>[Re:6] しばたさんは書きました :
> 質問への便乗ですが、もしRNAプローブを用いた場合に見られるセンスプローブへの染色が見られた場合、同様の問題点が挙げられるのでしょうか?
そうですね。それに加えRNAプローブをin vitro transcriptionで作った場合、かなりしばしば、反対鎖のプローブができるようです。センス、アンチセンスとも作ったプローブは、一度Northern blotに使ってチェックすることをおすすめします。どちら側のプローブも同一のパターンのバンドを検出することがかなりあります。もしも本当に遺伝子の反対鎖も発現しているとしても、サイズなどのパターンが一致するとは考えにくいですよね。
可能性としては、
・in vitro translationで反対鎖への鋳型の乗換えが起こっている。環状の鋳型や、鋳型の終了端が3'突出になっているとそういうことが起こるといわれている。しかし、それをふまえて末端を5'突出の制限酵素で切っておいても上記のようなことは経験します(線形にした鋳型をゲルぬきして精製したことはないので、ひょっとすると微量の環状が切れのこっている可能性は否定できません)。
・鋳型DNAの残留によって、標的RNA-鋳型のアンチセンス-センスプローブのようにハイブリが起こっている。
というようなことを想像しています。
代替方法として、PCRラベルで片側のプライマーだけ入れて一本鎖DNAプローブを作る方法があります。経験上、こちらのほうが問題が起こりにくいようで、RNAプローブがstrand-specficでなかったものを、この方法でやり直したらうまくいったこともありました(以来、この方法をデフォにしている)。 |
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