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酸素存在下でNOは安定に存在できません。細胞から産生されたNOは短時間のうちに酸化されNO2やNO3などになってしまいます。NO2やNO3はメディウム中でも比較的安定して存在できます。そのため、NOの産生量を推計する方法として、メディウム中に蓄積したNO2をグリース法を用いて測定することが出来る訳です。NO3はあらかじめ還元してNO2にすることによりグリース法で測定することが出来ます。
NOとして産生されているものを直接測定するためには、DAFやNO電極などを用いることになりますが、あまり実用的ではありません。DAFを用いて細胞内におけるNOを可視化する方法は確立されていますし、NO電極の感度もずいぶんと上がってきていますので細胞からのNO産生を直接的に測定することも可能になってきてはいますが、装置は高価です。それに比較して、一定時間中に産生されたNOの総量を間接的に測定する方法がグリース法や化学発光法を用いた方法ですが、比較的簡便に行えます。化学発光法は特殊な機械が必要なので、吸光度を測定するだけでよいグリース法がもっとも簡便な測定法と言えましょう。
測定感度はあまり高くはありませんが、簡便性を考えると一般の研究室で培養細胞からのNO産生量を推計する方法としてはグリース法が最も簡便といえましょう。 |
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