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形質転換無しでのcRNAプローブ作成法 トピック削除
No.279-TOPIC - 2007/10/03 (水) 17:14:22 - HOO
最近、全くの知識ゼロ状態からISHを始めたモノです。
最初のプローブ作製におけるTAクローニングがうまくいっていない状態です。ライゲーション・クローニングにおける質問も色々お聞きしたいのですが、今回は、PCRのプライマーにT7やSp6を付与して、cRNAプローブ作成する方法があると聞きまして質問させて頂きたいと思います。

@本方法で作製したプローブは通常のベクターに導入する方法と比較して、ISHの使用において差があるのでしょうか?

A設計についてです。(基本的な質問ですみません。)
Invitrogenのvector情報より
T7プロモーター
5'-CCC TAT AGT GAG TCG TAT TA-3'
3'-GGG ATA TCA CTC AGC ATA AT-5'

Sp6プロモーター
5'-AT TTA GGT GAC ACT ATA G-3'
3'-TA AAT CCA CTG TGA TAT C-5'

ことなのですが、もし
T7 RANポリメラーゼでアンチセンス鎖
Sp6 RANポリメラーゼでアンチセンス鎖

を作製する為のPrimerを設計する場合は
既存のPrimer配列(Foward primer ,Reverse primer)
対して
T7の場合は
3'- Revese primer -5'+ 3'-GGG ATA TCA CTC AGC ATA AT-5'

Sp6の場合は
5'-AT TTA GGT GAC ACT ATA G-3' + 5'-Foward primer-3'

の方向で付加で合っていますでしょうか?
また、既存のprimer配列にそのまま、付加するだけで良いのでしょうか?
(それ専用に新たに設計し直す必要があるのか?)


B5'末端にCTの2塩基を付加するとの情報があったのですが、必要
なのでしょうか?また、その意義は?




長文で失礼対しました。ご指導の程よろしくお願い致します。
 
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(無題) 削除/引用
No.279-6 - 2007/10/11 (木) 17:54:21 - Eire
HOOさん :

> FW、RV primerともに
> T7なら 5'-CCC TAT AGT GAG TCG TAT TA-3'
> SP6なら 5'-AT TTA GGT GAC ACT ATA G-3'
> を5末端側につけるということですでいいのでしょうか?
> (FWの場合はわざわざ相補鎖の配列をつけたのですが)

Sp6 はあっていますが、T7 は反対(という表現は不正確かな?)です。
つまり、T7 は HOO さんが提示された配列の相補配列
5'- TA ATA CGA CTC ACT ATA GGG -3' となります。
この辺り、確かに頭がこんがらがってしまいますね。

Sp6 なら HOO さんが提示された配列、T7 なら私が提示した配列を、
センス、アンチセンスに関係なくそのままプライマーの上流つまり 5' 側に
付加してください。

ありがとうございました 削除/引用
No.279-5 - 2007/10/11 (木) 13:52:57 - HOO
APさん、Eireさん、ありがとうございました。
お礼が遅くなり申し訳ありません。

リンして頂いた文献大変参考にさせて頂きました。
自分が例に挙げた配列ですは、もしかして間違ってすかね?

FW、RV primerともに
T7なら 5'-CCC TAT AGT GAG TCG TAT TA-3'
SP6なら 5'-AT TTA GGT GAC ACT ATA G-3'
を5末端側につけるということですでいいのでしょうか?
(FWの場合はわざわざ相補鎖の配列をつけたのですが)


早速、アドバイスして頂いた通りに実験を試みてみます。
また、進捗状況に支障が生じた際には、色々とご教授頂ければ幸いです。

(無題) 削除/引用
No.279-4 - 2007/10/04 (木) 06:39:59 - Eire
HOOさん :

> @本方法で作製したプローブは通常のベクターに導入する方法と比較して、ISHの使用において差があるのでしょうか?
私の場合、アンチセンス側のみに T7 promoter 配列を付加した PCR 産物を鋳型に用いてますが、これまでのところ制限酵素で切ったプラスミドの鋳型と比べて違い(プローブの収量、検出感度、バックグラウンド)が見られたことはありません。

> A設計について
お書きになった方法で大丈夫です。ただ Sp6 promoter は PCR 産物の端に付いたものは活性が低いという記述を見たことがあるので T3 promoter のほうがいいかもしれません。ちなみに配列は
5' ATTAACCCTCACTAAAGGGA 3'
です。
> また、既存のprimer配列にそのまま、付加するだけで良いのでしょうか?
問題ないです。特に変更を加える必要はありません

余談ですが、PCR のサイクルについて、私は通常タッチダウン PCR(始めの 10 サイクルはアニール温度を Tm+5 ℃ から始めてサイクルごとに1℃ずつ下げ、11 サイクル目以降は Tm-5 ℃で 25-30 サイクルまわす)でやっています。これで今のところ全てのケースについてシャープなシングルバンドが得られています。なお PCR の酵素ですが普通の Taq でうまくいっています。AP さんが指摘されたような懸念を私も抱いていたのですが、これまでのところ問題は起きていません。もちろん校正機能をもった DNA polymerase をお持ちであるのなら、それを使った方が安心ではあるとおもいます(増幅ミスもなくなるし、平滑末端をもった産物ができるので。この場合 TA cloning をするためには自分で A を付加しなくてはいけませんが)。

> B5'末端にCTの2塩基を付加するとの情報があったのですが、必要
> なのでしょうか?また、その意義は?
なくともよいという記述もありますが(AP さんが提示された Ambion のページなんかはそうですよね。ちなみにこのページ、私が PCR でプローブの鋳型をつくるときに大いに参考にさせてもらいました)、私は何塩基か(手元にデータがないので詳細が分かりません。失礼)付加しましたました。意義ですが、RNA polymerase がプロモータ配列に結合するための「足場」として働くということだと思います。 PCR でクローニングするとき制限酵素サイトをプライマーにつけることがよくありますが、その時も余計な塩基を付加しますよね?あれと同じことではないでしょうか。

順番が前後しましたが、最初にあった
> 最初のプローブ作製におけるTAクローニングがうまくいっていない状態です。ライゲーション・クローニングにおける質問も色々お聞きしたいのですが

についてですが、形質転換してもコロニーが生えてこないということでしょうか?
もしそうであれば、TA クローニングはあきらめて blunt-end クローニングに切り替えることをお薦めします。私の場合いくつかの鋳型に関して TA クローニング (TOPO TA ベクター使用)では全くコロニーが出なかったのに blunt-end クローニング(pBluescript ベクターを使って自作)では「当たり」コロニーが得られたことが何回かあります。

それでは、参考になれば幸いです。

(無題) 削除/引用
No.279-3 - 2007/10/03 (水) 19:07:07 - AP
http://www.ambion.com/jp/techlib/tb/tb_154.html

この記述とそのなかにある参照論文が参考になるでしょうか。
RNA polの鋳型DNAは、合成が終結する末端が平滑または5'突出でなく、3'突出になっていると鋳型鎖の乗換えが起こり自己相補となるヘアピン型のRNAが合成されることがあるというのが知られています。末端が一塩基突出になるタイプのPCR用酵素だと、この問題が起こる可能性があるので注意したほうが良いかもしれません。

ISH用のstrand specific probeを作る方法としては、asymmetric PCRを利用する方法もあります。通常のPCR産物を精製した後、片側のprimerのみ投入してPCR反応をしてラベルを取り込ませる方法です。

すいません。訂正です。 削除/引用
No.279-2 - 2007/10/03 (水) 17:15:49 - HOO
Sp6 RANポリメラーゼでアンチセンス鎖

→Sp6 RANポリメラーゼでセンス鎖

の間違いでした。

形質転換無しでのcRNAプローブ作成法 削除/引用
No.279-1 - 2007/10/03 (水) 17:14:22 - HOO
最近、全くの知識ゼロ状態からISHを始めたモノです。
最初のプローブ作製におけるTAクローニングがうまくいっていない状態です。ライゲーション・クローニングにおける質問も色々お聞きしたいのですが、今回は、PCRのプライマーにT7やSp6を付与して、cRNAプローブ作成する方法があると聞きまして質問させて頂きたいと思います。

@本方法で作製したプローブは通常のベクターに導入する方法と比較して、ISHの使用において差があるのでしょうか?

A設計についてです。(基本的な質問ですみません。)
Invitrogenのvector情報より
T7プロモーター
5'-CCC TAT AGT GAG TCG TAT TA-3'
3'-GGG ATA TCA CTC AGC ATA AT-5'

Sp6プロモーター
5'-AT TTA GGT GAC ACT ATA G-3'
3'-TA AAT CCA CTG TGA TAT C-5'

ことなのですが、もし
T7 RANポリメラーゼでアンチセンス鎖
Sp6 RANポリメラーゼでアンチセンス鎖

を作製する為のPrimerを設計する場合は
既存のPrimer配列(Foward primer ,Reverse primer)
対して
T7の場合は
3'- Revese primer -5'+ 3'-GGG ATA TCA CTC AGC ATA AT-5'

Sp6の場合は
5'-AT TTA GGT GAC ACT ATA G-3' + 5'-Foward primer-3'

の方向で付加で合っていますでしょうか?
また、既存のprimer配列にそのまま、付加するだけで良いのでしょうか?
(それ専用に新たに設計し直す必要があるのか?)


B5'末端にCTの2塩基を付加するとの情報があったのですが、必要
なのでしょうか?また、その意義は?




長文で失礼対しました。ご指導の程よろしくお願い致します。

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