スタンダード希釈列を調製・保存する器具・容器への吸着ロスの可能性があると思います。
チューブ等の表面はどんな物でも、あるキャパシティーの吸着性があります。
吸着ロスによるオフセットがあっても、あるキャパシティーを超える濃度以上の希釈液なら検出できますが(直線性に影響はあるかもしれませんが)、それより濃度が低くて溶質の大部分が吸着してしまえば検出できなくて差が出ないということが起こります。
吸着を防ぐためには、
・検出系に影響しないキャリア(BSAなど)を含んだ溶媒で希釈する。これはELISAで固相に吸着させる目的の抗原には向かないかもしれませんが、サンドウィッチELISAの場合なら大丈夫でしょう。
・低吸着性の器具を使う。シリコナイズなどで吸着防止処理をする。とはいっても、吸着を完全に防げるわけではなく、その程度もいろいろですから、過信はできません。
・あらかじめ、BSAなどのタンパク質溶液をあてがってブロッキングしておく。今は器具の材質がよくなってあまりやることではないかもしれませんが、昔からわりとよく使われていた方法です。 |
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