私はSB203580の方をよく使っていました。
203580もp38の阻害剤で、p38のATPポケットに入り込むことでリン酸化活性を阻害します。この阻害剤でもp38のリン酸化レベルが上昇します。
p38をはじめ、MAPKが活性化するとデュアルフォスファターゼ(DUSP)などネガティブフィードバックにかかわる脱リン酸化酵素の発現や活性に影響を与えます。
細胞内ではアニソマイシンなどp38を活性化する試薬やストレスを加えなくても基底レベルでp38は燐酸化されますが、その都度、フィードバック制御ですぐに脱リン酸化されます。
なので、p38の活性が失われると、p38を脱燐酸化する酵素群が活性化されず、p38のリン酸化フォームが蓄積すると考えられます。 |
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