既に指摘されてますが、その蛋白Bがどう言う状態のA-betaに結合するので選別されてきたかが一つの重要な点だと思います。ベータ・シート構造をとったA-betaに結合して、それをグアニジンなどで変性させたものには結合しないのであれば、その結合は「構造特異的」である可能性があって、そういう構造をとりえないペプチドと結合しないだろうことは明らかで実験する手間隙が勿体無いと言うのは一理あるように思います。しかし、もしモノマーに結合するのであれば「アミノ酸配列」を認識して結合してる可能性があるので、この場合はコントロールがベータ・シートを作るかどうかと言うのは重要ではないと思います。
こういう実験で結合の配列特異性を示すためによく使われるのは、配列に含まれるアミノ酸を“スクランブル”したものでしょうね。それらのアミノ酸をランダムに並べ替えたものです。
非特異的な結合の原因の中には荷電アミノ酸による静電的結合とか疎水性アミノ酸による疎水性相互作用などもあると思いますが、A-betaの場合は膜貫通部分を一部含むので疎水性アミノ酸が連続した部分がC端側にあるのでそれを否定しておく必要はあるでしょうね。
スクランブルした場合、これらの疎水性アミノ酸が散り散りになってしまうので疎水性相互作用がA-betaよりも弱くなる可能性が一つの問題のような気がします。 そういう意味では、順番を逆にすると言うのは疎水性アミノ酸が連続するという点は保たれるので、もしこの逆配列のペプチドでは結合しないのであれば、それは結合が厳密にA-betaのアミノ酸配列に依存することの一つの証拠になると思います。
もし逆配列のものに結合しなくて配列を認識してる可能性があるのなら、個人的には、A-betaだったら高々40強アミノ酸程度しかないので、色々な部位に変異を導入したペプチドを片っ端から作って結合強度を見てどの辺が重要っぽいかということを見ることも可能かなという気がします。 |
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