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免疫沈降について トピック削除
No.2271-TOPIC - 2008/11/08 (土) 04:48:29 - あおぞら
IPの初心者です。
基本的な疑問で恐縮なのですが、アドバイスをいただけるととても嬉しいです。

現在、目的の蛋白の抗体で免疫沈降をして、リン酸化抗体でウエスタンをするという方法で、蛋白のリン酸化をみています。

1)スタート時のタンパク量をそろえても,IPをして落ちてくる蛋白の量にばらつきが出てしまいます。そのため、コントロールとして目的の蛋白の抗体でウエスタンをした場合、バンドがばらついてしまいます。
発現量が異なる場合、やむを得ないことなのでしょうか?それともなにか改善点がありますでしょうか。

2)リン酸化抗体の特異度はいかがでしょうか。現在 PY99を使っています。
 IP後のWBでバンドが検出されれば(PY99にて)、蛋白がリン酸化していると素直に判断して構わないのでしょうか。non-specificなバンドの可能性はあるのでしょうか。

 
 
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(無題) 削除/引用
No.2271-15 - 2008/12/03 (水) 06:07:02 - おお
>[Re:14] あおぞらさんは書きました :

> 怠け者さん
>
>  何度か繰り返して、同じように落ちてくる抗体抗原複合体量が違う(再現性がある)ため、やはりトータルの発現量が異なるのではないかと考えています。WBではなかなか評価できない発現量の少ない蛋白ですので、テクニカルな問題なのか、本当にトータルの発現量が異なるのか、確信がもてないのですが、ノーマライズしてみると(怠け者さんがおっしゃるように)、意味のある結果になるようですので、もうすこしやってみようかな、と考えています。
 やってみようと思います。

発現量はRTーPCRやノーザンレベルで同じ傾向が見れたりしないでしょうか?
相関があるなら、まずよしとしてもいいかもしれません。

あと発現が低いと仰っているので、比較的半減期が早いため、
サンプル調整とかライセートの段階での分解が無視できないの
かもしれないかなあという懸念もありますが。

(無題) 削除/引用
No.2271-14 - 2008/12/02 (火) 13:18:49 - あおぞら
通りすがりさん

 抗体量/タンパク量のratioはどの程度でやっていらっしゃいましたか?
また、タンパク質量は抗体量が多い状態の場合、ばらつきが大きく、問題になる状態だったため、抗体量を減らしたと考えてよろしいでしょうか。

>[Re:13] 通りすがりさんは書きました :
> 私はKさんが書かれているように、抗体量を減らすことにより沈降させるタンパク質量をそろえ、リン酸化抗体で検出していましたが、かなり効果的だとおもいます。

怠け者さん

 何度か繰り返して、同じように落ちてくる抗体抗原複合体量が違う(再現性がある)ため、やはりトータルの発現量が異なるのではないかと考えています。WBではなかなか評価できない発現量の少ない蛋白ですので、テクニカルな問題なのか、本当にトータルの発現量が異なるのか、確信がもてないのですが、ノーマライズしてみると(怠け者さんがおっしゃるように)、意味のある結果になるようですので、もうすこしやってみようかな、と考えています。
>[Re:12] 怠け者さんは書きました :
> 発現量が異なる細胞から得たサンプルなら回収されてくる量が違うのは、抗体が試料中のほぼすべての抗原蛋白質をうまくキャプチャーできているという可能性を考えれば、必ずしもおかしくないと思いますが私は。

akiyannさん

 リン酸化蛋白を扱う経験が初めてで、実は根拠なくポンソーの前染めを躊躇していました。(リン酸化蛋白に影響がないだろうかなど) やってみようと思います。


 皆さん、初歩的な質問にも関わらず、ありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.2271-13 - 2008/11/28 (金) 23:12:45 - 通りすがり
私はKさんが書かれているように、抗体量を減らすことにより沈降させるタンパク質量をそろえ、リン酸化抗体で検出していましたが、かなり効果的だとおもいます。もし、全くタンパク質が検出できないタイムポイントがあるならratioでしょうね。

(無題) 削除/引用
No.2271-12 - 2008/11/28 (金) 16:13:41 - 怠け者
発現量が異なる細胞から得たサンプルなら回収されてくる量が違うのは、抗体が試料中のほぼすべての抗原蛋白質をうまくキャプチャーできているという可能性を考えれば、必ずしもおかしくないと思いますが私は。

IP/WBのblotをリン酸化残基抗体および基質蛋白質抗体でそれぞれ別々に検出し、リン酸化残基抗体で得たシグナルを、基質蛋白質の抗体で得たシグナルで割って蛋白質あたりのリン酸化のレベルを出せばノーマライズ出来ると思うので、これなら仮に回収量が(意味のある原因にせよテクニカルな問題にせよ)そろわなくても、意味のある結果になると思います。

(無題) 削除/引用
No.2271-11 - 2008/11/28 (金) 11:46:48 - akiyann
ポンソーで染めたイメージを取り込み、各レーンのすべてのバンドのdensityをImage Jなどで測定してloading protein amountを求め、Western後のバンドをnormalizationしてはいかがですか?
Sucrose gradient separation等で分画間のタンパク量のばらつきをnormalizationする為に、うちのラボではこのようにして定量的評価をしています。

(無題) 削除/引用
No.2271-10 - 2008/11/09 (日) 11:02:53 - ami
> total量が変化していなくて、IP収量に差が出るのなら、IP処理がサンプル間で定量的に行えていない(腕が悪い?)ということになるのでは?

実は、この指摘のような可能性をもっとも自分では疑っています。
サンプル間で定量的に行うTipみたいなものがありましたら、ぜひご教示ください。

[ヒント] 同じサンプルでDuplicate、Triplicate

(無題) 削除/引用
No.2271-9 - 2008/11/09 (日) 08:11:52 - あおぞら
バタイユさん
具体的なアドバイスありがとうございます。確かに抗体/抗原の性質によるようですので、検討してみます。

Kさん
まずは、おっしゃるとおり抗体量を減らしてみます。今は500ugにたいして2ugほどの抗体を使用しています。すこし多いでしょうか。かのうな限り減らしてみます。

りょうさん

目的の蛋白の発現が低いため、total lysateでのWBではバンドがdetectできていません。タンパク量を増やしたり刺激をもっと強いものにしたりする事も考えていますが、IPを行っている理由の一つとしてそれがあります。

> total量が変化していなくて、IP収量に差が出るのなら、IP処理がサンプル間で定量的に行えていない(腕が悪い?)ということになるのでは?

実は、この指摘のような可能性をもっとも自分では疑っています。
サンプル間で定量的に行うTipみたいなものがありましたら、ぜひご教示ください。

>
> 特異性は刺激有り無しでリン酸化シグナルのON/OFFが見れると証明しやすいですね。(興味蛋白と共沈する同じ分子量のものがリン酸化されている可能性を否定するのは難しいですが、tag付発現コンストラクト(リン酸化部位のpoint mutationなどを駆使して)を用いたりして、細かい仕事をするのも特異性を示す1つ手ですかね。

今後の仕事として、上記のことも考えています。
検討してみます。

 初歩的な質問にもかかわらず、みなさん大変たすかるコメントをいただき、ありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.2271-8 - 2008/11/09 (日) 00:29:47 - バタイユ

免疫沈降前の完全変性はしばしば行われています。ケースバイケースなので一概にいい悪いはいえないのですが、利点としては、1)プロテアーゼや翻訳後修飾などでたとえばフォスファターゼのような脱修飾を起こす酵素をはじめに失活させることができる、2)天然状態では立体障害などで抗体がうまくアクセスできないエピトープを露出させることができる、(だから免疫沈降には使えませんという抗体でも免沈がうまくいくときがある)3)いろいろなタンパク質と相互作用していて免疫沈降するといろんなタンパク質を一緒に連れてきてしまい困るときに有効(ただしそれが目的の実験は別ですが。)3)膜タンパク質など難溶性タンパク質の場合。

デメリットは、立体構造を認識するような抗体ではうまくいかなくなる(つまりWBには使えない抗体などには不向き)。低濃度のSDSでも影響受けやすい抗体の場合。

変性は基本的にはSDS−PAGEの際のサンプル調製と同じですが通常はbMEは入れないかあるいは数mM程度です。2%SDSを含む適当なbufferに試料を溶かします。boilはどちらでもいいと思いますが、確実を期すなら95Cで5分くらいでいいと思います。(もちろんSDSなしでboilしたらダメです。)
その後そのサンプルの20倍量以上の、1%NP-40 or Triton X-100を含む適当なbufferに希釈してこれを免疫沈降に供します。(つまりこの時点でSDSの濃度が0.1%以下になるようにしてください。)
希釈したら保存などはせず、すみやかに使用してください。SDS濃度が下がると再生して活性を回復する酵素もまれですが確かにありますし、見たいタンパク質もゆっくり再生するかもしれません。頻度は少ないですが不完全に再生すると不溶化する場合もあります。この実験の成否は繰り返しますが使用する抗体と抗原の性質に依存しますので必要に応じてあるていど自分で実験系をいじる必要があるかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.2271-7 - 2008/11/09 (日) 00:18:02 - K
細胞全体での発現量が変わってしまう状態で、免疫沈降されてくるタンパク質の量を出来るだけそろえたいのであれば使用する抗体の量を減らしてみてはどうでしょうか?

用いた抗体のほとんどが抗原をとらえた状態にすれば、それ以上目的のタンパク質が存在しても免疫沈降されてこないはずです。細胞内のタンパク濃度が違うと完全に落ちてくる量をそろえることは出来ないかも知れませんが、試してみてもいいと思います。

SDSの添加や、加熱処理などでタンパク質を変成させるのは相互作用因子が免疫沈降されてくるのを防ぐことが出来るかも知れませんが、使用している抗体が作用しなくなる可能性もあります。なのでそれらの条件で今の抗体が目的のタンパク質をしっかりと免疫沈降できているかの確認をまず始めに行った方が良いと思います。

エピトープと融合させたタンパク質を過剰発現させてエピトープに対する抗体で免疫沈降すれば、加熱処理後でも免疫沈降が可能ですし、エピトープのペプチドで溶出させることでより目的のタンパク質のみを精製できると思います。内在性のタンパク質のデータと合わせることでより説得力がだせるかと思います。

(無題) 削除/引用
No.2271-6 - 2008/11/08 (土) 17:19:33 - キャッツ
変性=凝集、不溶化では決してありませんよね。。。。
なので、不溶化、可溶化はそれほど気にするところでは無いと思いますけど。。

(無題) 削除/引用
No.2271-5 - 2008/11/08 (土) 15:05:10 - りょう
まず初めに、boil変性なんてしない方が良いでしょう。
変性(凝集・不溶化)させた後、目的蛋白が100%可溶化される保証はありません。

リン酸化シグナルの特異性・量的変化を観察する時に重要になるのは以下の点が考えられるでしょう。
興味蛋白のtotal量(リン酸化されているもの+されていないもの)がcontrolサンプルと、何か刺激したり、時間経過の要因で変動しているかどうか?これはIPせずにtotal lysateを流してwesternすれば見れますね。
あおぞらさんはtotal lysateでwesternされて量的バラツキがあると仰っているのでしょうか?total量が変動していると量的変化とリン酸化度合いの変化の2つを語らないといけないのでやっかいですね。
リン酸化されて分解される蛋白などありますので、そういう論文を参考にされても良いでしょう。
total量が変化していなくて、IP収量に差が出るのなら、IP処理がサンプル間で定量的に行えていない(腕が悪い?)ということになるのでは?

リン酸化の度合いが変動しているかどうかは、当然、IPされたtotal蛋白量とリン酸化シグナル量の比較でみれるでしょう。

特異性は刺激有り無しでリン酸化シグナルのON/OFFが見れると証明しやすいですね。(興味蛋白と共沈する同じ分子量のものがリン酸化されている可能性を否定するのは難しいですが、tag付発現コンストラクト(リン酸化部位のpoint mutationなどを駆使して)を用いたりして、細かい仕事をするのも特異性を示す1つ手ですかね。

(無題) 削除/引用
No.2271-4 - 2008/11/08 (土) 13:23:13 - あおぞら
おおさん、あかねさんありがとうございます。

あかねさん、なるほどのアドバイスをありがとうございます。


> 01. Cell Extractを SDSを含む少量のbufferに溶かす。

何%ぐらいのSDSを使用されますか?

> 02. ボイル (変性)
> 03. 適当なbufferで希釈する (SDSを希釈しないとIP時の抗体も変性さちゃうので)

これらの処理でリン酸化蛋白には影響はないでしょうか。

教えていただけると嬉しいです。

あおぞらさん

> p-Tyrに対しする抗体なので、燐酸かしたチロシンを含むタンパクが、
> 免疫複合体にあるということはいえると思います。
>
> ただしサイズが目的のものと一緒だとしても、その目的のもの
> 以外でサイズが一緒のものを見ている可能性をその実験だけ
> では否定できません。

加える実験としては、何がありますでしょうか。

>

(無題) 削除/引用
No.2271-3 - 2008/11/08 (土) 12:53:42 - あかね
通常のIPだと相互作用するタンパク質も一緒に沈降されます。
今回のように目的のタンパク質だけをIPしたいのならば、細胞のExtractを一度熱処理、SDS処理とうで変性させて、タンパク質間の相互作用を壊したあとにIPします。
私なら
01. Cell Extractを SDSを含む少量のbufferに溶かす。
02. ボイル (変性)
03. 適当なbufferで希釈する (SDSを希釈しないとIP時の抗体も変性されちゃうので)
04. 抗体を加えてIP
05. SDS-PAGE & WB

(無題) 削除/引用
No.2271-2 - 2008/11/08 (土) 09:09:41 - おお
>[Re:1] あおぞらさんは書きました :


> 1)スタート時のタンパク量をそろえても,IPをして落ちてくる蛋白の量にばらつきが出てしまいます。そのため、コントロールとして目的の蛋白の抗体でウエスタンをした場合、バンドがばらついてしまいます。
> 発現量が異なる場合、やむを得ないことなのでしょうか?それともなにか改善点がありますでしょうか。

状況によりますが発現量が変わっているのであれば、
それ自身データーなので、そういうことだと考えるしかないと思いますが、、、、

>
> 2)リン酸化抗体の特異度はいかがでしょうか。現在 PY99を使っています。
>  IP後のWBでバンドが検出されれば(PY99にて)、蛋白がリン酸化していると素直に判断して構わないのでしょうか。non-specificなバンドの可能性はあるのでしょうか。

p-Tyrに対しする抗体なので、燐酸かしたチロシンを含むタンパクが、
免疫複合体にあるということはいえると思います。

ただしサイズが目的のものと一緒だとしても、その目的のもの
以外でサイズが一緒のものを見ている可能性をその実験だけ
では否定できません。

免疫沈降について 削除/引用
No.2271-1 - 2008/11/08 (土) 04:48:29 - あおぞら
IPの初心者です。
基本的な疑問で恐縮なのですが、アドバイスをいただけるととても嬉しいです。

現在、目的の蛋白の抗体で免疫沈降をして、リン酸化抗体でウエスタンをするという方法で、蛋白のリン酸化をみています。

1)スタート時のタンパク量をそろえても,IPをして落ちてくる蛋白の量にばらつきが出てしまいます。そのため、コントロールとして目的の蛋白の抗体でウエスタンをした場合、バンドがばらついてしまいます。
発現量が異なる場合、やむを得ないことなのでしょうか?それともなにか改善点がありますでしょうか。

2)リン酸化抗体の特異度はいかがでしょうか。現在 PY99を使っています。
 IP後のWBでバンドが検出されれば(PY99にて)、蛋白がリン酸化していると素直に判断して構わないのでしょうか。non-specificなバンドの可能性はあるのでしょうか。

 

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