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凍結切片固定法(4%PFA調製は0.1Mリン酸バッファーかPBSか?) トピック削除
No.2185-TOPIC - 2008/10/26 (日) 23:18:35 - ogu
凍結切片・免疫染色の初心者です。

私のラボでは組織の固定は4%パラホルムアルデヒド,4℃,オーバーナイト(必要に応じて潅流固定)で行っています。
4%パラホルムアルデヒドは使用前日に20%/PBSで作製し、当日に4%になるようにPBSで希釈します。

置換はスクロース/PBSで行います。

このプロトコールで問題は発生していません。


しかし最近、『免疫染色 & in situハイブリダイゼーション最新プロトコール』(野地 澄晴/編,羊土社,2006)を読み直しました。


この本では、20%パラホルムアルデヒドを脱イオン水+10M NaOH数滴で60℃にインキュベート、そして4℃冷暗所保存。
使用当日、0.1Mリン酸バッファーで希釈して使用しています。

スクロース置換の時は、スクロース/PBSを使用しています。


前置きが長くなりましたが、質問です。

0.1Mリン酸バッファーと、PBSを分ける意味はなんですか?
両者ともPBSで統一した方が簡単だと思いますが、何か理由があるように思えてならないのです。


使い分ける利点など、おわかりになる方がいれば教えて頂ければ嬉しいです。




-------------------------------

組成

◇リン酸バッファー

調製:A液23ml+B液77ml+100ml超純水

A液:0.2M NaH2PO4・H20
B液:0.2M Na2HPO4・2H2O




◇PBS
Na2HPO4・12H2O  2.9g (最終濃度:8.10mM)
KH2PO4 0.2g (    :1.47mM)
NaCl   8g (    :137mM)
KCl 0.2g (   :2.68mM) 
超純水       
1000ml、pH7.4
 
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(無題) 解決済み 削除/引用
No.2185-9 - 2008/10/29 (水) 14:44:04 - ogu
すいません。私の記載が不足していました。

当研究室で、20%パラホルムアルデヒドを10ml調製(PFA粉末2g)する場合は10M NaOHを10μlほど使っています。

AP様とほぼ同量です。
そのため、PBSで希釈して4%を調製しても問題なかったのだと思います。

皆様の話をきけてとても勉強になりました。ありがとうございます。


念のため、次回4%を調製するときは簡易試験紙でpHを確認してみようかと思います。
0.1M リン酸バッファーを使ったプロトコールもあわせて検討してみたいと思います。

(無題) 削除/引用
No.2185-8 - 2008/10/27 (月) 13:51:06 - AP
参考までに、実際にPFA水溶液を作ったときの経験をもとにして作った、私のレシピでは、1 g PFAにつき約5 uLの10 M NaOHを標準としています。
20% PFAで10 mMのNaOHとなります。これを5倍希釈して4% PFAにしたとき、2 mM NaOHですので、10 mM リン酸バッファーのPBSでも許容範囲だろうと思っています。

補足 削除/引用
No.2185-7 - 2008/10/27 (月) 11:42:13 - ぽすどく
 すみません、先ほどの自分の書き込みを見て、少しわかりにくかったかと思うので念のため補足します。(伝わっているような気はしているのですが念のためです)

 免疫染色用のPBS中のリン酸濃度は0.01Mのことが多いと思います。これでは1N NaOHを中和するのに(0.1M PBと比べて)少し不安なのかなと思っています。

 文章が下手ですみませんでした。

 ・・・あくまで一意見です。

(無題) 削除/引用
No.2185-6 - 2008/10/27 (月) 11:38:59 - 組織
直接比べた訳ではないないですが、一般的にはPFA/PBの方が固定力が強いといわれています。ただ劇的に変わるものでもないと思うので、今問題がないのであれば、プロトコールを変えなくてもいいんじゃないでしょうか。

関連トピック http://www.kenkyuu.net/cgi-biotech2/biotechforum.cgi?mode=view;start=1;Code=336


PFAの調製方法については、ご指摘があるように、まず水溶液で作るのが一般的だと思います。

(無題) 削除/引用
No.2185-5 - 2008/10/27 (月) 09:44:07 - AP
>4%パラホルムアルデヒドは使用前日に20%/PBSで作製し

これで、きれいに溶けきりますか? かなり溶け残りがあってやや白濁しているのではないでしょうか。フィルターで取り除いているのかな。

PFAは水に溶けにくく、加熱しても完全に溶かしきるのは難しいです。NaOHを加えた方がきれいに溶けます。しかし、バッファーに溶かしているときはNaOHを加えても緩衝されて効果が望めません。

私は、まず8-20%の水溶液にします。加熱だけで溶けるだけ溶かしてから、溶け残りがなくなるまで少量ずつNaOHを加えながらさらに溶かします。これならpHを極端にあげることなく(だいたい、できあがりはpH 8台以下です)ほとんど溶け残りが見えなく位まで溶けます。一応、仕上げに濾過はします。
使用時はPBSで調製しています。

PBSにするかPBにするかは、好みの問題だけだと思います。
固定が効くまで組織や細胞は生きているので、なるべくショックを与えないために、PBSのほうが良さそうな印象はあります。

参考までにSigmaのinstruction (pdf)
http://www.sigmaaldrich.com/sigma-aldrich/product_information_sheet/p6148pis.pdf

(無題) 削除/引用
No.2185-4 - 2008/10/27 (月) 08:13:04 - ogu
回答ありがとうございます。


言われてみれば仰るとおりです。

下記の野地澄晴先生のプロトコールでは、脱イオン水に数滴のNaOHで溶かして20%PFAにしています。

その後、リン酸バッファーを加えて4%にするわけですから、ぽすどく様の仰る通りなのかもしれません。

4%の使用前に、pHを確認してみることにします。

pHをリン酸バッファーで戻しても、PFAが析出してこないということは、NaOHを使わないと調製できないというわけではないのでしょうか。

20%PFAの調製は、NaOHを加えずに60℃で長時間加熱とかでどうにかなるものでしょうか?

あわせて検討してみたいと思います。ありがとうございました。

NaOH? 削除/引用
No.2185-2 - 2008/10/27 (月) 04:23:19 - ぽすどく
 私は0.1M PBを使っています(最終濃度として)。自分の中でつけている説明は以下です。

 PFAは水(と言ってもお湯)にまず溶かすことが多いと思います。このときに、1N NaOHを数滴添加し、後にBufferで中和します。この場合、免疫染色で用いるような0.01MのPBでは心もとないのではないかと(勝手に)考えています。

 NaClの有無はあまり関係ないように思います。上記のように、リン酸の濃度の方が重要と思います。(ちなみに、私はSucrose液にNaClは入れませんが、別に大した意味はないです>

 あくまで一意見です。他の方の意見も聞きたいところです。

 

凍結切片固定法(4%PFA調製は0.1Mリン酸バッファーかPBSか?) 削除/引用
No.2185-1 - 2008/10/26 (日) 23:18:35 - ogu
凍結切片・免疫染色の初心者です。

私のラボでは組織の固定は4%パラホルムアルデヒド,4℃,オーバーナイト(必要に応じて潅流固定)で行っています。
4%パラホルムアルデヒドは使用前日に20%/PBSで作製し、当日に4%になるようにPBSで希釈します。

置換はスクロース/PBSで行います。

このプロトコールで問題は発生していません。


しかし最近、『免疫染色 & in situハイブリダイゼーション最新プロトコール』(野地 澄晴/編,羊土社,2006)を読み直しました。


この本では、20%パラホルムアルデヒドを脱イオン水+10M NaOH数滴で60℃にインキュベート、そして4℃冷暗所保存。
使用当日、0.1Mリン酸バッファーで希釈して使用しています。

スクロース置換の時は、スクロース/PBSを使用しています。


前置きが長くなりましたが、質問です。

0.1Mリン酸バッファーと、PBSを分ける意味はなんですか?
両者ともPBSで統一した方が簡単だと思いますが、何か理由があるように思えてならないのです。


使い分ける利点など、おわかりになる方がいれば教えて頂ければ嬉しいです。




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組成

◇リン酸バッファー

調製:A液23ml+B液77ml+100ml超純水

A液:0.2M NaH2PO4・H20
B液:0.2M Na2HPO4・2H2O




◇PBS
Na2HPO4・12H2O  2.9g (最終濃度:8.10mM)
KH2PO4 0.2g (    :1.47mM)
NaCl   8g (    :137mM)
KCl 0.2g (   :2.68mM) 
超純水       
1000ml、pH7.4

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