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メチル化特異的PCR トピック削除
No.2257-TOPIC - 2008/11/06 (木) 14:34:53 - S
いつもこのフォーラムで勉強させて頂いている者です。どうしても解決できないことがあり、質問させていただきました。
半年前より、あるプロモーターのメチル化をPCRを用いて調べるという実験を行っています。腫瘍の凍結切片サンプルよりDNAを抽出してメチル化特異的PCR(MSP)を行うというものです。

しかし、抽出したDNAをバイサルファイト処理した後、PCR産物を泳動して結果を見ると、すべてのサンプルに、methylのバンドとunmethylのバンド、両方のバンドが出ててきてしまいました。unmethylのバンドしか出ないとされるコントロールサンプル(血液と培養細胞)までも両方のバンドが出てくるという始末です。

DNAの純度が問題なのかと思い、純度は1.8から2.0のサンプルで行ったのですが、
それでも改善されることはありませんでした。proteinaseKで2回ほど処理したり、エタノール洗浄を繰り返したりもしたのですが、改善されませんでした。バイサルファイトコンバージョンの効率がかなり悪いのだとは思うのですが、他のラボの論文を読んでも、DNAの抽出は市販の添付書の指示通りに抽出したとしか書かれていません。もしかしたらバイサルファイト反応自体問題があるということなのでしょうか?

プライマーの設計は論文にあるとおりに作成。
DNA抽出はDNA mini-kit(QIAGEN)を使用。
バイサルファイトコンバージョンはZymo Resarch EZenzyme methylation kit を使用しました。

これで半年ほど実験が進まず悩んでいます。学校内にも経験者の方がおらず、どうしたものかと悩んでいます。もしこのような経験のある方がいらっしゃいましたら、アドバイス等よろしくお願い致します。
 
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(無題) 削除/引用
No.2257-16 - 2008/11/13 (木) 14:04:00 - AP
>非メチル検出用primerは
>F:29mer中6塩基が転換
>R:26mer中12塩基が転換されています。
>3’末端はミスマッチはありません。

ミスマッチの分布にもよると思いますが、条件によってはミスマッチプライマーが許容されてしまう設計かもしれません。論文でうまくいっている実験の再現とのことなので、半年もつまずくくらいなら、さっさと著者とコンタクトをとって相談するのが早道かなと思います。

私が自分で解決を試みるとしたら、3'末端がミスマッチで占められるようなプライマーに設計し直してみるでしょう。

(無題) 削除/引用
No.2257-15 - 2008/11/13 (木) 12:46:46 - S
>他のスレッドでも議論があったように、PCR鋳型のコンタミ等は考えられませんか?つまり「鋳型なしでは、増幅はない」ことは確認済みでしょうか。

鋳型のみのネガコンとしてPCRしています。それを見る限り、何も増幅されないので鋳型のコンタミは無いのではと思っています。最初はコンタミと思っており他トピックも参考に、その他鋳型のコンタミ以外のコンタミに対してもPCR bufferなど換えたり、最終的にはクリーンベンチなどで行ったりしてます。

(無題) 削除/引用
No.2257-14 - 2008/11/13 (木) 12:30:54 - S
APさん、ご返事を頂いておきながら毎回書き込みが遅れてしまい申し訳ありません。

>プライマーとアニールする配列のなかのCはすべてメチル化されるということでしょうか。
はい、アニールする配列は全てメチル化されているとしてプライマーは設計されています。

>その場合、非メチル化でCがUに転換した鋳型とは、ミスマッチがどの程度生じて(25merのうち5塩基のような表現で、その分布はどうなっているのでしょうか(3'末端にミスマッチは生じますか?

非メチル検出用primerは
F:29mer中6塩基が転換
R:26mer中12塩基が転換されています。
3’末端はミスマッチはありません。

>3'末端のミスマッチがある場合、それを削って一旦、
5'-xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx-3'にして伸長が再開されるので、特異性がでなくなります
なるほど!わかりやすい説明ありがとうございます。

(無題) 削除/引用
No.2257-13 - 2008/11/11 (火) 13:23:23 - AP
>メチル化検出用primerはそのままの配列を用いており、
ということは、プライマーとアニールする配列のなかのCはすべてメチル化されるということでしょうか。その場合、非メチル化でCがUに転換した鋳型とは、ミスマッチがどの程度生じて(25merのうち5塩基のような表現で、その分布はどうなっているのでしょうか(3'末端にミスマッチは生じますか? duplexが出来る可能性を完全に排除できるだけの数と分布のミスマッチを生じますか←たとえば25 bp中、5, 6塩基くらいのミスマッチなら場合によっては許容されてしまいます)。

うまく伝わらないようなので適当に単純な例を作ってみますが、たとえば、

メチル化(Cが保護)特異的プライマーが 5'-xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxG-3'
非メチル化(CがUに変換)特異的プライマーが 5'-xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxA-3'
で3'末端のマッチ、ミスマッチで、PCRがかかる、かからないというデザインだとしましょう。

プライマーの分解によって3'末端が削れると、
5'-xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx-3'
になって、メチル化・非メチル化に関係なくプライマーとして有効でPCRがかかります。

>例えばproof-readingで削られるような配列とはどのようなものなのでしょうか。

proof-reading活性は、もともとpolymeraseがヌクレオチドを取り込んで伸長していくとき、間違った塩基をつないでしまった場合、伸長鎖の3'末端に生じるミスマッチを検知してそれを削る、一本鎖特異的3'→5' exonuclease活性です。ミスマッチを削り終えると伸長が再開されます。

proof-reading活性をもつ酵素だと、3'末端のミスマッチがある場合、それを削って一旦、
5'-xxxxxxxxxxxxxxxxxxxxxx-3'
にして伸長が再開されるので、特異性がでなくなります。

(無題) 削除/引用
No.2257-9 - 2008/11/10 (月) 17:00:13 - S
>メチル化と非メチル化、それぞれの鋳型に特異的なプライマーでPCRした産物を塩基泳動したということでいいですよね

そのとおりです。それとシーケンスは行っていません。

>メチル化と非メチル化、それぞれの鋳型に特異的なプライマーを使っているとしたら、どういうストラテジーで特異性を出しているのでしょうか。

バイサルファイト反応で、メチル化C→Cへの変換、非メチル化C→Uへの変換ということから、メチル化検出用primerはそのままの配列を用いており、非メチル化検出用primerは配列を、Uに対応するGではなく、Aに変えたprimerを設計してあります。なんだかわかりづらい説明で申し訳ありません。

>プライマーの設計によっては、前に書いたようにproof-readingによってタイプが異なる鋳型からも増幅しますし、proof-readingがないTaqを使っていても、プライマーの品質や保存状態によっては末端が削れて、そうなることがあります。

勉強不足で申し訳ないのですが、例えばproof-readingで削られるような配列とはどのようなものなのでしょうか。ちなみにprimerは今から1年前のものなので品質は良いとは言えません。

(無題) 削除/引用
No.2257-8 - 2008/11/07 (金) 20:35:11 - AP
勘違いしているかもしれないので確認させてください。

>しかし、抽出したDNAをバイサルファイト処理した後、PCR産物を泳動して結果を見ると、すべてのサンプルに、methylのバンドとunmethylのバンド、両方のバンドが出ててきてしまいました。

これは、メチル化と非メチル化、それぞれの鋳型に特異的なプライマーでPCRした産物を塩基泳動したということでいいですよね。PCR産物をシークエンスしてCが保存されているかどうかを見たのではなく。


メチル化と非メチル化、それぞれの鋳型に特異的なプライマーを使っているとしたら、どういうストラテジーで特異性を出しているのでしょうか。たとえば、Cがメチル化されてbisulfite conversionから保護された鋳型に特異的なプライマーとはどういう設計になっているのでしょうか。その辺の情報をもう少し詳しく書いてもらえると問題点が見えてくるかもしれません。

たとえば、
>TAKARA Taq polymerase を使用しています。
Taq系ということで、proof-reading活性は大丈夫だとは思っているのですが・・・
>質問がずれてしまいますが、PCRは酵素によってそれほど擬陽性が出たりするものなのでしょうか?

プライマーの設計によっては、前に書いたようにproof-readingによってタイプが異なる鋳型からも増幅しますし、proof-readingがないTaqを使っていても、プライマーの品質や保存状態によっては末端が削れて、そうなることがあります。

(無題) 削除/引用
No.2257-7 - 2008/11/07 (金) 17:59:09 - S
APさんご返事ありがとうございます。

>オリジナル配列とbisulfite conversionした配列で、プライマーのどの辺がどの程度違う設計なのでしょうか。
シトシンをウラシルに変換するので、非メチルを検出するためのprimerはオリジナル配列とかなり変わります。もちろん私の行っているコンバージョン反応の効率が100%近いならばの話ですが。それと、メチル化ターゲットprimerと非メチル化ターゲットprimerは、そのターゲット配列が同じところではありません。ただ、その遺伝子プロモーターを検出している論文のほとんどで、私が使っているprimerとまったく同じものを使っているので、primerには問題ないのではと思っていました。

>proof-reading活性のある酵素だと、ミスマッチプライマーでも、3'ミスマッチを削ってしまってPCRが走ってしまうことがあります。酵素はどんなのを使っていますか?

TAKARA Taq polymerase を使用しています。
Taq系ということで、proof-reading活性は大丈夫だとは思っているのですが・・・
質問がずれてしまいますが、PCRは酵素によってそれほど擬陽性が出たりするものなのでしょうか?学部生の身分なもので、実際に比べたことが無いものでして。。

(無題) 削除/引用
No.2257-6 - 2008/11/07 (金) 17:35:38 - AP
>オリジナル配列とbisulfite conversionした配列で、プライマーのどの辺がどの程度違う設計なのでしょうか。

というより、メチル化標的に対するプライマーと、非メチル化標的に対するプライマー配列の設計が、どの程度違っているのかということですね、

(無題) 削除/引用
No.2257-5 - 2008/11/07 (金) 14:10:00 - AP
>プライマーの設計は論文にあるとおりに作成。

オリジナル配列とbisulfite conversionした配列で、プライマーのどの辺がどの程度違う設計なのでしょうか。

メチル化特異的PCRは経験はないですが、配列多型をPCRでタイピングする場合などでは、実験条件によって偽陽性がでやすいものですから。

たとえば、プライマー内部配列のミスマッチは結構、許容されてしまいます。また、proof-reading活性のある酵素だと、ミスマッチプライマーでも、3'ミスマッチを削ってしまってPCRが走ってしまうことがあります。酵素はどんなのを使っていますか?

(無題) 削除/引用
No.2257-4 - 2008/11/07 (金) 02:24:28 - S
通りすがりさん、methさん、早速のご返事ありがとうございます。

>コンロール用の非メチル化、メチル化GenomeDNA(既製品)は使用していますか?

メチル化コントロールは市販のCpG genome universal を使用していますが、非メチル化コントロールは市販品は購入していません。いくつかの論文には血液が非メチル化のコントロールとして用いられていましたのでこれでよいと思っていました。非メチル化のコントロールは、一応PCRの結果では、非メチルバンドが濃く、メチルのバンドがかなり薄く出てきます。

>個人的な経験からですが、このような場合特に論文などにPCRについて
完全に条件をそろえた状態でないと再現できないことが非常に多いです。
あくまでこれらのプライマーは参考としてしか考えず、
>一度tryしてだめならさっさと自分でprimerを設計してやったほうが
はるかに時間のロスは避けられます。


やはり一から自分のラボに合った条件を見つけなくてはならないということなのでしょうか? 初めはPCRの反応条件などかなり検討したのですが、上手くいかなかったので、仰られるとおり、Primerの設計からやり直したほうがいいのかもしれません。

(無題) 削除/引用
No.2257-3 - 2008/11/06 (木) 16:28:52 - 通りすがり
まあいろんな原因が考えられますが、やはりポジコンとネガコンでやって
これらがうまくいくようになってからでしょうね。
今の時点ではなんともいえないです。

あとは過去の論文に使われてるプライマーをそのまま使ったとありますが
個人的な経験からですが、このような場合特に論文などにPCRについて
完全に条件をそろえた状態でないと再現できないことが非常に多いです。
Bisulfite関連や、あとChIPの後のPCRなどもそうですが。
たいていの場合、異なるラボで完全に条件をそろえるのは不可能ですし
書かれてるように凍結切片などサンプル自体の性質が
実験に非常に左右しやすいものならなおさらだと思います。
あくまでこれらのプライマーは参考としてしか考えず、
一度tryしてだめならさっさと自分でprimerを設計してやったほうが
はるかに時間のロスは避けられます。
まあ半年も進まないならその辺のことも考慮してもいいと思います。

(無題) 削除/引用
No.2257-2 - 2008/11/06 (木) 16:14:58 - meth
コンロール用の非メチル化、メチル化GenomeDNA(既製品)は使用していますか?

メチル化特異的PCR 削除/引用
No.2257-1 - 2008/11/06 (木) 14:34:53 - S
いつもこのフォーラムで勉強させて頂いている者です。どうしても解決できないことがあり、質問させていただきました。
半年前より、あるプロモーターのメチル化をPCRを用いて調べるという実験を行っています。腫瘍の凍結切片サンプルよりDNAを抽出してメチル化特異的PCR(MSP)を行うというものです。

しかし、抽出したDNAをバイサルファイト処理した後、PCR産物を泳動して結果を見ると、すべてのサンプルに、methylのバンドとunmethylのバンド、両方のバンドが出ててきてしまいました。unmethylのバンドしか出ないとされるコントロールサンプル(血液と培養細胞)までも両方のバンドが出てくるという始末です。

DNAの純度が問題なのかと思い、純度は1.8から2.0のサンプルで行ったのですが、
それでも改善されることはありませんでした。proteinaseKで2回ほど処理したり、エタノール洗浄を繰り返したりもしたのですが、改善されませんでした。バイサルファイトコンバージョンの効率がかなり悪いのだとは思うのですが、他のラボの論文を読んでも、DNAの抽出は市販の添付書の指示通りに抽出したとしか書かれていません。もしかしたらバイサルファイト反応自体問題があるということなのでしょうか?

プライマーの設計は論文にあるとおりに作成。
DNA抽出はDNA mini-kit(QIAGEN)を使用。
バイサルファイトコンバージョンはZymo Resarch EZenzyme methylation kit を使用しました。

これで半年ほど実験が進まず悩んでいます。学校内にも経験者の方がおらず、どうしたものかと悩んでいます。もしこのような経験のある方がいらっしゃいましたら、アドバイス等よろしくお願い致します。

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