壊れないことはないけれど、程度の問題でしょう。
プラスミドの汚染が残留していたときに、オートクレーブでPCRでも引っかからない程度までとか、形質転換したときに一個も出てこない程度まで分解するという保証はだれもできないのではないでしょうか。
その心配があるような、精密さ、検出力が必要とされる実験目的なら、ディスポを使うのが一番いいでしょう。逆に、次に扱うサンプルの量からいって、たとえ微量のコンタミがあっても影響がないような、それほど精密さが要求されない目的なら、それでいいでしょう。
コンタミを除くのは洗浄が基本です。オートクレーブを過信しないほうがいいでしょう。昔は有機物の汚れを完全に落とそうと思ったらクロム硫酸なんか使っていましたけれど、PCR全盛の現代でも、通用するくらい除染できるのかどうか(そもそも使用が禁じられてしまったし)。
私も、PCR目的で核酸を取る器具で、洗浄して使い回さなければならないものは、塩酸処理して(0.25 N、30分程度)、その後のアルカリ洗浄しています(depurinationの後、アルカリ水解)。この処理は材質を選ぶと思うので(遠心管の場合とくに強度低下の可能性がある)、その点は注意が必要です。 |
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