集菌時の最適OD値が菌株によって異なるというのはあるかと思いますが、これまでカルシウム法の効率で満足しておられたのであれば、多少のODの違いは全く問題にならないと思います。また、APさんがお書きになっているように、井上法はODの違いにかなり寛容です。
溶液を作るのは確かにちょっと手間ですが、私は1L作って必要な分だけ使い、残りは4℃に取っておいて次の時に使うというやり方で、もう1年以上使っていて特に効率の低下もありません。
コツがあるとしたら、どの一瞬も菌の懸濁液を温めない(例えばチューブを温い手指で不用意に掴まない、全ての器具やチューブを十分に冷やしておく)ことと、懸濁を速やかかつ十分にする(ボルテックスは時間が掛かる上に飛散することがあるので使わない。10mLピペット+大型ニップルで吹き付けるように懸濁。ただし泡立てないこと。)ことくらいでしょうか。
私個人としては、この方法を開発した井上さんに何かの賞を差し上げたい気持ちです。同意してくださる方も多いのではないでしょうか。 |
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