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免疫染色のプロトコール(細胞) トピック削除
No.2512-TOPIC - 2008/12/16 (火) 22:30:30 - がーこ
現在研究室で免疫染色の立ち上げをおこなっております。

プロトコールの確立のために抗βアクチン抗体で実験を行おうと考えています。

この抗体はシグマ社製で、免疫染色に使えると添付文書にはあります。この掲示板の昔のトピックをみて固定法の違いでアクチンは染まらないといった主旨のものを見つけました。

アクチンをうまく染めるためには4%ホルムアルデヒド(当研究室にあるメタノール入りのホルマリン溶液をPBSで希釈)処理後、triton-X(0.1%)で透過処理をする方法とアセトン固定の両方を試そうと考えていたのですが、どちらが適しているのでしょうか?

一度ホルムアルデヒド固定でやったときはまったく蛍光がみえませんでした。初めてだったため他のステップにもまだ改善の余地がある(ブロッキングとか一次抗体の反応時間)とも考えられるので、固定法のせいだけではないと思うのですが。

ちなみに二次抗体にはサンタクルズ社製のローダミン標識の抗体を用いています。
 
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(無題) 削除/引用
No.2512-11 - 2008/12/20 (土) 21:59:32 - 組織
一応陽性像が見られたみたいですね。蛍光染色は低倍だと暗くてわかりにくいので、もう少し高倍で見るとちゃんと染まっているかわかるかもしれません。封入した切片は4℃保存しておけば1週間くらいは持ちますので、もし切片が残っていればもう一度観察してみてはいかがでしょうか。

>一応前回から改善は見られたので、変えた条件(抗体の反応時間や濃度)は効果が出たように思います。固定の違いによる蛍光強度の違いは見られませんでした。

次回染められるときに、一次抗体を@今回の濃度、A5~10倍濃くしたもの、B5~10倍薄くしたもの、で反応させてみれば、だいたいの至適抗体濃度がわかるかと思います。抗体濃度は免疫染色においてかなりクリティカルな条件ですので、検討されてみたらいかがでしょうか。

昨日蛍光観察しました。 削除/引用
No.2512-10 - 2008/12/19 (金) 23:38:37 - がーこ
固定やブロッキングなど条件を変えてやったところネガコンでは得られなかった蛍光が一応得られました。しかし、使う顕微鏡が都合により変更になったため、操作に不慣れなこともあってうまく見えなかったような気もします。細胞には多く存在しているβアクチンなのでもっとがつっと染まるのを期待していたのですが…。10倍で観察したことと、細胞がわりかしコロニーのように固まって増殖するくせがあるので、うまく見えなかったという可能性もあります。

一応前回から改善は見られたので、変えた条件(抗体の反応時間や濃度)は効果が出たように思います。固定の違いによる蛍光強度の違いは見られませんでした。

次回もう一度同じように実験をして顕微鏡を詳しい研究室に教えてもらいながらやろうと思います。気分的には年内での立ち上げを目指したいところです。

(無題) 削除/引用
No.2512-9 - 2008/12/17 (水) 22:33:36 - 組織
> 使用している細胞はLS180という結腸由来の細胞です。

特殊な細胞というわけではなさそうですね。google scholarでざっと検索したら、この細胞でベータアクチンの免疫染色をしている論文が引っかかってきたので、そういう文献のプロトコールもチェックされたらいいかもしれませんね。

> 固定は本日は4%ホルムアルデヒド、RT、15分→0.1%triton-X/PBS、室温5分と冷アセトンで-20℃、10分の2パターンでおこないました。
> さらにブロッキングのあるなしをとり、一次抗体は推奨濃度で4℃、O/Nにしました。二次抗体は明日、RT、1時間でおこなおうと考えています。

染色プロトコールは特に問題ないと思います。

> invitrogenのprolong antifadeなんたら
たぶん退色防止剤が入った蛍光用封入剤でしょう。こちらを使われてはいかがでしょうか。

これなら強く染まってきそうな感じがするのですが、、、
全部がびかびかに光りすぎて、染まってないように見えた(陽性像が区別できなかった)、という訳ではないですよね。
また明日結果が出たら教えてください。

ホルマリンについては 削除/引用
No.2512-8 - 2008/12/17 (水) 19:56:20 - がーこ
ホルマリンが37%ホルムアルデヒド含有になっていたので、これを4%になるくらい、つまり10倍くらいに希釈して用いました。なので濃度は問題ないかと思っています。

使用している細胞はLS180という結腸由来の細胞です。細胞は35mmのディッシュにスライドグラスを置いてまきました。
固定は本日は4%ホルムアルデヒド、RT、15分→0.1%triton-X/PBS、室温5分と冷アセトンで-20℃、10分の2パターンでおこないました。
さらにブロッキングのあるなしをとり、一次抗体は推奨濃度で4℃、O/Nにしました。二次抗体は明日、RT、1時間でおこなおうと考えています。
封入剤はグリセロールベースのものを購入したのと、invitrogenのprolong antifadeなんたら(すみません、うろ覚えです)をさきほど発掘したのでどちらかを使おうと考えています。

(無題) 削除/引用
No.2512-7 - 2008/12/17 (水) 19:23:08 - 組織
ちなみにホルマリンとPFAで染色結果があまり変わらない抗原も結構あります。PFAの方が染まりが良いということはあっても、PFAで染まってホルマリンで全く染まらないという経験はないですね。

(無題) 削除/引用
No.2512-6 - 2008/12/17 (水) 19:07:10 - 組織
>4%ホルムアルデヒド
と書かれているのでご存知かもしれませんが、原液ホルマリンは約40%のホルムアルデヒドを含みますので、10%中性緩衝ホルマリン=4%ホルムアルデヒド液です。ですので、10%ホルマリンも4%パラホルムアルデヒド液もホルムアルデヒド濃度は大体同じです。しかし市販のホルマリン原液にはギ酸やメタノールが含まれていて、ある種の抗原にとって良くないとされています。このあたりは過去のトピックで議論されていたと思います。

もし原液ホルマリンを4%に希釈されていれば、ホルムアルデヒド濃度は約1.6%となりますので、固定不足の可能性があります。

ただ細胞内に豊富にある(はずの)ベータアクチンが全く染まらないとのことなので、他になにか原因があるのかなあと思ってます。差しつかえなければ、細胞の種類、固定時間、一次・二次抗体の反応温度と時間、封入液の種類などを教えてください。

アドバイスありがとうございます。 削除/引用
No.2512-5 - 2008/12/17 (水) 19:03:59 - がーこ
今日レスを見る前に実験を始めなければならず、以前と同様にホルマリンを希釈して用いてしまいました。しまった…。研究室をさぐったところパラホルムアルデヒドの粉末を見つけたので次回からはそちらを用いようと思います。大昔にやっていたころは溶液を使っていたらしく(ホルマリンの容器にfor fixing cellと書いてあったもので…)、よくデータでていたなって思ってしまいました。もちろん抗体によることもあるのだと思いますが。

二次抗体の動物種のほうは確認して購入をいたしました。なので種の問題ではないと思います。

調べていてゴールデンスタンダードのある実験ではないということがわかりましたので、地道に検討をおこなっていこうと思います。

(無題) 削除/引用
No.2512-4 - 2008/12/17 (水) 17:29:38 - 千
基本的に4%で使うのはパラホルムアルデヒドで、ホルマリンは10%で使用されることが多いです。
抗体によって適さない固定液もありますし、〜さんのいわれるとうり、パラホルムアルデヒドのほうが無難です。
私のラボでは4%PFAは使用時(or前日)に調整しています。

(無題) 削除/引用
No.2512-3 - 2008/12/17 (水) 14:20:54 - 〜
ホルマリン溶液(メタノール入り)よりパラホルムアルデヒドを粉から溶かして使ったほうがよいと思います。

(無題) 削除/引用
No.2512-2 - 2008/12/17 (水) 10:36:18 - 組織
> 4%ホルムアルデヒド(当研究室にあるメタノール入りのホルマリン溶液をPBSで希釈)処理後、triton-X(0.1%)で透過処理をする方法とアセトン固定の両方を試そうと考えていたのですが、どちらが適しているのでしょうか?
プロトコールの確立が目的のようですので、アルデヒド固定とアセトン固定、Tritonありとなしでそれぞれ4通りの処理を試されてはいかがでしょうか。固定による染色性の違いは、アクチンに限ったことではなく、今後他の抗体を使う際にも、こういった条件検討は必要になると思いますので。

> 一度ホルムアルデヒド固定でやったときはまったく蛍光がみえませんでした。
> ちなみに二次抗体にはサンタクルズ社製のローダミン標識の抗体を用いています。
失礼を承知で、念のためにお聞きしますが、一次抗体と二次抗体はマッチしてますか?マウス由来抗アクチン抗体なら、抗マウスIgGの二次抗体を使われているでしょうか。あと蛍光観察時のフィルターは合ってますか?ローダミンなら赤系のフィルターです。

蛍光標識二次抗体ですが、私のラボではMolecular Probe(Invitrogen)のAlexaシリーズとJackson社の抗体を使ってます。

免疫染色のプロトコール(細胞) 削除/引用
No.2512-1 - 2008/12/16 (火) 22:30:30 - がーこ
現在研究室で免疫染色の立ち上げをおこなっております。

プロトコールの確立のために抗βアクチン抗体で実験を行おうと考えています。

この抗体はシグマ社製で、免疫染色に使えると添付文書にはあります。この掲示板の昔のトピックをみて固定法の違いでアクチンは染まらないといった主旨のものを見つけました。

アクチンをうまく染めるためには4%ホルムアルデヒド(当研究室にあるメタノール入りのホルマリン溶液をPBSで希釈)処理後、triton-X(0.1%)で透過処理をする方法とアセトン固定の両方を試そうと考えていたのですが、どちらが適しているのでしょうか?

一度ホルムアルデヒド固定でやったときはまったく蛍光がみえませんでした。初めてだったため他のステップにもまだ改善の余地がある(ブロッキングとか一次抗体の反応時間)とも考えられるので、固定法のせいだけではないと思うのですが。

ちなみに二次抗体にはサンタクルズ社製のローダミン標識の抗体を用いています。

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