意味を取り違えていたらすいません。
転写開始位置や停止位置が不明であっても、pre-miRNAのヘアピン構造とその前後30bp程度(もっと余裕があった方が良いかも?)を含むゲノム領域をCMV promoterなどの下流にクローニングすれば、最終的にmature miRNAが生成されるはずです(そういう内容の論文があったはず・・・論文失念)。強制発現ベクターを作る場合でも、pri-miRNAの全長を知る必要は無いですよ。
ちなみに、ベクター強制発現系とmiRNAトランスフェクション系だと・・・
ベクター強制発現系は内在のmiRNA生成機構を利用するため、よりnativeに近いmature miRNAを生成することが期待できます。一方、miRNA processing機構の制御(制限?)を受けるため、十分な量のmature miRNAが得られない可能性や、ベクターのトランスフェクション効率の問題などがデメリットとして挙げられます。
一方、合成RNA(pre-miRNAや二本鎖RNA)を導入する系はトランスフェクション効率も高く、十分な量のmature miRNAを細胞に導入することが出来ますが、人工的な系であるリスクは排除出来ません。
どちらの方法も一長一短なので、うまく組み合わせて実験を行うのが良いと思います。またmiRNA inhibitor(アンチセンス)などを組み合わせるのも有効だと思います。
ただ、どの方法を用いるにしても、期待するmature miRNAがRISCに取り込まれていることを確認する実験を行われた方が無難だと思います。 |
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