pCX-EGFPを制限酵素処理し、EGFP cDNAを含む断片をマウス前核期卵子に注入しているのですが、2細胞期でEGFPの発現を示す蛍光が5%以下の胚でしか観察されません。注入操作には問題なく、pCX-EGFPに改変も加えていませんpCX-EGFPを含む大腸菌のオリジナルは阪大より分与されたもので、PCR、制限酵素処理、シーケンスによる確認で菌の取り違えはないと思います。遺伝子の調整法に問題があるのではと考えています。調整法は以下の通りです。どなたかご助言いただきたくよろしくお願いいたします。
1.大腸菌を14時間培養し、QIAprep Spin Miniprepでプラスミドを回収。
2.BamHIで制限酵素処理し、3M酢酸ナトリウム(pH5.2)を用いてエタ沈後、冷蔵庫で一晩かけて滅菌超純水に溶解。
3.SalTで制限酵素処理し、65度15分の熱失活。前記と同様にエタ沈し、冷蔵庫で一晩かけて滅菌超純水に溶解。
4.1.5%アガロース(UrtlaPure Agarose, Invitrogen)で泳動し、30分エチブロ染色。
5.短時間のUV照射下でEGFP cDNAを含むはずの3180bpと思われるバンドを切り出し、QIAquick Gal Extraction Kitで抽出。カラムからの回収は滅菌超純水を使用。この断片でPCR、シーケンス行って、EGFP cDNAが含まれていることを確認しました。
6.DNA溶液を分注して冷蔵(3日以内)または凍結保存し、使用時に滅菌超純水で1µg/ml調整して前核に注入。
7.前核がふくらんだ卵子を培養し、2細胞期に蛍光顕微鏡でEGFPの発現を観察。フィルターはGFP用のものを使用しています。 |
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