあり、シグナルがでないというのとはちょっと違うように思います。

*プローブの精製は合成直後におこなって、それから断片化した方が良くないでしょうか? マイクロスピンG-25は一応10 nt以上の核酸を精製できるとされていて、精製後に定量しておられるようなので大丈夫なのかもしれませんが、、、
G-25の排除限界はもともともっと分子量が大きい(100-200 ntくらいか?)はずですし、断片化したものだとロスってるかもしれません。精製すべきものと取り除くべきものの分子量差が大きい方が効果的ですし。

*酵素標識では一つの標識酵素が10の何乗分だかのターンオーバーをおこなって色素を作ります。つまり酵素を使うことが増幅系になっているわけです。

一方、蛍光標識では一つの標識は一つの色素にしかなりませんので、蛍光が色素より感度が良いと言っても(せいぜい一桁上がるくらいでしょうか)、酵素による増幅には負けているということが考えられます。
ロシュからAPの基質となる蛍光基質HNPPが出ていますので、酵素標識で蛍光検出という方法もあるかと思います。

(無題) 削除/引用
No.391-6 - 2007/10/25 (木) 23:58:56 - A
すいません。
名前がEになっていますが下の投稿をしたのは私です。

(無題) 削除/引用
No.391-5 - 2007/10/25 (木) 23:57:42 - E
いろいろと制限のある系で実験されているようですね。

> ・EtOH処理に関して
> これも、培養細胞でのin situでは行われていないので、組織切片のパラフィンを置換するためのものと理解していたのですが、どうなんでしょう…?

私やその時所属していた研究室の人たちが使っていた組織は凍結切片です。
ですからパラフィン置換が目的ではありません。
その研究室には共同研究の関係で所属していたのですがいわゆる組織学の
研究室でしたからなんらかの意味はあると思います。くわしくわからなくて
すいません。

(無題) 削除/引用
No.391-4 - 2007/10/25 (木) 23:19:57 - むすか
Aさん、返信ありがとうございます。
組織でのin situ hybridizationとのことですが、いろいろと参考になります。

・Proteinase Kに関して
使用を考えたのですが、
1.培養細胞でのin situ hybridizationでの使用例があまりない
2.蛋白質との共局在を見たいため、できるだけ蛋白質は壊したくない
の理由で、今のところ使っていません。
今後、S/N比が改善できないようなら使用を検討します。

・EtOH処理に関して
これも、培養細胞でのin situでは行われていないので、組織切片のパラフィンを置換するためのものと理解していたのですが、どうなんでしょう…?

・ハイブリ後のRNase処理に関して
これはS/N比改善に効果ありそうですね。
今度試してみます。

・RNAの発現に関して
標的のRNAはちょっと特殊でして、ウイルスのRNAなんです。
だから、発現に関してはかなりの量があることが文献的にも確認されているので、問題はない気がします。

・プローブの精製に関して
ちょっと書きかたが悪かったのですが、アルカリホスファターゼ検出だと、明らかにポジコンとネガコンの間に差が見られたのですが、蛍光検出にしたら差があまりなくなってしまったのです。
そこで、プローブを精製してバックを下げようと思って、精製したところ、シグナルすら消えてしまった…と。

・放射性プローブに関して
細胞内の局在を観察したいので、放射性プローブは使えないのです。。

(無題) 削除/引用
No.391-3 - 2007/10/25 (木) 18:42:21 - A
連続投稿すいません。

追加ですがRealTimePCRの定量は正直怪しいので
(ピペッティングのわずか無さで差を作ることが
出来ますから)出来ることならノーザンブロットで
発現量を確認されたほうが良いかと思います。
今使っているプローブをコントロールとして使えば
ある程度定量できるでしょうから。
あともし発現量が非常に少ないのであればRIプローブ
を使うことも視野に入れられたほうが良いかもしれません。
感度が全然違いますから。

(無題) 削除/引用
No.391-2 - 2007/10/25 (木) 18:37:55 - A
私は組織でしかin situ hybridizationしたことがありませんが
わたしの手元にあるプロトコールと比べてみると主な違いは

1.細胞固定後のProteaseK処理が無い。
10ug/mL Protease K in 50mM Tris pH7.5, 5mM EDTA
for 3 min at 37C
その後ホルムアルデヒドで再固定が必要

2.EtOHによる脱水、脱脂処理が無い(再固定後)。
   70%EtOH 3min at RT
   80%EtOH 3min at RT
   90%EtOH 3min at RT
   100%EtOH 3min at RT
   風乾

3.ハイブリ後のRNaseA処理がない。
2ug/mL RNase A in RNase buffer for 30min at 37C

1.の理由はmRNAを露出しやすくするため
2.の理由は正直良くわかりません
3.の理由はもしプローブRNAが非特異的に細胞に付いていた場合
  分解されてバックが下がるからです。特異的にハイブリして
  2本鎖になっていればRNaseAで分解されません。この酵素は
  1本鎖だけ分解しますから。

プローブについては全長をそのまま使って問題の無かった論文
を何度か見たことがあるのでもしかしたらアルカリ処理は必要
ないかもしれません。ただ私のいたラボではだいたい300bpぐらいの
特異性の高い配列のプローブを設計して使っていました。もちろん
長すぎれば組織内に入りづらくなるでしょうから。私の場合はいつも
プローブの精製をスピンカラムで行っていました。精製は必要だと
思います。もしそれでシグナルがなくなったのであれば、以前の
シグナルはバックかも。
書き込みにはありませんが通常アンチセンス配列を同時に準備して
バックを見るコントロールとして使うのですがそれは行われてい
ないのですか?それがあればシグナルがバックかどうかある程度
判断できると思います。
あと蛇足ですが経験的にSP6 RNAポリメラーゼはあまり合成量が
多く無いので大量に必要であれば他のプロモーター(T3やT7)の
ポリメラーゼを使われたほうが良いかもしれません。

培養細胞でのin situ hybridization 削除/引用
No.391-1 - 2007/10/25 (木) 14:26:59 - むすか
培養細胞でのin situ hybridizationを行っています。
標的RNAの発現はreal-time RT PCRで確認済みです。

バックが高かったり、シグナルが出なくなったりと苦戦しています。
お力添えいただければ幸いです。

プローブ作成方法
・RocheのDIG RNA labeling kitを用いてSP6 RNA ポリメラーゼにより制限酵素処理したプラスミドからin vitro transcriptionによりDIG標識RNAプローブを合成
・長さは2kb程度なので、アルカリ加水分解により200bp程度に分解したあと、G25 Microspin columnを用いて精製
・メンブレンにブロットして濃度測定

細胞の用意
・ガラス底プレートで細胞を培養
・4%ホルムアルデヒド 37℃ 15分
・4%ホルムアルデヒド+0.2% Triton X-100 37℃ 15分
・0.1xSSCでWash 三回

hybridization
 hybridization buffer=50%ホルムアミド+2xSSC+5xDenhart's solution+2μg/ml salmon sperm DNA

・95%ホルムアミド+0.1xSSC 65℃ 15分
・hybridization buffer 37℃ 30分
・hybridization buffer+0.5μg/μl DIG標識RNAプローブ 37℃ 40時間
・50%ホルムアミド+2xSSC 37℃ 20分×2
・0.1xSSC 37℃ 20分×3

抗体反応
RocheのDIG detection kitのWash、Block bufferを使っています。
・Wash bufferでWash×3
・Block buffer 室温 30分
・Block buffer+2μg/ml抗DIGポリクロ抗体 室温 1時間
・Wash buffer 37℃ 5分×3
・Block buffer+2μg/mlAlexa 488標識抗Sheep IgG抗体 37℃遮光 1時間
・Wash buffer 37℃ 5分×3
・観察

以上の流れでシグナルが確認できません。
以前、蛍光検出ではなく、AP+NBT/BCIP検出で行ったときは検出できていました。
ただ、そのときは、プローブを精製せずに行っていたため、バックが高いという問題点がありました。

今回、プローブを精製して行ったところ、シグナルが出なくなってしまいました。

何か、お気づきの点などありましたらご指摘お願いします。

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