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抗体についている糖鎖 トピック削除
No.270-TOPIC - 2007/10/02 (火) 17:16:21 - みっくみく
ある宿主(この宿主で発現したタンパク質には糖鎖が付くということは既にわかっています。)で発現した抗体の糖鎖を解析する予定で,
発現した抗体を塩析→Protein Aカラムで精製したサンプルをTCAで濃縮後、
@SDS-PAGE→CBB染色
ASDS-PAGE→PDVF膜に転写→抗IgG(H+L)-HRPでWB
BSDS-PAGE→PVDF膜に転写→ConA-FITCでレクチンブロット
を行いました。
@ABの実験はまだ精製をする必要があるかどうか確認するために行いました。

CBB染色では抗体のバンド以外にもバンドがありました。
WBでは約55kDaと28kDaの位置にメインバンドを検出しました。これらはH鎖とL鎖だと思っています。
レクチンブロットではこの約55kDaの位置にバンドが検出されると予想していたのですが,実際は約40kDaの位置でのみバンドが検出されました。
WBでのバンドをよく見ると、約40kDaの位置にもうっすらバンドが見えます。

この抗体のH鎖には糖鎖がついていないということなのでしょうか。
また、糖鎖がついているかどうかを確認する方法として、Glycopeptidaseを用いる方法以外になにかありますでしょうか。

よろしくお願いします。
 
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(無題) 削除/引用
No.270-18 - 2007/11/13 (火) 11:10:53 - みっくみく
その後、
@GlycopeptidaseFによる糖鎖切断前後のバンドの比較
ALCAレクチンによるレクチンブロット
を行いました。

@のGPFによる実験では、切断前後でH chainのバンドの大きさが若干変わっていたので、糖鎖がついていることは間違いなさそうです。
切断したサンプルはH chain以外にもバンドはありますが、切断後はタンパク質濃度が少し薄まっているので、他に大きさが変わったバンドがあるかどうかはわかりませんでした。
なので、切断前後のサンプルをアセトンなどで濃縮して再度比較し、H chain以外に大きさが変わったバンドがなければ、糖鎖解析にまわせるものとしようかと思います。

AのLCAによる実験では、ポジコンはバンドが出ましたが、精製したIgGのサンプルでは何もバンドが検出されませんでした。H chainのバンドはCBBで十分見える量のサンプルを転写したので、LCAでは認識されないのかな?と考えています。

(無題) 削除/引用
No.270-17 - 2007/10/16 (火) 19:23:49 - みっくみく
皆さんレスありがとうございます。

PIERCEのGelCode Glycoprotein Kitを用いてSDS-PAGE後のゲルを染色しました。
サンプルは下の@AとKitに付属しているポジコン、ネガコンを流しました。
@精製したサンプルそのまま
A精製したサンプルをTCAで40倍濃縮

結果としましては@Aのレーンいずれにも何も検出されませんでした。
ポジコン、ネガコンはそれぞれの役目を果たしていますので、方法は間違えていないと思います。
レクチンブロットで出た40kDaくらいのバンドは出ませんでしたが、このバンドはタンパク量的には少ないので、ただ量的な問題で検出されなかったのかもしれません。


>モノクロさん
GEのHP、参考になります。
溶出は0.1Mクエン酸ナトリウムバッファー pH3.0で溶出しています。
次回、溶出pHを変えて精製するときに、サンプルをアプライしていないカラムでの溶出も行ってみたいと思います。

>う〜んとさん
レクチンブロットでの40kDaくらいのバンドは、ポジコンと同じくらい濃いです。
バクテリア由来なら、糖鎖はつかないですよね。
とういことはProtein Aではない、もしくはレクチンの非特異的結合ということになりますか。

>Doさん
>Glycopeptidaseを用いる方法以外とおっしゃってますけど、なぜですか?
ぱっと思いついたのがglycopeptidaseを用いる方法で、他には何があるのかなぁ、と思いまして。
ブロッキング剤、勉強になります。私はスキムミルク(Wako)を使っています。ポジコンでバンド出たので今回のレクチンはきちんと認識していると考えていますが。。。

現在は、他のレクチンでのレクチンブロット、PNGaseFを用いた実験を検討中です。

(無題) 削除/引用
No.270-16 - 2007/10/12 (金) 21:35:10 - Do
Protein Aは確か黄色ブドウ球菌由来のタンパクなので普通は糖鎖のことなど考えないと思いますけど・・・。

Glycopeptidaseを用いる方法以外とおっしゃってますけど、なぜですか?
一番簡単で、確実にWBでバンドの位置が変わって分かり易いです。
ウチのラボではシアリダーゼ、N-glyconase、O-glycanaseなんかをまず最初に試しますよ。簡単なんで。

レクチンブロットがうまくワークしていないとのことでしたら、ブロッキング剤を変えたらどうでしょう?
ブロッキングに用いるタンパク質の糖鎖がコンペティターとなっていることもあります。

(無題) 削除/引用
No.270-15 - 2007/10/12 (金) 19:40:02 - う〜んと
プロテインAってバクテリア由来のペプチドじゃなかったですか?
#ConAが結合するほどの糖鎖がついてるのかなぁ。
#非特異結合だと思いますけどね〜

レクチンブロットのポジコンと比べても十分に結合してるようですか?

(無題) 削除/引用
No.270-14 - 2007/10/12 (金) 17:28:49 - モノクロ
プロテインAが溶出している可能性が高いですね。GEのHPに記載されてます。http://www.gelifesciences.co.jp/tech_support/faq/chm/aff_ap.asp
溶出はどのようにされてますか?溶出条件を変える(pHをいじる?ステップワイズ?)ことで解離したプロテインAが分けられるかもしれません。
また、抗体をアプライしていないプロテインAに溶出液を反応させ、CBBおよびレクチンブロットによりプロテインAを検出しているかわかりそうですね。そうすれば、抗IgG(H+L)で染まる42kDaが非特異と判断できそうです。プロテインAは糖タンパクかはわかりませんが、レクチンで反応すれば糖鎖を持っているのではないでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.270-13 - 2007/10/12 (金) 15:14:47 - みっくみく
レクチンブロットを再び行いました。

サンプル、転写、反応条件は前回と同じ条件で行いました。
ちなみにサンプルを電気泳動してCBB染色すると、H鎖、L鎖以外に4本くらいバンドが見えます。

前回TCAによる沈殿がよろしくないとのご指摘だったので、
@精製サンプルそのまま
ATCAにより沈殿したもの
Bポジコン(以前このConAでレクチンブロットを行ったもの)
の3サンプルを行いました。

今回のレクチンブロットでは、H鎖の位置にうっすらとバンドを検出しました。
しかし、前回と同様の約40kDaの位置に濃いバンドを検出しました。

また、抗IgG(H+L)を用いたWBでは、この約40kDaの位置にうっすらとバンドを検出しました。

ここで質問なのですが、Protein Aに糖鎖はついているのでしょうか?
Protein Aは約42kDaなので、溶出時にProtein A(+IgG)もとれてきてそれがレクチンと反応しているということを考えましたが、このようなことはありえるのでしょうか?

次の予定としましてはTさんの仰るPIERCEのキットを用いて染色してみようと思っています。

(無題) 削除/引用
No.270-12 - 2007/10/11 (木) 15:22:05 - みっくみく
>モノクロさん

>カイコ本体(in vivo)を改良すると悪影響は出ないのでしょうか?
私も気にはなっていました。あまり詳しくは覚えていませんが、ホモかヘテロかどちらかだと死んでしまったり、とか言っていました。

>最近キリンが酵母による抗体生産に成功したようですが
O型糖鎖の抑制にメドがたった、らしいですけど、酵母で発現するとO型がつかないタンパクにもO型がついてしまうということでしょうか。

哺乳類以外での抗体生産が早く実現されればいいですね。

(無題) 削除/引用
No.270-11 - 2007/10/10 (水) 15:40:07 - モノクロ
細胞ではヒト型(複合型)糖鎖を修飾する改良版が出ているようですね。ただし、カイコ本体(in vivo)を改良すると悪影響は出ないのでしょうか?ウイルスとTGカイコを組み合わせれば生産コスト的に一番よさそうですけど。最近キリンが酵母による抗体生産に成功したようですが、これからいろいろな生産系が出てくるのでしょうね。

(無題) 削除/引用
No.270-10 - 2007/10/10 (水) 12:10:13 - みっくみく
>モノクロさん
レスありがとうございます。
ネオシルクのことは存じてます。先日お話をお伺いしたところ、TGやRNAiなどによりヒト型糖鎖タンパクを発現するカイコの作製を試みているそうです。うまくいきそうだということを仰っていましたので、私も期待しています。
カイコだとTGかウイルス使うかで大きく違ってきますよね。一長一短ありますが、個人的にはウイルスの方がもっと盛り上がって欲しいです。

(無題) 削除/引用
No.270-9 - 2007/10/09 (火) 09:46:03 - モノクロ
現在はカイコによる生産とヨトウガの細胞による生産がありますよね。カイコを用いた方が収量ははるかに上がりますが、問題点として体液の脂質分が非常に高いこと、また、プロテアーゼ活性が高いことにより目的タンパクが分解されやすいと聞いております。ただし、Igならば頑丈ですし精製も問題ないと思います。ちなみに御存知かもしれませんが、ネオシルクという会社が繭を用いて組換えタンパクを生産しており、Igも作製したと言ってました。個人的には糖鎖の問題がクリアーできれば非常に有望なツールなのではと思います。

(無題) 削除/引用
No.270-8 - 2007/10/05 (金) 15:43:02 - みっくみく
atsさん、Tさん、う〜んとさん
早速のアドバイスありがとうございます。

>atsさん
情報量が少なくて申し訳ないです。
発現宿主はTさん、う〜んとさんの予想通りの昆虫です。
効く効かないというよりは、固体なので使いようがないと考えています。

>Tさん、う〜んとさん
ご教授ありがとうございます。
私の目的からすると酵素処理よりも染色の方が結果としてわかりやすそうなので、どちらかの染色法(簡便な方)で試してみたいと思います。

関係ない質問なのですが、カイコでの発現系というのは一般的に知られているものなのでしょうか?

(無題) 削除/引用
No.270-7 - 2007/10/04 (木) 17:38:15 - う〜んと
>この抗体のH鎖には糖鎖がついていないということなのでしょうか。

そんな結論は出来ないでしょうね。
ConAの非特異的結合じゃないでしょうか。

>また、糖鎖がついているかどうかを確認する方法として、

PAS染色という方法があります。

いずれ発現系にしろ強制発現させたタンパク質につく糖鎖は結構ヘテロらしいので解析は大変かもしれませんね。

#蚕かなんかの発現系でしょうか?
#昆虫ならバックグラウンドにIgはないでしょうから、少しは楽なのかなぁ。

(無題) 削除/引用
No.270-6 - 2007/10/04 (木) 17:32:15 - T
生物個体(例えばカイコ等の昆虫)では?
本題についてですが、Pierce から GelCode Glycoprotein Staining Kit というものが出ていますので、これで染めてみるのも一案でしょう。

酵母? 削除/引用
No.270-5 - 2007/10/04 (木) 17:22:17 - ats
ある宿主とは「細胞」ではなかったのですね。酵母でしょうか?
ご質問から普通に考えれば何らかの細胞株かと思えます。
始めからもう少し情報を開示していただければ無駄な解答を考えなかったのですが。
Tunicamycinが効かない理由がお分かりなら後学のために教えていただけませんか。
Pichiaで一本鎖抗体を発現・分泌させたことがあり、これからも酵母発現系を使う予定がありますので。

(無題) 削除/引用
No.270-4 - 2007/10/03 (水) 16:47:32 - みっくみく
モノクロさん、atsさん早速のアドバイスありがとうございます。

>atsさん
私が扱っているのは細胞ではありませんので、ツニカマイシンを用いることができません。

>モノクロさん
>mock geneでトランスフェクタントを作製し、糖鎖がきちんと修飾されることを確認していますか?
細胞ではないためそのような確認をするに至っていません。飼育環境につきましては要素が少なく、変化の幅もほとんどありませんので、糖鎖がつかないとは考えていません。

>TCAでの濃縮時に変性
糖鎖も変性してしまう可能性があるというのは頭にありませんでした。
とりあえず、N結合型糖鎖の根元部分であるマンノース3つに結合するConAを選択したのですが、マンノース3つが認識されなくなっている可能性もあるということですね。
濃縮せずにいけるかどうかは試みていないので、一度濃縮せずに同様の実験をしてみます。

>ConA-FITCによるレクチンブロットがワークしている?
ワークという概念がなんとなくしかわかりませんが(きちんと働いていないということでしょうか?)、ポジコンをたてて同様の実験をしてみます。

何かお気づきの点がありましたらまたご教授下さい。

(無題) 削除/引用
No.270-3 - 2007/10/03 (水) 14:04:18 - ats
糖鎖合成阻害剤Tunicamycin処理の有無での培養上清を抗IgG(H+L)-HRPでWBして比較する方法もあるでしょう。

(無題) 削除/引用
No.270-2 - 2007/10/03 (水) 11:46:03 - モノクロ
可能性として
1:TCAでの濃縮時に変性
2:ConA-FITCによるレクチンブロットがワークしている?
3:現在実験に用いているある宿主は糖鎖がきちんと付いているか?

1に関しては、Igの糖鎖を切断してしまうのかは存じませんが、少なくとも変性させる可能性が高い工程だと思います。プロテインAによる精製後、濃縮しなければならないほどIg生産量が少ないのでしょうか?その場合は培養スケールを増やすことでTCAによる濃縮工程をスキップし、ロードできると思います。

2に関しては、ポジコンはきちんとありますか?

3に関しては、mock geneでトランスフェクタントを作製し、糖鎖がきちんと修飾されることを確認していますか? 細胞名は同じでも培養環境等で細胞の特性が失われてしまうことは多々あります。

以上が簡単に思いつく解決法です。

抗体についている糖鎖 削除/引用
No.270-1 - 2007/10/02 (火) 17:16:21 - みっくみく
ある宿主(この宿主で発現したタンパク質には糖鎖が付くということは既にわかっています。)で発現した抗体の糖鎖を解析する予定で,
発現した抗体を塩析→Protein Aカラムで精製したサンプルをTCAで濃縮後、
@SDS-PAGE→CBB染色
ASDS-PAGE→PDVF膜に転写→抗IgG(H+L)-HRPでWB
BSDS-PAGE→PVDF膜に転写→ConA-FITCでレクチンブロット
を行いました。
@ABの実験はまだ精製をする必要があるかどうか確認するために行いました。

CBB染色では抗体のバンド以外にもバンドがありました。
WBでは約55kDaと28kDaの位置にメインバンドを検出しました。これらはH鎖とL鎖だと思っています。
レクチンブロットではこの約55kDaの位置にバンドが検出されると予想していたのですが,実際は約40kDaの位置でのみバンドが検出されました。
WBでのバンドをよく見ると、約40kDaの位置にもうっすらバンドが見えます。

この抗体のH鎖には糖鎖がついていないということなのでしょうか。
また、糖鎖がついているかどうかを確認する方法として、Glycopeptidaseを用いる方法以外になにかありますでしょうか。

よろしくお願いします。

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