おっしゃるとおりグルタミン酸は下策です。すべての細胞に存在しますから。
細胞体も染まりますが、結局それが「作動性」と関係あるかなどわかりません。やるだけ時間の無駄では?(論文になりません)
10年前まではグルタミナーゼ抗体を使用するのが一般的でした。しかし、これについても、グルタミナーゼが一部のGABA作動性ニューロンに発現している(GABAはグルタミン酸から作られる)ことがわかり、今ではあまり好まれません。
vesicular glutamate transporter (VGLUT) 1-3はグルタミン酸をシナプス小胞に梱包する蛋白ですから、論理的にグルタミン酸作動性ニューロンのマーカーになります。ただし、これらの分子は基本的に神経終末に局在します。(VGLUT3は細胞体にも発現する)。したがって現在多くの論文がVGLUTに対するin situ hybridization (ISH)によって細胞体を検出しています。
ISHは面倒だ、と思う方も多いでしょうが、私は強くお勧めします。というのもVGLUTは免疫染色で神経終末を、ISHで細胞体を染め分けることができるので、トレーサー実験との組み合わせがよいし、ISHは細胞体しか染めないので、結果の解釈が容易であるからです。 |
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