ゲルには濃度によって分離能がある適正な分子量の範囲があり、それより小さい、あるいは大きい分子は、ほとんど移動度が変わらないです。
普段使う1%くらいのアガロースでは12 kbのマーカーと同じくらいに見えているかもしれません。
100 kbくらいまでならアガロース濃度を0.3%程度にすれば分離できますが、それ以上だとパルスフィールドでも使わないと無理です。
また、BACもsuperhelixになっていると思うので、制限酵素で切って線形化しないとサイズはでません。
とりあえず、ベクターが複雑に切断されない、適当な制限酵素で切って低濃度のアガロースゲルで分離してみるといいでしょう。サイズマーカーは通常使う物以外に、ラムダDNA(約50 kb)やそれをligaseで重合したラダー、ラムダHindIII(最長が約23 kb)などを流すといいと思います。
全バンド長の合計で、BACのサイズを出すことができるでしょう。
なお、BACは不安定で維持・増殖中に欠失を起こすこともまれではありません。
実際にサイズが小さくなっている場合はその可能性があります。 |
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