凍結切片・免疫染色の初心者です。
私のラボでは組織の固定は4%パラホルムアルデヒド,4℃,オーバーナイト(必要に応じて潅流固定)で行っています。
4%パラホルムアルデヒドは使用前日に20%/PBSで作製し、当日に4%になるようにPBSで希釈します。
置換はスクロース/PBSで行います。
このプロトコールで問題は発生していません。
しかし最近、『免疫染色 & in situハイブリダイゼーション最新プロトコール』(野地 澄晴/編,羊土社,2006)を読み直しました。
この本では、20%パラホルムアルデヒドを脱イオン水+10M NaOH数滴で60℃にインキュベート、そして4℃冷暗所保存。
使用当日、0.1Mリン酸バッファーで希釈して使用しています。
スクロース置換の時は、スクロース/PBSを使用しています。
前置きが長くなりましたが、質問です。
0.1Mリン酸バッファーと、PBSを分ける意味はなんですか?
両者ともPBSで統一した方が簡単だと思いますが、何か理由があるように思えてならないのです。
使い分ける利点など、おわかりになる方がいれば教えて頂ければ嬉しいです。
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組成
◇リン酸バッファー
調製:A液23ml+B液77ml+100ml超純水
A液:0.2M NaH2PO4・H20
B液:0.2M Na2HPO4・2H2O
◇PBS
Na2HPO4・12H2O 2.9g (最終濃度:8.10mM)
KH2PO4 0.2g ( :1.47mM)
NaCl 8g ( :137mM)
KCl 0.2g ( :2.68mM)
超純水
1000ml、pH7.4 |
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