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微量精製における蛋白質の吸着  トピック削除
No.388-TOPIC - 2007/10/25 (木) 10:42:44 - とも
微量な蛋白質を精製しているのですが、目的精製蛋白がチューブや精製機器の配管に吸着してしまい困っています。
精製の初期、比較的クルードな段階では全く気になりませんが、精製純度が上がってくると、非常に顕著でサンプルがどんどんなくなっていくことに気づきました。濃度としては銀染色で見れるレベルなので、数10ug/mL程度程度だと思います。対処法としてBSAなどのデコイ蛋白を共存させるとか、薄目の界面活性剤を使用するなど考えられますが、この蛋白から抗体を作成するので、なるべく変なものを入れたくないのが正直なところです。同じような経験をされた方、経験されて解決手段をおもちの方、なんでもかまいませんので、コメントいただけませんでしょうか?よろしくお願いいたします。
 
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8件 ( 1 〜 8 )  前 | 次  1/ 1. /1


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No.388-8 - 2007/10/31 (水) 11:53:00 - ats
>[Re:5] bさんは書きました :
> atsさんのアイデアは素晴らしいですね。実はこのArgとGluを使う方法は、タンパクの溶解性と長期安定性とを劇的にあげる方法として、報告されています(JACS,126 (29), 8933 -8939, 2004)。
bさん、お褒めいただきありがとうございます。照れます。。また論文紹介ありがとうございます。
実験ノートを掘り返してみたら、アミノ酸の添加濃度はその後0.5Mにしていました。
なお、表現が悪かったので申し訳ないですが、別個の組換えタンパクに対してGluを入れたbuffer、Argを入れたbufferを使用しました。
ちなみにbetainも生体内に大量に存在する中性アミノ酸です。化粧品(保湿剤)にも使われているそうです。

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No.388-7 - 2007/10/30 (火) 08:52:18 - おお
流石に皆さんいろんな知恵を持ってらっしゃいます。私も勉強になります。ひとつ思いついたのは通常タンパクのクロマトは中世付近でしますが、抗原用であれば、思い切ったpHでやる手もあるかなと思います。pHを2ぐらいまで下げてカルボシル基をほぼ完全に電離しない状態で陽イオン交換するとかたまに中性領域で支持体にくっついた物がつかずに出てくることがあります。
いろいろと思いつくわけですがやる方としては大変だと思いますが、、、、、

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No.388-6 - 2007/10/29 (月) 11:58:17 - とも
返信いただいた皆様

貴重なご意見、情報ありがとうございます。

おお様
逆相系も考えたのですが、これまでの経験から有機溶媒による構造変化、凝集の危険性が頭にあるため、2の足を踏んでいました。目的物自体が疎水性が非常に高いので、低濃度の溶媒で凝集の影響なく溶出できると思うので、検討してみたいと思います。
ats様
アミノ酸添加による効果は初めて聞きました。アルギニンなどはかなりの高濃度であればリフォールディングなどに効果的で安定化剤で使用している例は知っていましたが、吸着防止にもなるのですね。抗原にもなり得ませんし、試してみたいと思います。
A様 b様
シリコナイズを自分で行うのはちょっと心配なので、調べてみると低吸着仕様のチューブ、チップ類はいろいろ売られていますね。多少値は張りますが、これで解決するのであれば、試してみたいと思います。

b様のご指摘通り、添加剤の検討と容器の合わせ技でかなり軽減されると思われます。
重ね重ねご意見いただいた皆さん、ありがとうございます。

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No.388-5 - 2007/10/27 (土) 21:58:40 - b
atsさんのアイデアは素晴らしいですね。実はこのArgとGluを使う方法は、タンパクの溶解性と長期安定性とを劇的にあげる方法として、報告されています(JACS,126 (29), 8933 -8939, 2004)。
これとAさんの書かれたようなシリコン化の組み合わせでかなりいけると思いますよ。なお、Aさんが書かれてる気相でのシリコン化に使う試薬はDimethyldichlorosilaneです。かなり危険な試薬なので、ドラフト外では決して蓋を開けないようにしてください。デシケーターにシリコン化したいものを入れて、数滴この試薬を入れて密封して1日おくだけで中のガラスやプラスティックなどをシリコン化してくれます。

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No.388-4 - 2007/10/27 (土) 19:44:37 - A
>[Re:3] atsさんは書きました :
> 精製しているタンパクの性質による吸着の理由にもよりますが、グリセロールの添加、塩濃度を上げるあたりが1st choiceでしょうか。有機酸、ベタインやトレハロースも有効かもしれません。
> その他ですと、透析して除くことが可能な界面活性剤でしょうか。ファンギゾンという注射用(ヒト用)の抗真菌剤はデオキシコール酸(界面活性剤)が安定剤として添加してありましたので、これなら免疫しても抗原性はないでしょう。ただし、デオキシコール酸を添加すると吸光度が使えないかもしれません。ご確認ください。
> 私の経験では、最後のゲル濾過でsephadexカラムに吸着してしまう組換えタンパクに対して、(タグがグルタミン酸rich,リジンrichだったので)1Mのアミノ酸をbufferに添加したら分子量通りに分離できたことがあります。具体的にはグルタミン酸やアルギニンです。ゲル濾過後、5xPBSに対して透析して余分なアミノ酸を除き、透析チューブのままPEGで脱水濃縮してから回収、DDWで薄めて実験に用いました。また、少し意味合いが異なりますが、PBS中では1週間くらいで沈殿するmAbを、0.1M Na-PO4か0.1M HEPES中で保存していました。

>[Re:1] ともさんは書きました :
> 微量な蛋白質を精製しているのですが、目的精製蛋白がチューブや精製機器の配管に吸着してしまい困っています。
> 精製の初期、比較的クルードな段階では全く気になりませんが、精製純度が上がってくると、非常に顕著でサンプルがどんどんなくなっていくことに気づきました。濃度としては銀染色で見れるレベルなので、数10ug/mL程度程度だと思います。対処法としてBSAなどのデコイ蛋白を共存させるとか、薄目の界面活性剤を使用するなど考えられますが、この蛋白から抗体を作成するので、なるべく変なものを入れたくないのが正直なところです。同じような経験をされた方、経験されて解決手段をおもちの方、なんでもかまいませんので、コメントいただけませんでしょうか?よろしくお願いいたします。



>[Re:1] ともさんは書きました :
> 微量な蛋白質を精製しているのですが、目的精製蛋白がチューブや
>精製機器の配管に吸着してしまい困っています。

チューブについてはシリコナイズすれば蛋白質の吸着を減らすことが
出来るはずです。シリコナイズするには気層と液層の方法があります。
何を使えばよかったのか残念ならが覚えていませんが液層でシリコナイズ
する溶液を使えば機器の配管もシリコナイズできるかもしれません。
少なくともシリコナイズされた1.5mLチューブは市販されています。
私の研究室ではフラクションコレクターのチューブに1.5mLチューブを
のせてフラクションを回収してました。

あとはatsさんも仰っていますが何かを添加するしかないでしょうね。
PEGや界面活性剤を良く使いますがアミノ酸もいいアイデアだと
思います。アミノ酸はもともと生物中に存在していますから抗原性は
無いでしょうから。

(無題) 削除/引用
No.388-3 - 2007/10/27 (土) 16:33:40 - ats
精製しているタンパクの性質による吸着の理由にもよりますが、グリセロールの添加、塩濃度を上げるあたりが1st choiceでしょうか。有機酸、ベタインやトレハロースも有効かもしれません。
その他ですと、透析して除くことが可能な界面活性剤でしょうか。ファンギゾンという注射用(ヒト用)の抗真菌剤はデオキシコール酸(界面活性剤)が安定剤として添加してありましたので、これなら免疫しても抗原性はないでしょう。ただし、デオキシコール酸を添加すると吸光度が使えないかもしれません。ご確認ください。
私の経験では、最後のゲル濾過でsephadexカラムに吸着してしまう組換えタンパクに対して、(タグがグルタミン酸rich,リジンrichだったので)1Mのアミノ酸をbufferに添加したら分子量通りに分離できたことがあります。具体的にはグルタミン酸やアルギニンです。ゲル濾過後、5xPBSに対して透析して余分なアミノ酸を除き、透析チューブのままPEGで脱水濃縮してから回収、DDWで薄めて実験に用いました。また、少し意味合いが異なりますが、PBS中では1週間くらいで沈殿するmAbを、0.1M Na-PO4か0.1M HEPES中で保存していました。

(無題) 削除/引用
No.388-2 - 2007/10/27 (土) 06:16:40 - おお
状況が詳しく分からないので何とも言えませんが、ある程度精製が進んだ段階で逆相を使って精製できませんか?有機溶媒を使うと状況が違ってくるので改善できるかもと少し考えました。

微量精製における蛋白質の吸着  削除/引用
No.388-1 - 2007/10/25 (木) 10:42:44 - とも
微量な蛋白質を精製しているのですが、目的精製蛋白がチューブや精製機器の配管に吸着してしまい困っています。
精製の初期、比較的クルードな段階では全く気になりませんが、精製純度が上がってくると、非常に顕著でサンプルがどんどんなくなっていくことに気づきました。濃度としては銀染色で見れるレベルなので、数10ug/mL程度程度だと思います。対処法としてBSAなどのデコイ蛋白を共存させるとか、薄目の界面活性剤を使用するなど考えられますが、この蛋白から抗体を作成するので、なるべく変なものを入れたくないのが正直なところです。同じような経験をされた方、経験されて解決手段をおもちの方、なんでもかまいませんので、コメントいただけませんでしょうか?よろしくお願いいたします。

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