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昆虫細胞、カラム精製など トピック削除
No.2413-TOPIC - 2008/11/30 (日) 09:09:52 - ビュー
基本的なこと過ぎて、プロトコール等に省略されていまして、でも疑問点が多いので、どれか一部分でもアドバイスいただけると助かります。


1.昆虫細胞にバキュロウイルス(組換えウイルス)を感染させ、タンパク質発現を行っているのですが、大量作製に向けて、スケールアップすると発現効率がかなり悪いように感じます。
方法としては、100mL in 300mL三角フラスコ×2で振とう培養(70rpm程度)→スケールアップのため、500mL in 1L スピナーフラスコで浮遊培養(70rpm程度)に移行し、細胞密度が2×10の6乗(個/mL)に達したら、MOI5〜10でウイルス感染させているのですが、うまく感染しているのか疑問です・・。
感染後、2日も経つと、かなり培地の濁度が上がってきており、培養しすぎると、変な凝集物?が生じたこともありました。また、最初の三角フラスコでの振とう培養も、70rpm程度ですと、フラスコ底面中央に細胞が集まってしまい、増殖効率が悪い気もするのですが、振とうが激しいと、細胞が傷む心配があります。(精製しやすいように培地の血清割合を落としているもので)ただし、使える器具、機器が限られており、あるもので行っている状態です・・。

2.昆虫細胞ーバキュロウイルス系で発現した分泌タンパク質の精製に入るため、遠心分離で回収した培養上清(pH6程度)を回収したのですが、その上清はフィルターろ過後、いきなり@陽イオン交換カラム(SP-sepharose、pH8.0で平衡化)にアプライしてもいいものでしょうか?サンプルが開始バッファーより酸性側なので、吸着するだろうと思っていたのですが・・。
また、その後、Aアフィニティーカラムに入る予定ですが、Aにアプライする前に、@の溶出画分は透析するべきでしょうか?pHを合わせればいいだけでしょうか?

3.@→Aにすぐに移せない場合、プロテアーゼ阻害剤を凍結保存(長期は無理ですが)と聞いたことがあるような気がするのですが、プロテアーゼ阻害剤はPMSFを1 mMで利用で宜しいでしょうか?また、最終精製品の保存方法は、どのようにするものが一般的でしょうか?溶出画分を透析後、濃縮して、プロテアーゼ阻害剤を加え小分けして、−80℃保存でしょうか?

宜しくお願い致します。
 
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(無題) 削除/引用
No.2413-6 - 2008/12/03 (水) 09:42:52 - EcoRI
>昆虫細胞が完全に無血清の培地ではうまく育たず、少し血清を入れているので、その血清を除くために陽イオン交換にしていると聞いています。
一度、スモールスケールでアフィニティーカラムにかけてみてはいかがでしょう?
カラムの素通りのA280が0.01を下回る程度まで生理的塩濃度のバッファーで洗ってから、
溶出を掛ければ、きれいなタンパクがとれると思います。

>やはり、pHはそろえないとカラムに吸着しないのでしょうか?
アフィニティーカラムが抗体カラムなら、致命的な問題はないと思います
ただ、pHが7を下回って酸性になってくると、抗体の安定性に関わって来ますので、
やはりpHは7から8になる方がいいかと思います。
IMACなら、pHは影響を与えると思います。ただ、やってみないとわかりませんねぇ。

>また、透析をすることで、余分な培地成分のアミノ酸がとれてくるということでしょうか
アミノ酸程度なら除けるでしょう
ちょっとポアサイズの大きなものを使って、小さい挟雑タンパク質も除いてしまうのも手です。

(無題) 削除/引用
No.2413-5 - 2008/12/02 (火) 22:38:15 - ビュー
皆様、沢山のアドバイスをいただき、ありがとうございます。
一部コメントに対して、返答&質問させていただきます。


> 陽イオン交換をはさまないといけない事情があるのでしょうか?

昆虫細胞が完全に無血清の培地ではうまく育たず、少し血清を入れているので、その血清を除くために陽イオン交換にしていると聞いています。


> 精製についてですが培地は感染時に無血清培地に置き換えて発現させ後の>精製をしやすくしたりするのですがそれは行われていないのでしょうか?

無血清培地にしたかったのですが、死細胞が増えるので、血清濃度は下げているものの、少し入れてます。

> もう一点は陽イオン交換カラムでの精製ですがおそらく部分精製と濃縮を兼ねたステップではないかと思います。培地にはアミノ酸などが多数含まれていますから透析でその辺りを除きながらpHを合わせる事が多いようです。

やはり、pHはそろえないとカラムに吸着しないのでしょうか?また、透析をすることで、余分な培地成分のアミノ酸がとれてくるということでしょうか?方法としては、大容量の場合も、あのセラムチューブに入れてやるんですよね?!

また何かありましたら、お答えいただけると嬉しいです。

(無題) 削除/引用
No.2413-4 - 2008/12/01 (月) 17:11:23 - A
精製についてですが培地は感染時に無血清培地に置き換えて発現させ後の精製をしやすくしたりするのですがそれは行われていないのでしょうか?もう一点は陽イオン交換カラムでの精製ですがおそらく部分精製と濃縮を兼ねたステップではないかと思います。培地にはアミノ酸などが多数含まれていますから透析でその辺りを除きながらpHを合わせる事が多いようです。培地の体積が多い時には半日に一回バッファー交換で2日ぐらいかけます。ただpHをあわせてそのままカラムにのせたことがないので(アフィニティーならあるのですが)カラムの容量が十分であれば出来るのかも。少量の培地とビーズを使って予備実験してみるといいかと思います。他の方法としてもし目的タンパク質に影響が無いようであれば窒素ガスを使った限外ろ過による濃縮を行えば透析のステップを短縮もしくは省略できる可能性もあります。

(無題) 削除/引用
No.2413-3 - 2008/12/01 (月) 14:52:15 - ~
下流は担当していないので、1について。

ご使用のスピナーフラスコや三角フラスコで、増殖曲線を書いたことがありますか?
アグったり、細胞が寄っていると言うことで、培養条件が適切ではないような気がします。
100mL in 300mL三角フラスコでも、フラスコに対する培地の量が多いですよね。

スケールアップするときのパラメーターとして、増殖曲線は扱いやすい指標です。
うまく感染できているスケールの増殖曲線と同じように増殖するように、条件を検討してみてはいかがでしょうか。
(この場合変更できるのは、培地量と攪拌速度くらいでしょうか)

もし、スケールアップのための条件検討が難しいのであれば、
60mL in 300mL三角フラスコなどでたくさん回してはいかがでしょうか。

(無題) 削除/引用
No.2413-2 - 2008/12/01 (月) 14:18:14 - EcoRI
バキュロは使ったことが無いので、2と3について。


アフィニティーカラムがあるのならば、アフィニティーカラムの初期バッファーに対して、
培養上清を透析することで、精製にもっていけるのではないでしょうか?

陽イオン交換をはさまないといけない事情があるのでしょうか?


プロテアーゼはセリンプロテアーゼだけでなく、メタロプロテアーゼなど多種あります。
阻害剤のカクテルを用いることをお薦めします。

PMSFは水中では、半減期が2時間程度と記憶しています。(Trisバッファーでは30分程度)
ですので、100 mM のストックをDMSOもしくはイソプロで作って、遮光して冷蔵保存がよろしいでしょう(それでも2週間程度しかもたないとか)
終濃度については、なんとも言えませんが、私は 0.5 mM でやることが多いです。

阻害剤はおまじない程度に考えて、手早く精製をすませるのがコツと考えます。


>最初の三角フラスコでの振とう培養も、70rpm程度ですと、フラスコ底面中央に細胞が集まってしまい、増殖効率が悪い気もするのですが、
震盪不足のような気がします。

昆虫細胞、カラム精製など 削除/引用
No.2413-1 - 2008/11/30 (日) 09:09:52 - ビュー
基本的なこと過ぎて、プロトコール等に省略されていまして、でも疑問点が多いので、どれか一部分でもアドバイスいただけると助かります。


1.昆虫細胞にバキュロウイルス(組換えウイルス)を感染させ、タンパク質発現を行っているのですが、大量作製に向けて、スケールアップすると発現効率がかなり悪いように感じます。
方法としては、100mL in 300mL三角フラスコ×2で振とう培養(70rpm程度)→スケールアップのため、500mL in 1L スピナーフラスコで浮遊培養(70rpm程度)に移行し、細胞密度が2×10の6乗(個/mL)に達したら、MOI5〜10でウイルス感染させているのですが、うまく感染しているのか疑問です・・。
感染後、2日も経つと、かなり培地の濁度が上がってきており、培養しすぎると、変な凝集物?が生じたこともありました。また、最初の三角フラスコでの振とう培養も、70rpm程度ですと、フラスコ底面中央に細胞が集まってしまい、増殖効率が悪い気もするのですが、振とうが激しいと、細胞が傷む心配があります。(精製しやすいように培地の血清割合を落としているもので)ただし、使える器具、機器が限られており、あるもので行っている状態です・・。

2.昆虫細胞ーバキュロウイルス系で発現した分泌タンパク質の精製に入るため、遠心分離で回収した培養上清(pH6程度)を回収したのですが、その上清はフィルターろ過後、いきなり@陽イオン交換カラム(SP-sepharose、pH8.0で平衡化)にアプライしてもいいものでしょうか?サンプルが開始バッファーより酸性側なので、吸着するだろうと思っていたのですが・・。
また、その後、Aアフィニティーカラムに入る予定ですが、Aにアプライする前に、@の溶出画分は透析するべきでしょうか?pHを合わせればいいだけでしょうか?

3.@→Aにすぐに移せない場合、プロテアーゼ阻害剤を凍結保存(長期は無理ですが)と聞いたことがあるような気がするのですが、プロテアーゼ阻害剤はPMSFを1 mMで利用で宜しいでしょうか?また、最終精製品の保存方法は、どのようにするものが一般的でしょうか?溶出画分を透析後、濃縮して、プロテアーゼ阻害剤を加え小分けして、−80℃保存でしょうか?

宜しくお願い致します。

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