おっしゃるように、抑制効果はケースバイケースという認識で間違いありませんが、”RNAiによる発現抑制(完全相補による標的切断効果)”は非常に強いのでレポーターの系であれば50%以上の抑制は簡単に観察できるはずです(50〜95%抑制の間で効果が変動する、といった具合。主に内在のmiRNA量の影響によるものと考えられます)。
統計学的有意差を確認するのは大事ですが、取らずとも「あ、効いているな」と分かるくらいの差が得られるようじゃないとちょっと不安ですね(タンパク発現確認の際にウェスタンで「よし、バンド出てる」と似た感覚でしょうか)。
もちろん、データは多い方が良いので有意差は取っておく方が良いです。
他のトピックで別の方が指摘されていますが、変異を導入したとしてもon targetを肯定することにはなりますがoff targetを否定することにはなりません。基本的に”On targetである確からしさ”を上げていくしかないのが現状です。確からしさを上げる方法の1つとして、miRNAの予測標的部位に変異導入を行うことは十分意味のあることだと思います。
ちなみに、siRNAによるoff target効果の網羅的解析をarrayで行った論文がトップジャーナルに載ったことがあるくらいですから、「off target効果が無いことの証明」は現実的に不可能と思っておく方が無難です。 |
|