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大腸菌エレクトロコンピテントセル調製のコツ トピック削除
No.2280-TOPIC - 2008/11/10 (月) 09:55:54 - カナマイシン
いつもお世話になっております。

当方、これまで大腸菌形質転換はケミカルコンピ
(Inouye-Nojima法手作り)一本槍だったのですが、
このたびわけあってエレクトロポレーションを用いております。
大腸菌株が特殊なこともあり、やはり手作りしているのですが、
どうにも効率がよくありません
(もっとも単なるプラスミドの導入ではなく、PCR断片を撃ち込んで
 相同組換えを起こす、という系なので、そもそも効率が悪いのは
 承知しているのですが…。コロニー数が0のこともたびたびあり困っています)。

そこで、作製のコツ等ありましたらご教授願えないでしょうか。
ケミカルコンピだとよくTipsを見かけるのですが、
エレクトロコンピの場合は手順がシンプルなこともあってか、なかなか見かけません。
ラボメンバーもみなケミカルコンピ派であり(安価なので)、
仲間内からはヒントが得られない状況です。

手元にあるプロトコールは
・10 ml SOB(containing 20 mM MgSO4)にてOD600 = 0.4 まで培養。
・集菌(3000 g, 4C, 5 min)。
・菌体を 10 ml ice-cold 10% グリセロールで懸濁。
・集菌。
・菌体を 5 ml ice-cold 10% グリセロールで懸濁。
・集菌。
・菌体を 100 ul ice-cold 10% グリセロールで懸濁。
・このうち 50 ul をエレクトロポレーションへ
 (条件は200 オーム、25 uF、2.5 kV)。

そういえばケミカルの場合は液体窒素で凍らせることで効率が上がりますが、
エレクトロではそんなことはないんですかね?

以上、ご教唆いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
「この手順で特に問題ない」というのであれば
系を見直すしかないかな、と考えております。
 
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(無題) 削除/引用
No.2280-9 - 2008/11/11 (火) 23:04:52 - カナマイシン
>~様
貴重な情報をありがとうございます!
これは一般常識として知られていることなのですか?
エレクトロコンピはケミカルに比べ溶液もシンプルだし、
入れるDNAの塩濃度が少しでもあるといけない、と聞いているので、
数少ない混ざりものであるグリセロールのグレードを上げるべき、というご意見は
確かに納得がいきます。
当該製品、探してみようと思います。
いままさに、あと一桁上がってくれたらな、というところなので。
ありがとうございました!

(無題) 削除/引用
No.2280-8 - 2008/11/11 (火) 09:41:40 - ~
>グリセロールのグレードを良くした方がいい?

記憶で書いているのでメーカーが分からないのですが、
普通の試薬グレードよりも3倍くらい値段の高いグリセロールを使っていました。
値段とうろ覚えのロゴから考えると、おそらく、GibcoのUltra pureではないかと思います。

厳密に比較はしていませんが、試薬グレードのグリセロールで10^8cfu/ug DNA台のやり方で入れると10^9cfu/ug DNAが出ましたし、
試薬グレードのグリセロールでは出なかった10^10cfu/ug DNAが出たのは、それを使ったときでした。

(無題) 削除/引用
No.2280-7 - 2008/11/11 (火) 06:02:57 - カナマイシン
みなさま、ありがとうございます。


>~様、おお様、AP様
適当なプラスミドで効率をはかっておくべき、というご指摘、もっともだと思います。
ケミカルの際はたびたびやっているのですが、今回やっておりません。
次回からpUCあたりでエレクトロコンピの出来不出来を見積もっておきたいと思います。

>~様
挙げられた中では、菌体の急冷をやっておりませんでした。
大きなコツかもしれませんね。試させていただきます。
(あと、
『グリセロールは当然エレクトロコンピ用(1桁は変わりました)』
とはどういうことでしょうか? グリセロールのグレードを良くした方がいい?)
遠心条件についてはEcoRI様も同じ遠心力でやられているので大丈夫かとは思うのですが、
確かにじゅうぶんすぎる力なので、もう少し値を下げてみることも念頭に置いてみます。
ドライアイス凍結も、確かにリコンビナーゼの活性を考えるとやらないほうが
いいのかもしれないな、と思います。

>おお様
限外ろ過膜ですか。考えてませんでしたが、いいですね。
現状ではPCR→エタ沈→70エタ洗浄を2回、です。

>EcoRI様
実際的なご指摘をありがとうございます。
菌体洗浄を4回ですか。やはりキレイさ重視ですかね。
とにかくあたためないように初心にかえってやってみます。
エレクトロポレーションの条件は機械のメーカー推奨通りにやっております。

>AP様
やはり(少なくともプラスミドを入れるという普通の使用法に関しては)
ドライアイスや液体窒素での凍結は行うものなのですね。
ケミカルに関しては瞬間凍結によって効率がアップすると聞いているのですが、
エレクトロの場合はどうなんでしょう?? 凍らせても上がることはないんですかね?
それからこちらの説明不足で恐縮ですが、菌体の前培養はしっかり行っております。
シングルコロニーからいきなり、ということはしておりません。


ありがとうございました。

(無題) 削除/引用
No.2280-6 - 2008/11/10 (月) 12:36:12 - AP
おおさんのコメントのように、コンピーテントセルの性能は、intactなプラスミドを入れた時の効率で比較するものなので、その情報がなければ本当にコンピの性能がよくないせいかどうか判断がつきません。投入するプラスミドの量によりますが(ng以下のように少ない方が、コロニー総数は少なくなるけれど、単位プラスミド量あたりの効率が高くなるので)、10^8〜10^9 cfu/ugくらいがmaxです。保存が悪かったり(エレクトロコンピでは、ディープフリーザが故障して温度があがったとか事故がなければ、長期保存しても効率はさほど変わらないですが)、液体窒素を使わずにフリーザやドライアイスで緩慢に凍結したりすると、10^5〜10^7 cfu/ugくらいまで下がってしまうことはあります。

本実験はプラスミドを導入するのではないので、プラスミドの場合より、思いっきり大量にDNA断片を投入すると歩留まりが上がるかもしれません。

作り方で気になるのは、シングルコロニーから直接、最終培養しているように見受けられるところです。私は常法に従って、o/n culture液を大きな培地に植え替えて、2-3時間程度で一気に目的の菌濃度(OD600=0.5)まで増やしています。これがクリティカルかどうかはわかりません。

(無題) 削除/引用
No.2280-5 - 2008/11/10 (月) 12:13:13 - EcoRI
あと、エレクトロポーレーションについては、
機器毎に特性があるので、
一度、マニュアルに目を通された方がよろしいかと思います。
どれくらいの電圧(kV)を、どれくらいの時間(msec)かけるのがいい、とかが示されていると思います。

(無題) 削除/引用
No.2280-4 - 2008/11/10 (月) 12:11:03 - EcoRI
ルーティーンでエレクトロコンピを調製しています。

プロトコルは、洋土社の遺伝子工学の基礎技術に倣って
Preculture: 5~10 ml LB, O/N, 37度
1 L LBに全量移して、37度でOD600=0.4-0.5になるまで震盪培養
OD600が目標に達したら、培養フラスコを氷に埋めて10分ぐらい放置
4℃、4000g程度で15分遠心
上清を完全に取り除いて、ペレットを1 L の氷冷滅菌水に懸濁し、同じ条件で遠心
上清を完全に取り除いて、ペレットを500 mL の氷冷滅菌水に懸濁し、同じ条件で遠心
上清を完全に取り除いて、ペレットを20 mL の氷冷した滅菌10%グリセロールに懸濁し、同じ条件で遠心
上清を完全に取り除いて、ペレットを2 mL の氷冷した滅菌10%グリセロールに懸濁
適当なチューブに50 ulずつ分注して、液体窒素で急速凍結(50本ぐらいできます)
-80度で保存
となっています。

スケールを適宜変更しています

ポイントは、培養や沈殿をできるだけ4度に保つこと
遠心を経るごとに、ペレットが緩くなってくるので、手早く上清を除去すること
でしょうか

(無題) 削除/引用
No.2280-3 - 2008/11/10 (月) 10:26:15 - おお
私もエレクトロコンピはほとんど使いませんので、
プラクティカルにどこまで当てになるか分かりませんが、
同様の方法で、クローニングに使われる一般的な
大腸菌を用い、インタクトのプラスミドで形質転換
するとどの程度の効率になるかというのをモニター
しながら条件を確認するとわかり易いかと思いますが。
(実践されているような気もすしますが、、、、)

ライブラリーを作る時はなるべく高い効率をえるため、
ライゲーション後、フェノールクロロフォルム処理をして
限界濾過膜を使ってなるべくピュアーなものをえるように
するというプロトコールも見かけます。DNAに混在するもの
の影響が場合によっては大きいのではという気もしますので
形質転換前に精製のステップをカマスとどうかなあなんて
思ったりもします。

(無題) 削除/引用
No.2280-2 - 2008/11/10 (月) 10:18:15 - ~
まずは、適当なプラスミドをポレーションしてみて、コンピテンシーを調べてみてはいかがでしょうか。
問題が、PCR断片が入るところなのか、入った後のリコンビネーションなのかで、
今後の対策は変わってくると思います。

昔、ポイントだと言われたのは、
グリセロールは当然エレクトロコンピ用(1桁は変わりました)
10%グリセロールはon ice ではなくin ice(氷水につけておく)
ODが目標値になったら、まずon iceで急冷する。その後で遠心。
遠心はマイルドに
菌の懸濁液は出来るだけ濃くする
でした。
どれがキーになるポイントか分かりませんが、適当に作ってDH5aでは10^9 cfu/ug DNA位は出ていました。

3000gだと、ちょっと強すぎるかもしれません。
その条件は、集菌後に殺す用の条件ではありませんか?
半径を覚えていませんが、15~50mLチューブ用の遠心機で1200rpmくらいで回していたので、300~500g位でやっていたことになると思います。

私がやったときは、コンピは、生でも、液体窒素で凍らせても、ドライアイス/エタノールで凍らせても、桁が変わるような違いは見られませんでした。
(私もリコンビネーションを起こそうとしていたので、生だとリコンビナーゼが良く働くかと考えたのですが)

大腸菌エレクトロコンピテントセル調製のコツ 削除/引用
No.2280-1 - 2008/11/10 (月) 09:55:54 - カナマイシン
いつもお世話になっております。

当方、これまで大腸菌形質転換はケミカルコンピ
(Inouye-Nojima法手作り)一本槍だったのですが、
このたびわけあってエレクトロポレーションを用いております。
大腸菌株が特殊なこともあり、やはり手作りしているのですが、
どうにも効率がよくありません
(もっとも単なるプラスミドの導入ではなく、PCR断片を撃ち込んで
 相同組換えを起こす、という系なので、そもそも効率が悪いのは
 承知しているのですが…。コロニー数が0のこともたびたびあり困っています)。

そこで、作製のコツ等ありましたらご教授願えないでしょうか。
ケミカルコンピだとよくTipsを見かけるのですが、
エレクトロコンピの場合は手順がシンプルなこともあってか、なかなか見かけません。
ラボメンバーもみなケミカルコンピ派であり(安価なので)、
仲間内からはヒントが得られない状況です。

手元にあるプロトコールは
・10 ml SOB(containing 20 mM MgSO4)にてOD600 = 0.4 まで培養。
・集菌(3000 g, 4C, 5 min)。
・菌体を 10 ml ice-cold 10% グリセロールで懸濁。
・集菌。
・菌体を 5 ml ice-cold 10% グリセロールで懸濁。
・集菌。
・菌体を 100 ul ice-cold 10% グリセロールで懸濁。
・このうち 50 ul をエレクトロポレーションへ
 (条件は200 オーム、25 uF、2.5 kV)。

そういえばケミカルの場合は液体窒素で凍らせることで効率が上がりますが、
エレクトロではそんなことはないんですかね?

以上、ご教唆いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
「この手順で特に問題ない」というのであれば
系を見直すしかないかな、と考えております。

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