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核タンパクのIP トピック削除
No.2546-TOPIC - 2008/12/22 (月) 18:15:51 - IP初心者
 現在、培養細胞を用いて、核内タンパク質(AとBとさせてください)の相互作用解析をIPで見ようとしています。
現在までにIP-western (AでIP、Bをwestern で検出)で若干相互作用が見られているのですが、BはおろかAのシグナルも弱く、困っております。
1%SDSを含むバッファーでライセートを調製し、western blotting を行った場合にはA、B共にかなり強いバンドが見られました。そこで、IP用のライセートの調製がうまくいってないと思い、IP直前のサンプルを顕微鏡で観察したところ、核がきれいに残っていました。おそらく、核タンパクの抽出がうまくいっていないため、シグナルが弱かったのだと思われます。ちなみに、1%SDSを含むバッファーで処理すると核もきれいに溶解されていました(溶液はドロドロになりました)。
 現在、25mM HEPES (pH7.5)、1% Triton X-100、150 mM NaCl のバッファーを用いてIP用のライセートを調製し、26G のシリンジで10ストロークほど処理した後、遠心してその上清をIPに用いています。バッファーの組成など、よく見られるプロトコルだと思うのですが、何かアドバイスがございましたら教えて頂きたく思います。宜しくお願い致します。
 また、Triton X-100 についてですが、調べて見ますと、細胞膜を溶解すると書いてある場合もあれば、核膜を破砕できると書いてある場合もあり、Triton X-100 を用いて核タンパク質が抽出できるのかどうかが良くわかりません。
この点につきましても、詳しい方がいらっしゃいましたら御教授して頂きたく思います。
宜しくお願い致します。
 
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(無題) 削除/引用
No.2546-7 - 2008/12/26 (金) 16:03:43 - 名無し
核壊すなら0.5Mかそれ以上くらいの高張液で1%くらいのCHAPSやデオキシコール酸Naいれてやるのがいいと思うそれでプラスで超音波やればこれはかなりいける。NP40とかTritonX100みたいな非イオン性界面活性剤は核膜にくっついている小胞体膜とか細胞骨格とかをきれいに溶かしたりしてはがすけど、(時間とか濃度とかにもよるかもしれないけど)核膜自体にはあまり大きな影響与えないと思う、なんでかというときれいな核を単離するときにこれらの試薬を入れるくらいなので、たぶんというかかなりそうおもう。それと核を単離するときとは逆で、核壊すときはMgClみたいな2価金属いおんは入れない。そのかわりに1mMくらいのEDTAいれる。核マトリクスはふつうのやさしい方法では溶かせない。2%SDSとかじゃないと多分無理っぽい。

どんな方法でもそうだけど可溶化してサンプルとして使う画分はもちろん、沈殿みたくサンプルにつかわなかった画分もすてないで一度はちゃんとWBで調べて、見たいものが、IPにつかうサンプルにどのくらいきているかはラフでいいので確かめた方がいい。あまり抽出されてなくて、捨てる画分にけっこういってしまっているのに、あまり回収されていない画分を一生懸命IPでしらべてもーーーと思うので書いた。
.

(無題) 削除/引用
No.2546-6 - 2008/12/24 (水) 12:07:28 - おお
>[Re:5] IP初心者 さんは書きました :

> 、核膜を溶解するのは難しいみたいですね。

ちょっと誤解があるので追加しておきます。
脂質2重層からなる核膜はTRITON X-100が1%もはいっていれば、
十分可溶化されると思います。なので、その条件で溶出している
核タンパクもあると思います(タンパクによると思います)。

TRITON X-100 1%で残るのは核マトリクスとそれに支えられる
染色体、さらにそれに結合しているたんぱく質です。
核マトリクスは核の構造を支えているので、核膜がなくても
核の構造を維持したままです。

染色体はラフに300mMクラいの塩で壊れてきてDNAが裸に
なり始めますのでそれ位の塩濃度で、核の中のものの
可也も物が溶出されます。ただし、グリセロール存在下
ではもう少し塩濃度が必要かもしれませんが、必ずしも
DNAを裸にする必要もない場合があります。

(無題) 削除/引用
No.2546-5 - 2008/12/23 (火) 21:15:05 - IP初心者
>皆様
ありがとうございます。
タンパク質の相互作用を壊さずに、核膜を溶解するのは難しいみたいですね。
とりあえずバッファーの塩濃度をあげてやってみることにします。

(無題) 削除/引用
No.2546-4 - 2008/12/23 (火) 00:22:37 - けい
Immunoprecipitation techniques for the analysis of transcription factor complexes
Methods 26 (2002) 254–259

転写因子なら参考になると思います。

(無題) 削除/引用
No.2546-3 - 2008/12/22 (月) 22:32:16 - おお
核の中には不溶性(通常使う細胞溶解ようのバッファーで)のもの
がかなりあります。転写因子など核タンパクの抽出によく
高い塩濃度を使うことがあります。わたしのあつかう活性
は、400mMぐらいのNaClで溶出されますので、まずはそれくらいの
濃度で溶出しています。一度低張溶液で核だけを得てから
400mMNaCl、20%グリセロール、HEPESpH8、EDTA0.5mM
MgCl1mMの条件(トリトンx100は使ってません)
で抽出してたんぱく質を得ています。

しかしながら、この条件でも抽出できない(まだ不溶画分に
かなり残っている)ものもいっぱいあります。
多分クロマチンや核マトリクスの構造はある程度維持されている
のではと思います。

そういう場合は塩濃度をさらに上げるか、場合によっては
グリセロールを抜く、RIPAバッファーなど強めの界面活性
剤を使う、など試すのが選択肢かと思います。

溶けにくいものを無理やり溶かして、相互作用が
見られるかという懸念はありますが、溶けないと
IPはできないというジレンマがあります。

かわりにクロスリンカーを使うのも視野に入れておいた方が
いいかと思います。

http:// 削除/引用
No.2546-2 - 2008/12/22 (月) 21:38:11 - TK-1
high salt bufferで普通にnuclear extractionをすればいいことじゃないんですか?ただ、形態上の核が残っていることと、そこからの蛋白が抽出できているかは別問題と思います。核膜が物理的に潰れればDNAが出てきますからドロドロになります。それにいくつかの各特異的な蛋白の抗体でwesternをすればどの程度、核蛋白が取れているかわかると思います。

IPをするのであれば、そのcomplexがどの程度安定かはケースバイケースですから、抽出を優先する条件であれば複合体が維持できない可能性がありますので、とりあえず1% Triton, RIPA、Nuclear extraction、+/- sonicationなどいろんな一般的な条件を試してみたらいかがですか。

核タンパクのIP 削除/引用
No.2546-1 - 2008/12/22 (月) 18:15:51 - IP初心者
 現在、培養細胞を用いて、核内タンパク質(AとBとさせてください)の相互作用解析をIPで見ようとしています。
現在までにIP-western (AでIP、Bをwestern で検出)で若干相互作用が見られているのですが、BはおろかAのシグナルも弱く、困っております。
1%SDSを含むバッファーでライセートを調製し、western blotting を行った場合にはA、B共にかなり強いバンドが見られました。そこで、IP用のライセートの調製がうまくいってないと思い、IP直前のサンプルを顕微鏡で観察したところ、核がきれいに残っていました。おそらく、核タンパクの抽出がうまくいっていないため、シグナルが弱かったのだと思われます。ちなみに、1%SDSを含むバッファーで処理すると核もきれいに溶解されていました(溶液はドロドロになりました)。
 現在、25mM HEPES (pH7.5)、1% Triton X-100、150 mM NaCl のバッファーを用いてIP用のライセートを調製し、26G のシリンジで10ストロークほど処理した後、遠心してその上清をIPに用いています。バッファーの組成など、よく見られるプロトコルだと思うのですが、何かアドバイスがございましたら教えて頂きたく思います。宜しくお願い致します。
 また、Triton X-100 についてですが、調べて見ますと、細胞膜を溶解すると書いてある場合もあれば、核膜を破砕できると書いてある場合もあり、Triton X-100 を用いて核タンパク質が抽出できるのかどうかが良くわかりません。
この点につきましても、詳しい方がいらっしゃいましたら御教授して頂きたく思います。
宜しくお願い致します。

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