>私の使用しようとしているゲノムではこのような制限酵素では、
複数の消化部位がありまして、
どんなゲノムであれそれが当たり前だと思いますが。
普通、ライブラリを作るときは部分消化(partial digest)で行います。
個々の制限酵素認識部位ごとに、切れているDNA分子もあれば切れていないものもあると状態にして、ベクターに組み込むのに適した長さの断片のみをクローニングする(あるいは適した長さの断片のみがクローニングされる)ようになっています。完全消化してしまうと、領域によっては短くなりすぎてクローニングに不適当になってしまって取れてこなかったり、オーバーラップするクローンがまったくなくなって複数のクローンを並べていくことができなくなってしまいます。
ラムダファージなど比較的短いインサートサイズのものでは、高頻度で出現する4塩基認識のSau3AIなどで部分消化して、6塩基認識でcompatible endを生じるBamHIで消化したベクターに入れたりします。BACのような大きなキャパシティーと許容されるインサートサイズの幅が広いベクターだと、必ずしも4塩基認識の制限酵素を使う必要がなく、頻度の低い6塩基認識の酵素で部分消化しても要求を満たすので、BamH1,EcoR1,HindIIIのベクターが用意されているのではないでしょうか。 |
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