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DNA電気泳動時のDNA量 トピック削除
No.356-TOPIC - 2007/10/18 (木) 21:51:37 - 泳動
些細な事をお聞きしたいのですが、よろしくお願いします。

ラージプレップで調製したプラスミドDNAを
吸光度測定によりDNA濃度を決定し、
2μgのDNA量をアガロースゲルにアプライし、泳動パターンをチェックしました。
(アプライするDNA量は適宜変えております。)
ですが、検出されるバンドはアプライしたDNA量よりも断然に薄いものになってしまいます。

これは研究室内で他の人が行なった泳動パターンと比較すると、一目瞭然に薄いのです。
アプライしている調製したDNAに関して、DNAの純度(A260/A280)は約2と問題ないと考えています。
調製方法は研究室でこれまで培っている手順を変更することなく従っているので問題はないと考えています。
あと、調製したプラスミドDNA溶液を数μl(0.5-1μl)扱う電気泳動サンプルを調製する際のミスかと考えていますが、毎回そんな不注意な操作はしていないと思っています。


大腸菌発現ベクターの構築などに調製したプラスミドを使いたいと考えていますので、この段階でDNA濃度に誤差があると困ります。
(例えば5μgのDNAを使う段階で目的量より低かったら、以降の操作の成功率が低くなるでしょう)
加えて、最終的に電気泳動で見た結果が信頼性としては高いと思いますので、そうなると吸光度結果が信頼できなくなるような気が・・・
でも、他の人はこういったトラブルは起きていないようです。

吸光度結果を基に特定のDNA量を調製し、アガロースゲル電気泳動を行なったら、バンドが推定したDNA量よりも薄く検出されてしまったという経験がおありの方、この原因をご存知の方、なにかアドバイスを頂ければありがたいです。

よろしくお願いします。
 
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(無題) 削除/引用
No.356-10 - 2007/10/19 (金) 17:21:33 - 泳動
RNase さん

勿論、プラスミド調製ではPEG沈殿も行なってます。

アルコールの中でも水酸基の多いPEGを使えば、イソプロパノールやエタノールより親水性の強いためにRNAを除去する効果が望まれるという意味を含めていると思われます。

これまでのDNAのペレットがPEG沈殿後は凄く小さくなっていることからも、さらに余分な成分(RNAを筆頭に)が除去されているのではないかな、と感じられます。

> 一本鎖なのでエチジウムではほとんど染色されませんから、ゲルではほとんど観察できません
これは私にとって新発見な情報でした。
ありがとうございます。
RNAは吸光度測定にはいくぶん影響する。でも電気泳動では確認できないものもある。
これが、きっと吸光度測定とアガロースゲル電気泳動による観察結果の誤差なのでしょう。


ついでに、これまた後学のためにお聞きしたいことができました。
私の研究室ではRNase処理の後に、フェノール・クロロホルム処理などを行なった後、PEG沈殿を行なっております。
流れとしては、RNAを除去する最終段階だということが強く感じられます。
そこで、極力RNAを除去するには、このPEG沈殿の時間を長くするというのは有効な手順なのでしょうか?

ちなみに私の研究室では、「DNA溶液量の1/2倍量の20% PEG/2.5M NaClを用いて氷上で1時間処理」を行なっています。

ご教授よろしくお願いします。

(無題) 削除/引用
No.356-9 - 2007/10/19 (金) 15:18:09 - RNaseA
RNaseAはピリミジン残基の隣を切断するので、RNAをモノヌクレオチドまで分解することは原理的にもできません。さらに、通常の消化条件では数十ヌクレオチドの長さのRNAが大量に残っています。この長さだとEtOH沈殿でかなり落ちてきます。PEG沈殿ならかなりの部分は除けますが、完全ではありません。また、これらは一本鎖なのでエチジウムではほとんど染色されませんから、ゲルではほとんど観察できません。

(無題) 解決済み 削除/引用
No.356-8 - 2007/10/19 (金) 14:25:36 - 泳動
う〜んと さん
ご回答ありがとうございます。

> ポリヌクレオチドに対するモノ
なかなか難しい言い回しですね・・・
でも、なんとなくですが理解できます。

> 電気泳動した時に下のほうにもやっと見えるのは分解し切れなかったポリヌクレオチドのRNAと思っています。
私もそう考えています。
RNAに関しては、RNase反応でほとんど分解できているようで、プラスミド調製後の電気泳動では見たことがないくらいです。
検出された時は未分解のものだと認識しています。


勉強になりました。
ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.356-7 - 2007/10/19 (金) 13:48:16 - う〜んと
普通、核酸のモノマーとは言いませんね。すいません。
ポリヌクレオチドに対するモノ...という意味で使いました。

通常DNA抽出キットにはリボヌクレアーゼが含まれているので、rRNAやtRNAなどは分解されています。電気泳動した時に下のほうにもやっと見えるのは分解し切れなかったポリヌクレオチドのRNAと思っています。

(無題) 削除/引用
No.356-6 - 2007/10/19 (金) 12:30:51 - 泳動
おそらくそういうファクターが重なって、吸光度の値に影響したのだと思います。
今後は指摘してくださった点を手順に生かしていきたいと思います。


ついでに、後学のために少々お聞きしたいのですが、
> 核酸のモノマー
というのは、どういうものなのでしょうか?
この点、勉強不足でパッとイメージができないのですが・・・
核酸にもダイマーとかテトラマーとかそういう概念があるのですか?

最近、プラスミドにもプラスミドダイマーという形状がある事をこの書き込み上で知りましたが・・・

(無題) 削除/引用
No.356-5 - 2007/10/19 (金) 12:04:40 - う〜んと
>RNAがぼんやりかと思いますが、見えるのでは・・・

完全にモノマーになった核酸はエチブロとぼんやりとも結合しないと思いますが、試したことが無いので確かなことはどうなんでしょうね。
核酸のモノマーでもアルコール沈殿の条件が厳しいと沈殿してくるので、UV吸収測定値に影響すると思いますよ。

(無題) 解決済み 削除/引用
No.356-4 - 2007/10/19 (金) 11:16:15 - 泳動
う〜んとさん、APさん

ご助言ありがとうございます。

> 一番にRNAの残留が考えられます。
> アルコール沈殿の時間が長すぎたり、冷やしたりするとよく混ざってきます。

この点に関しましては、RNAが残留していたら、電気泳動の時にRNAがぼんやりかと思いますが、見えるのでは・・・
今回はそれが見られなかったので、大丈夫かと思いますが、
アルコール沈殿の処理時間が長かったり、冷やしたりすると・・・というのは思い当たるものがありました。

> これは、1レーンに2 ugのせているということですか。
プラスミドDNA調製後、それを1レーンに1μgか2μgアプライして電気泳動するのは私の研究室でよく行なっていることです・・・
ちゃんとスーパーコイル型が取れているのか、吸光度測定結果を確認するために行なっています。
でも、ご助言ありがとうございます。
今後の研究室の知識として重宝させていただきます。

(無題) 削除/引用
No.356-3 - 2007/10/19 (金) 07:44:50 - AP
>2μgのDNA量をアガロースゲルにアプライし、泳動パターンをチェックしました。
(アプライするDNA量は適宜変えております。)

これは、1レーンに2 ugのせているということですか。
だとしたらのせすぎだと思います。バンドの解像度が悪くなるし、目視による染色強度の比較も難しくなるでしょう。1レーンあたり数10 ngから、せいぜい200-300 ng以下が適当ではないでしょうか。

大量のDNAをのせた場合、染色性にも影響があります。
後染めでは、大量のDNAがあるバンドは、EtBr染色が飽和するのに時間がかかります。たとえば、λHindIIIマーカーを染色すると、短いバンド(DNA量が少ない)は短時間で飽和して染色強度が一定になりますが、長いバンド(DNA量が多い)は長時間染めないと十分に染色しきらないので、重量に比べて染色強度が弱く見えます。

ゲルにEtBrを入れている(そして泳動バッファーには入れていない)場合、EtBrはDNAと反対側に泳動されるので、ゲルの陽極端からEtBrの濃度が下がっていきます。DNAがEtBrの抜けてしまったゲル領域に達すると、DNAについていたEtBrがどんどんはずれていくので染色が薄くなります。
染色強度で定量をするのなら後染めが適しています(ゲルにEtBrをいれる方法では、大量のDNAが飽和するほどEtBrがアクセスできるかどうかも疑問です)。

(無題) 削除/引用
No.356-2 - 2007/10/18 (木) 23:46:44 - う〜んと
vector contruction にμgオーダーのプラスミドが必要かどうかはおいといて。

大腸菌の培養中に「プラスミドが落ちる」のはよくあることで、多分これが主な原因でしょう。
落ちるのは、培養時間が長すぎることが主な原因のようです。
ここの過去ログを検索してみてください。
解決法など出てくると思います。

もう一つはプラスミド精製が上手くいってないようです。
RNA分解物はエチブロに染まらなくてもUV吸収があるので、ご質問の状況のような時には、一番にRNAの残留が考えられます。
アルコール沈殿の時間が長すぎたり、冷やしたりするとよく混ざってきます。
多分、これも過去ログに沢山あると思います。
同じ手順でやってるつもりでも、混ぜ方が悪かったりおいておく時間が長かったりすると綺麗になりません。

それからA260/A280ではDNAとRNAの混ざったものの純度は評価できません。
pHによっても変わりますので、参考程度に。

DNA電気泳動時のDNA量 削除/引用
No.356-1 - 2007/10/18 (木) 21:51:37 - 泳動
些細な事をお聞きしたいのですが、よろしくお願いします。

ラージプレップで調製したプラスミドDNAを
吸光度測定によりDNA濃度を決定し、
2μgのDNA量をアガロースゲルにアプライし、泳動パターンをチェックしました。
(アプライするDNA量は適宜変えております。)
ですが、検出されるバンドはアプライしたDNA量よりも断然に薄いものになってしまいます。

これは研究室内で他の人が行なった泳動パターンと比較すると、一目瞭然に薄いのです。
アプライしている調製したDNAに関して、DNAの純度(A260/A280)は約2と問題ないと考えています。
調製方法は研究室でこれまで培っている手順を変更することなく従っているので問題はないと考えています。
あと、調製したプラスミドDNA溶液を数μl(0.5-1μl)扱う電気泳動サンプルを調製する際のミスかと考えていますが、毎回そんな不注意な操作はしていないと思っています。


大腸菌発現ベクターの構築などに調製したプラスミドを使いたいと考えていますので、この段階でDNA濃度に誤差があると困ります。
(例えば5μgのDNAを使う段階で目的量より低かったら、以降の操作の成功率が低くなるでしょう)
加えて、最終的に電気泳動で見た結果が信頼性としては高いと思いますので、そうなると吸光度結果が信頼できなくなるような気が・・・
でも、他の人はこういったトラブルは起きていないようです。

吸光度結果を基に特定のDNA量を調製し、アガロースゲル電気泳動を行なったら、バンドが推定したDNA量よりも薄く検出されてしまったという経験がおありの方、この原因をご存知の方、なにかアドバイスを頂ければありがたいです。

よろしくお願いします。

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