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NotI/BamHIライゲーション トピック削除
No.344-TOPIC - 2007/10/17 (水) 12:39:25 - ライガー
NotI/BamHI消化した3kbの断片を5.5kbのベクターNotI/BamHIサイトに導入するというライゲーションがうまくいきません。
この5.5kbのベクターは青白できるので白をとってプラスミド精製し、NotI/BamHIで消化してインサートの確認をしたところ、切断されませんでした。なぜ、このようなことが起こるのだろうと、配列を読んでみるとNotIとBamHIで消化したところが、blunt-endとなってつながっていました。
方法は、制限酵素で消化→電気泳動→断片の切り出し・精製→ライゲーション(Takara ligation kit)という流れです。
このような経験は初めてで…、何かコンタミしているのでしょうか?
このような経験がある方いますでしょうか?また、なくても考えられる原因など提案していただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
 
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14件 ( 1 〜 14 )  前 | 次  1/ 1. /1


ありがとうございます。 削除/引用
No.344-15 - 2007/10/21 (日) 20:40:22 - ライガー
脱リン酸化、PEGなしbuffer試してみたいと思います。

>これまで同じ手順でやって問題がなかったとのことですが、同じ量のUV照射でもどれだけのDNAが無傷で残るかは、扱うDNAの量や長さによって異なるでしょうから、今回もOKだったかは保証の限りではないでしょう。

UVによる損傷に関しては情報がさほどありませんが、このような状況になっているのでいつもよりも注意を払っています。
ベクターをワンカット(NotI or BamHI)→電気泳動→切り出し→ligationではベクターそのままと思われるコロニー(青)だらけで非常に数も多いので、それほどひどいUV照射状況ということはないと思われます。



4分の2の一致 削除/引用
No.344-14 - 2007/10/20 (土) 23:42:05 - 通りすがり
2クローンとも同じというのは、面白いですね。

GGCC
CTAG

という、2ベースミスマッチが、どちらも、
GC=>ATという、リペアをされたことになります。

ライゲーションキットには、PEGが入っているので、
このようなミスマッチライゲーションが起きやすいため、
PEG無しのバッファーで、4度オーバーナイトなどの
プロトコールなら、こういうことは起きにくいでしょう。

(無題) 削除/引用
No.344-13 - 2007/10/20 (土) 09:33:47 - AP
>それからblunt-endについてですが、BamHI:G|GATCC, NotI:GC|GGCCGCなのに結合している配列はGGATCGCとなっています。

BamHI endはfill-in、NotI endはpolish-upされているように見えますね。
fill-inとpolish-up、同時に起こるというのは考えにくいですね。

おそらく、先に想像として書いた両付着末端のミスマッチによるligationが起きたのだと思います。
高濃度のDNA、PEGによるmolecular crowding効果、ミスマッチペアを安定化させる低温での反応などの条件で起こりえるのではないでしょうか。
ミスマッチはmismatch repairか、片側の鋳型鎖由来のコピーが偶然優位になることで、その配列に収斂したのでしょう。

このartifact、backgroundはベクターの脱リン酸処理すれば防げるでしょう。

あとはやっぱり、意図している反応より、こんな起こりにくそうな反応のほうが優位になってしまうのはなぜだろうというのがポイントですが、

・これまでにもあがったようにインサートが組み込まれると毒性を発現する。
・インサートDNAがUVなどで傷んでいて、これがベクターに入ったものが不活性である。

という可能性が考えられます。
後者で、私がUV照射に無頓着だったころによく経験したのは、ベクターを酵素処理のみで調製して、インサートを切り出しで調製したとき、形質転換効率が低い上にベクターのself-ligationのようなbackgroundが高かったことがあります。

これまで同じ手順でやって問題がなかったとのことですが、同じ量のUV照射でもどれだけのDNAが無傷で残るかは、扱うDNAの量や長さによって異なるでしょうから、今回もOKだったかは保証の限りではないでしょう。
この点、いかがでしょうか。

ありがとうございます。 削除/引用
No.344-12 - 2007/10/20 (土) 04:08:46 - ライガー
みなさま、色々とご意見をくださりありがとうございます。
非常に良い勉強になってます。

>全体の効率はreasonableなものでしたか?
簡単なligation (付着末端でインサート数kbのようなもの)に比べると明らかに少ないです。数個というとものすごく少ない印象ですが、数十〜数百といったレベルです。
ですので、皆様が仰っている常に低確率で起きている現象というものだと思います。
他のベクターでも起こるのか、他の制限酵素でも起こるのかを調べたところ、すべてコロニー(白)が出てきました。制限酵素による現象確率の差は、多少ある気もしますが、例数が少ないのでなんとも。
pUCの例を挙げていただいてますが、このような現象があることすら知らなかったので(toxicなどクローニングに手こずったことがなかったので)実験してみてよかったです。

それからblunt-endについてですが、BamHI:G|GATCC, NotI:GC|GGCCGCなのに結合している配列はGGATCGCとなっています。
2つしか読んでませんが、2つとも同じ配列になっていました。結局のところ、現象としてあることはわかりましたが、何が起こっているのかについてはよくわかりません。何か案がありますか?

>また、そのままligationしたならクローニングサイトから切り離されたB-N断片が再結合しえます。

これに関しては、私の記述表現が悪かったです。
正確には、NotI/BamHIでベクターを消化→電気泳動→ゲルから切り出し→ライゲーション→形質転換(カラーセレクション)という流れです。

とりあえず、サイトを変える方向でやってみようと思います。

(無題) 削除/引用
No.344-11 - 2007/10/19 (金) 14:17:36 - カナマイシン
私はAmp様やAP様ほど深く考えたことがありませんでした・・・勉強になります。

AP様の仰る
>全体の効率はreasonableなものでしたか?
という点は私もお聞きしたいです。
たとえばpUC19を EcoRI/BamHI/HindIII で切ってライゲーション反応したというような
くっつくはずのないライゲーションでも、トランスフォーメーションで
数個のコロニーが出てくることがあります。
ライガー様の仰る
>1:このベクターをNotI/BamHI消化してそのままライゲーションし、
形質転換したものが生えてきた。
というのがこの「数個」のレベルなのか、
それとも有意と思えるほどたくさん生えてきたというレベルなのか。
私は後者だと勝手に考え、そうなりやすい酵素の組み合わせが(私の経験上も)
あり得るのかも、と思いレスをした次第です。

スリッピングという表現ですが、私の見た記述では
「確かにインサートが入っているんだけどRe-Cutできないものが出てくる」
「それら配列を読むと、酵素サイトがおかしくなっている(余分な挿入等)」
という現象がPEG入りのバッファーによって発生しやすい、というような論調でした。
もっとも個人が開かれた実験Tips的なWebページだったので、
完全に信用するわけにはいかない、ということはご了承ください。

(無題) 削除/引用
No.344-10 - 2007/10/19 (金) 11:27:59 - AP
>配列を読んでみるとNotIとBamHIで消化したところが、blunt-endとなってつながっていました。

5'突出末端が削れてbluntになったと見えるでしょうか、それともFill-inされてのようでしょうか、あるいはどちらでもない?

5'突出末端が削れてbluntになって、というのは割とあるみたいです。
コンタミしているnuclease活性が突出部分を削るからでしょうか。

系が意図通りに動いて予想通りのligation、transformationが十分に起こっている場合は、そういうへんなクローンは頻度が低いので取れてこない、目立たないかもしれません。
しかし、何か不具合があって(ちゃんとクローニングされたものだと毒性があるという場合も含め)、効率よく行っていない、あまりtransformantが出てこないというようなとき、例外的にとれたクローンを調べてみるとそんな風になっていることがあります。
全体の効率はreasonableなものでしたか?そうでないのなら、bluntでつながった原因を追及するより、系全体の効率を上げるように検討した方が建設的だと思います。

Fill-inでbluntになっている場合、polymeraseの系が持ち込まれているためだと考えられます。たとえば、PCR産物を十分処理せずに、制限酵素消化、ligationに持って行くと起こる可能性があります。

>1:このベクターをNotI/BamHI消化してそのままライゲーションし、形質転換  したものが生えてきた。

(alkali lysisでとったプラスミドである限り)制限酵素で完璧に切れることはまれなので、切れ残りがかなりのコロニーを生じるのは普通です。
また、そのままligationしたならクローニングサイトから切り離されたB-N断片が再結合しえます。白コロニーが多いということなので、当てはまらないかもしれませんが、、B-N断片がconcatenizeしたものが挿入したとしたらあるいは、、、

あと、これは想像ですが、BamHIの付着末端はCTAG-5'、NotIはCCGG-5'で、1塩基目と4塩基目はGCペアで相補、間にミスマッチを2塩基はさみますが、何かの拍子にduplexを形成してligationされることがあるかもしれません。まさか、そればっかり起こるということはないでしょうが。

(無題) 削除/引用
No.344-9 - 2007/10/19 (金) 00:00:10 - Amp
slippingというのとは微妙に違うかもしれませんが、
多分、これはすべての酵素反応と同じく、制限酵素の反応も
100%正確に起きるわけではない、ということによるのだろうと私は思います。
ある一定の割合で必ずミスが起こり、たまたまできたのがbluntの場合だけつながり、
PEGの存在下ではmolecular crowding効果で末端が近くに来る確率が高まるので、
bluntでつながったものが取れてきた、ということではないですかね。

これらは酵素の性質によるので、組み合わせで違うのでしょう。
私も似たような、ありえない、というものを拾ってしまった経験がありますが
そう考えて納得してました。

(無題) 削除/引用
No.344-7 - 2007/10/18 (木) 16:56:27 - カナマイシン
少し急ぎなので取り急ぎ。

「スリッピング」とは、ライゲーション時に塩基配列が甘くなる、という
判断でいいと思います。通常ならBamHIとNotIの切り口同士は
当然くっつかないわけですが、そこの認識が甘くなりくっついてしまう、と。
無論BamHIサイトもNotIサイトも潰れてしまうし、
確率的にはガラクトシダーゼもフレームシフトで壊れてしまうことが多いでしょう。
ライゲーションキットにはPEG的なものがバッファーとして含まれている
場合があって、これがスリッピングを誘起する、という
正式な論文ではないですが記述を読みました。

菌株変更ですが、
タンパク過剰発現用宿主であれば誘導させるまで基底的な転写を抑える菌株が
複数ありますが、クローニング用であれば、私の場合は
とりあえず手元にあるメジャーなのに放り込む、といった感覚でやってます。
JM109, XL1-Blue, そんな感じですかねー。
あとはpUCだったら、pUC18を19に替えてみるとか。
制限酵素サイトを替えられるなら替えてしまうとか。
非常に非科学的な記述ですみません。

ありがとうございます。 削除/引用
No.344-6 - 2007/10/18 (木) 15:41:01 - ライガー
>あ、ライゲーションキットはもちろんライゲーション効率は上がるけど、
>スリッピングによる意図しないライゲーションの可能性も増えると聞いたこ>とがあります。

…すいません。初歩的なのかもですが、スリッピングとはどのようなことですか?
今、少し調べてみると「サイトが潰れる」という結果になるみたいなのですが、その本質がわかりません。ligaseが埋めるということですか?

>T様の仰るとおり酵素サイトなり菌株なり替えてみるのが個人的にはいいか>な、と思います。

使っているベクターはpBluescriptII KS+由来の酵母-大腸菌シャトルベクターで菌株はDH5αです。
toxicの場合の経験が豊富のようですので、甘えて質問させていただきますが菌株選択の候補など教えていただけますでしょうか?
それとも、色々やってみるしかということになりますでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.344-5 - 2007/10/18 (木) 14:54:54 - カナマイシン
酵素もベクターも違うと思いますが、1. と似た経験はしたことがあります。
似た、と言っていいかは微妙ですが・・・

Double Digestion で両方がしっかりと切れていても、双方の制限酵素サイトが潰れた形で
セルフライゲーションしやすい組み合わせ、というのがあるように感じます。
Ligaseの認識の関係でしょうか? よくわかりません。
あ、ライゲーションキットはもちろんライゲーション効率は上がるけど、
スリッピングによる意図しないライゲーションの可能性も増えると聞いたことがあります。


とにかく、各々は信頼できる制限酵素なのに、
ある組み合わせで使ったときに、ミニプレしても
やたらインサート無しのプラスミドが多い
(しかもどちらの酵素でも切れない。青白判定では白)という経験を
数度したことがあります。

具体的には、普段私はミニプレ時にコロニーを4つ拾い、
2個ミニプレ、2個とも外れだったら残り2個もミニプレ、という作業をするのですが、
通常は3/4から4/4が当たり、でも上記相性が悪い組み合わせだと0/4から1/4って感じです。
たまたま失敗しただけかもしれませんけどね。

Toxicはそれこそ何度も経験してます。

というわけで、試薬の総取り替えもいいですけども、
T様の仰るとおり酵素サイトなり菌株なり替えてみるのが個人的にはいいかな、と思います。

ありがとうございます。が… 削除/引用
No.344-4 - 2007/10/18 (木) 14:29:43 - ライガー
IPTGの件、考えられますね。
今まで、そのようなtoxicで取れないといった経験がなかったもので見落としてました。参考にさせていただきます。

しかし、またよくわからないことが起こってしまいました。
1:このベクターをNotI/BamHI消化してそのままライゲーションし、形質転換  したものが生えてきた。
2:また、サイトは違いますがこのベクターに違う断片をつなげたものは構築  できた。

どういうことでしょう?
1の原因としてはコンタミぐらいしか思い浮かびません。
切れ残りと思われる青コロニーも生えていますので、何か入っているかselfか…??
2は、教えていただいた遺伝子の違い(toxic)ということで説明できます。

とにかく、1の原因を明らかにしなければと思っていますが、何かいい方法ありますか?試薬類、全部新しいものにするぐらいでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.344-3 - 2007/10/17 (水) 15:18:06 - T
青コロニーが異常に多く出たということはないですか?インサートが入っていても、たまたま読み枠が合ったりして青コロニーになるケースがあります。青コロニーも幾つか突いて調べてみられるといいでしょう。

別の可能性としては、IPTG によって発現するインサートの一部を含む蛋白が大腸菌にとって toxic なケースがあります。IPTG 誘導をかけない、大腸菌株を変える、組み込むサイトを変えるなどが対処法です。

(無題) 削除/引用
No.344-2 - 2007/10/17 (水) 14:17:36 - かつら
私も以前BamH1が絡んで困ったことがあります。
切れにくい別の酵素で切断して泳動して切れた事を確認したあと、BamH1を使って切断という手順だったのですが、何度やっても上手くいきませんでした。この手の作業はいつもやっているのに何故…と悲しくなりましたが、ダメモトでBamH1を先にやった所、あっさり上手くいきました。
私も何かコンタミしたのかなと思ったのですが、原因は分かりません。謎です。

NotI/BamHIライゲーション 削除/引用
No.344-1 - 2007/10/17 (水) 12:39:25 - ライガー
NotI/BamHI消化した3kbの断片を5.5kbのベクターNotI/BamHIサイトに導入するというライゲーションがうまくいきません。
この5.5kbのベクターは青白できるので白をとってプラスミド精製し、NotI/BamHIで消化してインサートの確認をしたところ、切断されませんでした。なぜ、このようなことが起こるのだろうと、配列を読んでみるとNotIとBamHIで消化したところが、blunt-endとなってつながっていました。
方法は、制限酵素で消化→電気泳動→断片の切り出し・精製→ライゲーション(Takara ligation kit)という流れです。
このような経験は初めてで…、何かコンタミしているのでしょうか?
このような経験がある方いますでしょうか?また、なくても考えられる原因など提案していただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。

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