現在、Tet-onシステムを利用して遺伝子発現の調節を試みています。
実験の都合でpTRE-tigh-Bl-AcGFP1(目的の遺伝子を組み込み済)のステイブルな細胞が必要となりました。最初はピューロマイシンカッセトとのコトラでステイブルな細胞を作出しようとしたのですが、ピューロ耐性のみが見られ、pTRE-tigh-Bl-AcGFP1の発現誘導(細胞の緑色蛍光)は確認できませんでした。
そこで、pTRE-tigh-Bl-AcGFP1(目的の遺伝子を組み込み済)にピューロカセットを組み込んだベクターで試してみたのですが、今回もコトラの時と同様の結果となってしまいました。
薬剤耐性だけが細胞に現れ、Tet-onシステムによるGFPと目的遺伝子の発現が見られない理由がよく分かりません。
トランジエントなトランスフェクションでは、トランスフェクション効率も良く(60-80%)、細胞の緑色蛍光も確認する事が出来ます。ステイブルの場合でも薬剤選別によって生き残る細胞数は多いです。
似たような経験をされた方はおられませんか?
ちなみに、pTRE-tigh-Bl-AcGFP1(目的の遺伝子を組み込み済)にピューロカセットを組み込んだベクターのAmp耐性遺伝子を切断し、ピューロカセットはMCSのpolyA配列の下流(約120bp下流側)に組み込んでいます。トランスフェクション試薬は、FuGENE 6, FuGENE HD, Lipofectamine LTXなどを使用しており、現在用いている細胞株はHEK293にrtTA-tTSを組み込んだものです。
ピューロカセットは組み込まない方が良いのでしょうか?それとも組み込んだ向きも関係しているのでしょうか??
どなたかご教授頂けると幸いです。 |
|